普段からウィンナーとソーセージという言葉を何気なく使っていますが、よく考えてみたらこの2つの言葉の違いがよくわからないという方は多いのではないでしょうか。
今回は、ウィンナーとソーセージの違いについて解説します。
この記事でウィンナーとソーセージの違いを理解し、日常生活で使い分けてみてください。
ウィンナーとソーセージの違いとは?
ソーセージは様々な動物の腸の中に挽肉を詰めて形を整えておき、燻製させることで作られます。
ウィンナーもソーセージも腸詰めのことを指しますが、ウィンナーは腸詰めのある種類のみを指しており、ソーセージは腸詰め全体のことを指します。
つまり、ウィンナーはソーセージのうちのある1種類を指すということが分かります。
ウィンナーソーセージ・ボロニアソーセージと言ったように、どのようなソーセージであるかを示した名称であるということです。
ソーセージにはどのような種類に分かれているか知りたいという方のために、JAS規格によって定められているソーセージの違いについてご紹介します。
ウィンナーソーセージ
ソーセージを作る際に、羊の腸が使用されているものを指します。
太さが20ミリ未満の小さいサイズであることが特徴的なソーセージです。
ウィンナーソーセージのウィンナーとは、ウィーン風という意味です。
ウィンナーコーヒーをご存知の方もいらっしゃるでしょう。
ウィンナーコーヒーもウィーン風のコーヒーという意味ですので、コーヒーの中にウィンナーが入っているわけではありません。
フランクフルトソーセージ
フランクフルトソーセージはコンビニやお祭り屋台でもお馴染みのソーセージでしょう。
フランクフルトソーセージにも明確な基準が設けられています。
腸詰に豚の腸を用いており、太さが20ミリ~35ミリのものがフランクフルトソーセージに該当します。
ウィンナーソーセージが羊の腸を使っていることに対して、フランクフルトソーセージは豚の腸を使用しているため、一回り大きなサイズになります。
ボロニアソーセージ
牛の腸が用いられているもので、豚の腸よりもさらに太くなります。
太さが36ミリ以上のものがボロニアソーセージに該当します。
ソーセージの中では最大級であると言えるでしょう。
ソーセージの皮の種類とは?
ソーセージの皮はケーシングと呼びますが、動物の本物の腸を使わない人工ケーシングというものも登場しました。
人工ケーシングが登場してからは、元々動物の腸のことを指していたケーシングという言葉の意味が少々変わり、食肉加工に使用される皮全般のことを指すようになりました。
現在では、動物の腸を使った天然由来の皮のことを天然ケーシングと呼び、人工で作られた皮のことを人工ケーシングと呼ぶことになっています。
人工ケーシングのサイズの規格は天然ケーシングと全く同じです。
天然ケーシングは食べることができますが、人工ケーシングには食べることができないものもあるという違いがあります。
実はフランクフルトソーセージを食べる際に、ケーシングも一緒に食べています。
意識して食べてみると、フランクフルトソーセージの外側に薄い膜があることがわかるでしょう。
この膜がフランクフルトソーセージを包むケーシングで、我々は食べられるケーシングを一緒に楽しんでいるということが分かります。
食品によっては食べられないケーシングが利用されている場合もあります。
魚肉ソーセージを包んでいる皮などは、食べるために一旦赤いテープを剥がす必要があるでしょう。
これは食べることができない人工のケーシングであるといういうことです。
人工ケーシングが作られた理由として、天然のケーシングの不足が挙げられます。
腸に詰める肉の量に対して腸の数が不足しており、ケーシングを作るために動物を殺してしまっても仕方がないということで、人工ケーシングが開発されることになったという背景があります。
それぞれのケーシングの良さとは?
天然ケーシングと人工ケーシングにはどのような違いがあるのでしょうか。
それぞれの特徴をお伝えします。
天然ケーシングの特徴
天然ケーシングは動物の肉の一種ですので、ケーシング自体に風味があります。
また、カリッとした食感も天然ケーシングならではであると言えるでしょう。
より美味しいソーセージを食べたいと考える場合は、天然ケーシングが用いられたソーセージを選ぶと良いでしょう。
ソーセージの太さ・長さ・曲がり具合にバラつきがあるソーセージである場合には、天然ケーシングが使われていることがわかります。
人工ケーシングの特徴
人工ケーシングには食べられるものと食べられないものがあります。
天然ケーシングよりも強度が高く、品質に差が生じにくい点が魅力です。
食べられる人工ケーシングには、天然たんぱく質から抽出されたコラーゲンが用いられています。
天然ケーシングと同様の成分が使用されているため、安全に食べることができます。
食べられない種類のものは先程ご説明した通り、魚肉ソーセージの皮などが食べられない人工ケーシングに該当します。
人工ケーシングにはポリエチレンなどが使用されており、食べてしまうと人体に有害です。
誤って食べてしまわないように口に入れにくい作りにはなっていますが、赤ちゃんが誤飲してしまう可能性もあるため注意が必要です。