ハチミツを保管しておいたらいつの間にか固まっており、困ってしまった経験はないでしょうか。
ハチミツは固まることで腐るのか?という疑問にお答えするため、ハチミツが固まってしまった場合の対処方法をお伝えします。
固まったハチミツの戻し方や賞味期限についてもご紹介しますので、気になる方はチェックしてみてください。
ハチミツが固まる原因や戻し方は?
まずはハチミツが固まってしまう原因や戻し方についてご紹介します。
ハチミツとの上手な付き合い方を探ってみましょう。
ハチミツが固まる原因は?
ハチミツの原因はブドウ糖の結晶化です。
結晶化とは均一の液体から固体の結晶が発生する現象のことを指します。
保存環境の温度によってハチミツに含まれるブドウ糖が結晶化していくことが原因で、ハチミツが固くなっていきます。
ブドウ糖は5℃〜14℃の間の温度で結晶化しやすいため、低温の環境であるほどハチミツが固くなりやすいということが分かるでしょう。
冷蔵庫の温度は5℃程度前後であるため、冷蔵庫にハチミツを保管しておくと固まりやすくなってしまいます。
−18℃以下の環境下であれば、ハチミツが固くなることはありません。
結晶化はブドウ糖の性質であるため、果糖の場合は結晶化することはありません。
ハチミツによってはブドウ糖よりも果糖の方が多く含まれている場合もあるため、そのようなハチミツの場合は結晶化しにくく、固くなりにくいという特徴があります。
ハチミツの戻し方は?
ハチミツが固くなってしまったといっても腐ってしまったわけではないため、そのまま食べても問題はありません。
固まる前の状態にハチミツを戻すことができれば、再度美味しいハチミツを味わうことができるでしょう。
固くなってしまったハチミツの戻し方をご紹介しますので、ハチミツが固くなってしまった場合に試してみてください。
お湯で溶かす
お湯の熱によってハチミツを溶かして元に戻す方法です。
鍋に水を張り、その中にハチミツの瓶を入れましょう。
準備ができたら火をかけてハチミツを徐々に溶かしていきましょう。
ハチミツの瓶から蒸気が発生しますので、蓋は開けておいてください。
お湯の温度が上がるにつれて徐々にハチミツが溶かされていくため、滑らかで美味しいハチミツに戻すことができます。
ハチミツを溶かしながらスプーンでかき混ぜて、全体に熱が均等に行き渡るようにしてください。
お湯が50〜60℃程度になった当たりで火は止めてください。
ハチミツの温度が高くなりすぎると成分が変質してしまうため、味が落ちてしまう可能性があります。
電子レンジで溶かす
電子レンジで簡単に溶かす方法です。
電子レンジによる溶かし方はムラを発生させやすいため、固まる前のような美味しい状態にまで戻すことは少々難しいです。
しかし、電子レンジによる加熱はあっという間にハチミツを元に戻してくれるため、手っ取り早くハチミツを戻したいという方には非常にオススメです。
電子レンジに入れても問題無い耐熱ガラスなどにハチミツを移してから、電子レンジにかけるようにしましょう。
お風呂のお湯で溶かす
お風呂のお湯で徐々に溶かしていくという方法も有効です。
お風呂のお湯であれば適度にハチミツを温めることができますので、成分を変質させてしまう心配も無いでしょう。
非常に時間はかかるものの、安全に美味しくハチミツを戻したいと考える方にはオススメの方法です。
カイロで溶かす
使い捨てカイロでハチミツを温めて溶かすことも可能です。
熱湯や電子レンジでハチミツを溶かす場合は見張って置く必要がありますが、カイロを用いてハチミツを溶かす場合は貼り付けておくだけで溶かし続けてくれるため、負担が少ないでしょう。
ただ、カイロをハチミツの瓶に直接貼り付けておくと、瓶のガラスが高熱になってハチミツが変質してしまう可能性もあります。
タオルなどを瓶に巻いて、その上からカイロを当てるようにしてあげれば、安全にハチミツを溶かすことができるでしょう。
ハチミツを戻すときに気を付けることは?
ハチミツを溶かして戻す際に注意すべき点をいくつかご紹介します。
ハチミツを戻すために、逆に劣化させてしまうことのないようにしましょう。
最後まで溶かしきる
ハチミツを溶かして戻す場合は、最後までしっかりと溶かしきるようにしてください。
ハチミツを溶かしきれていない場合、再度結晶化してしまいやすくなります。
溶かし方が中途半端だと、使うたびにハチミツを温めて溶かさなくてはいけなる可能性があります。
温め過ぎない
ハチミツを温めすぎると成分が変質してしまうため、適度な温度で緩やかに溶かしてあげると良いでしょう。
ハチミツの成分が変質してしまうと風味が落ちてしまい、せっかく温めて戻してもハチミツの味を楽しむことができなくなってしまいます。
ハチミツが固まった時とは異なり、一度成分が変質してしまうと元には戻せないため、ハチミツを溶かす際は高温になりすぎないよう注意してください。
何度も溶かさない
繰り返しハチミツを溶かすことで、だんだん味が劣化していきます。
固まったハチミツを溶かした後は、再結晶してしまう前になるべく早く使い切ることをオススメします。
急激な加熱をしない
急激に加熱することでハチミツの味は劣化します。
熱湯で徐々にハチミツを溶かしていく方が口当たりが滑らかで美味しくハチミツをとかすことができるでしょう。
ハチミツの味を重視する場合は、電子レンジなどで急激に温めることは避けましょう。
ハチミツを急激に溶かすことですぐに元に戻すことはできますが、ザラザラとした口当たりとなり、あまり美味しくない状態で戻ってしまいます。
味を重視するか時間を重視するかによって、ハチミツの溶かし方を決めると良いでしょう。
ハチミツの保存方法は?腐らない?
続いて、ハチミツの保存方法についてご説明します。
ハチミツの美味しさを保つためにも、適切な保存方法を理解しておきましょう。
ハチミツの保存方法は?
ハチミツは温度の低いところに置いておくと結晶化してしまうという旨の説明をしました。
ハチミツを保存する場合、常温保存が最も適しています。
18℃〜24℃の場所で、温度変化の少ない場所に保管しておくようにしましょう。
直射日光に当たると劣化が早くなってしまいますので、日光の当たらない場所に保管しておいてください。
ハチミツの賞味期限は?腐る?
ハチミツには強力な殺菌能力が備わっているため、腐ることはありません。
時間が経っても使用することは可能です。
しかし、時間を経るごとに劣化はしていくため、なるべく早いうちに消費することが望ましいでしょう。
ハチミツの賞味期限は2〜3年程であると言われているため、可能な限りこの期間内に消費するようにしてください。
この賞味期限も適切に保存した場合の目安であり、保存状態が悪いと劣化も早く進んでしまうためご注意ください。
ハチミツは固まっても溶かせば戻る!
ハチミツが固まる原因や戻し方についてご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
ハチミツが固まってしまった場合でも、溶かしさえすれば元通り使用することができるため、すぐに捨ててしまわないようにしましょう。
また、ハチミツには強力な殺菌作用があるため、品質が劣化しても腐ってしまうことまではありません。
固まったハチミツを食べて体調を崩してしまうということは無いため、安心してハチミツを使用してください。