現在でも家庭訪問は大切な行事のひとつです。担任の教師と初めて顔を合わせる父兄もいるでしょうし、学校や家庭での子供の様子の情報を交換する貴重な機会でもあります。

先生や父兄、生徒などの家庭訪問におけるマナーとはどのようなものなのか、説明します。
授業風景

 

 

家庭訪問でのマナーで注意すべきことは?


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昔は、家庭訪問と言えば先生が自宅に上がり、子供の勉強部屋を覗いたりして、一大イベントでしたが、現在では、自宅の場所の確認に留めるような家庭訪問も多いようです。

生徒の自宅を訪問するにしても、家には上がらずに玄関先で少し話して、家庭訪問を終えるようなケースも増えています。

生徒のプライバシーに立ち入ることに対して先生が敏感になっていることもありますし、父兄も先生とは深いお付き合いをしたいと望んではいないからでしょう。

幼稚園や保育園での家庭訪問の場合は、親としても先生に伝えておきたいことがたくさんあるので、家庭訪問にも時間がかかることが多いでしょうが、小学校から中学校と学年が上がるに連れて家庭訪問も形式的になっていくと考えられます。

深刻な相談内容の場合には、自宅ではなく、学校に父兄が出向いてもっと長い時間がかかる話になる場合のほうが多いのではないでしょうか。

家庭訪問に先生が自宅に来る時には、お茶やお菓子は出すべきなのでしょうか

 

 

学校によっては新学期の家庭訪問シーズンの前に、家庭訪問ではお茶やお菓子は出さないでください、というプリントを配るところがあります。

確かに先生に対してお茶やお菓子を提供することで、あらぬ疑い(依怙贔屓など)をかけられてしまうことを恐れているのかもしれません。

そのような場合にはあえてお茶やお菓子を出す必要はありません。そのような学校からの連絡がなくても、地域には地域の慣習というものがあります。

 

 

近所の先輩主婦などに、家庭訪問時の慣習について確認しておいてもよいかもしれません。一般的には、お茶や軽いお茶菓子くらいは出しても問題はないと考えられます。

夏の暑い日には冷たいおしぼりを、冬の寒い日には温かいおしぼりを、それぞれ用意しておくと先生には喜ばれるでしょう。

もし、先生が家に上がらず玄関先での話を望む場合には、玄関先に座布団を敷いて先生には座ってもらいましょう。

ただし、先生が立ち話でお願いします、と言うのであれば、座ってもらわなくても大丈夫です。

 


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座ることや自宅に上がることを無理強いしてはいけません。先生は何件もの生徒の家を訪ねなくてはならないので、効率的に時間を使えるように協力することも大切です。

家庭訪問の時に子供は同席すべきかどうか、という問題ですが、話の中身次第でしょう。

子供に聞かせたくないような話をする時には同席させずに、外に遊びに行かせるようにした方が良いと考えられます。
中学生

 

 

座る位置は?

 

 

家庭訪問に先生が来た時に座る位置ですが、実はどこにでも勝手に座ってよいわけではなく、マナーが存在します。

接待の場合の座席のマナーと同様に、先生は来客なので、部屋の中では上座に座ってもらうようにします。

上座とは、原則として、部屋の入り口から一番遠い場所になります。細かいマナーとしては、床の間に掛け軸がかかっているような部屋では、掛け軸を背にする場所が上座になります。

また、庭が良く見えるような部屋であれば、庭を鑑賞できる席が上座となります。逆に、入り口に一番近い席が下座になります。

したがって、洋室のリビングダイニングであれば、入り口から一番遠い奥の席に先生に座ってもらうようにします。

和室の場合も、原則としては、入り口から一番遠い席に先生に座ってもらいますが、床の間があったり、庭園が見えるような部屋では、来客に気持ちよく座ってもらるような配慮が必要になります。

先生にお茶やお菓子を出す際に、自分の分も一緒に出すべきなのでしょうか。これは、是非一緒に出すようにしましょう。

先生の分だけ出すと、先生が遠慮して口を付けなくなってしまいます。正しい座席に先生を誘導してから、先生と自分のお茶を出すようにすれば問題はありません。

玄関先で先生に応対する時には、いくつか注意点があります。玄関先に座るスペースがある場合には、前述した通りに、座布団を用意して先生に座るように促します。

先生が座ることを固辞するようであれば、自分も座らずに立って応対するほうが良いでしょう。

自分の方が目線が高くなってしまう可能性がありますが、そんなには気にならないと思われます。

玄関先にスペースがほとんどないような場合には、玄関を少し開けた状態で(先生が玄関を開きながら)先生と話すことになるかもしれませんが、そんなに失礼な状況とは考えられません。

 


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基本的には、先生は来客になるので、失礼のないようにマナーを守って接することが大切です。
幼稚園

 

 

家庭訪問時の服装はどうしたらいい?

 

 

家庭訪問の際の服装はどのようにするのが正しいのでしょうか。先生は仕事中でもありますので、学校で決められたルールを守るようにします。

一般的にはスーツ着用が常識でしょう。体育教師だからと言ってジャージで家庭訪問をしたのでは常識がない人だと思われてしまいます。

夏場であればクールビズを採用している職場も多いと思われますので、ノーネクタイやノージャケットで肌の露出の少ない服装を心掛けるようにすると一般的には良いでしょう。

最近はそんなことはないようですが、昔は職員室では喫煙している先生がたくさんいました。そういう先生が家庭訪問に来ると、体から煙草の匂いがして不快でした。

服装も大切ですが、父兄と顔を合わせて話す機会なので、身だしなみと同様に口臭などにも気を付けて清潔な装いで訪問するように気を付けましょう。

それでは先生を迎える側の服装はどうすればよいのでしょうか。

先生と顔を合わせる大切な機会だと考えれば、失礼のないような服装が必要ではあるものの、自宅にいるのにあまりかっちりとした服装をすることも適切でないような気がします。

家庭訪問の目的は、家庭での普段の子供の様子を確認することです。そう考えると、家庭訪問の時に母親が着飾ったり、父親が正装したいたりするのは、間違っていることになります。

母親も父親も普段の恰好、普段着で全く問題はありません。しかし、穴の空いた洋服や靴下を履いていたり、汚れたシャツやズボンを履いたまま家庭訪問に臨むことは非常識です。

特に父親は自宅での身なりをあまり気にしていない人も多いでしょうから、普段着とは言え、先生に失礼のない服装にすることが重要です。

先生の煙草のところでも書きましたが、父親の中にも休日は髪の毛がボサボサのままだったり、歯を磨かず口臭がしたりする人はいます。

服装と同様に、先生に不快な思いをさせないように、清潔にして家庭訪問に臨むことが重要です。場合によっては、妻や子供にチェックしてもらっても良いかもしれません。

子供の服装ですが、家庭訪問の時間は10分~15分くらいと短時間のことが多いので、学校から帰ってきたままの恰好で家庭訪問に出ても問題はありません。

制服があるような場合は、皺が気になるようであれば、普段着に着替えても良いでしょう。成長期の子供は、部活などで汗をかくと体臭が気になる場合があります。

普段学校では多くの生徒を見ている先生なので、あまり気にならないかもしれませんが、家庭訪問の時には清潔にするように注意をすることも親としての務めでしょう。

家庭訪問だからといって特別な服装をする必要はなく、先生は仕事をしている服装で、親や生徒は普段着で、それぞれ家庭訪問に臨むことが大切です。

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