ホットケーキなどに使われるハチミツとメープルシロップですが、両者の違いはご存知でしょうか。
今回は、ハチミツとメープルシロップの違いについてご説明します。
ハチミツとメープルシロップの意外な違いを一緒に確認してみましょう。
ハチミツとメープルシロップって何?
ハチミツとメープルシロップはどちらも蜜で見た目も似ていますが、蜜をとってくる場所が異なる点が大きな違いです。
ハチミツとメープルシロップは栄養価の種類も異なり、それぞれの良さがあります。
それぞれどのような蜜なのか、順番に確認してみましょう。
ハチミツはどんな蜜?
ハチミツは、ハチの巣から採取することができるため蜂の蜜としてハチミツと呼ばれています。
ミツバチが花の蜜を集めて、巣の中に貯めることでハチミツが作られます。
ハチミツは、ミツバチが他の仲間達のために集めてくる保存食のようなものです。
ミツバチが集めてくるハチミツを栄養源にして女王バチは子供を産むことができますし、ほかのハチが生き繋ぐこともできます。
ミツバチ一匹につき一生分で回収してくるハチミツは小さじのスプーン一杯にも満たないと言われています。
たくさんのミツバチが一生懸命蓄えたハチミツを奪ってしまうことは心苦しくもありますが、我々はミツバチが集めた保存食を横取りすることで美味しいハチミツを味わうことができています。
ハチミツはホットケーキなどにシロップとしてそのまま利用される場合もあれば、ホットミルクに入れるなどして、飲料の味付けに使用される場合もあります。
また、ハチミツは食用として親しまれていますが、時として薬としても利用されます。
それほど栄養価の高い食物であるということです。
ハチミツにはビタミンやミネラルが豊富に含まれています。
栄養価が高いだけにカロリーも高めで、100gにつき290kcalほどあります。
過剰に摂取するとすぐに太ってしまう可能性があるため、注意が必要です。
メープルシロップはどんな蜜?
ハチミツがミツバチによって集められた花の蜜であることに対し、メープルシロップはメープルの木から集めることができる樹液から作られます。
メープルの木に傷をつけて樹液を流れ出させて採取し、水分を飛ばして濃縮したものをメープルシロップと呼びます。
メープルシロップはワッフルやクッキーに用いられることの多い、お菓子と相性の良いシロップです。
カナダの名産品として有名です。
メープルシロップはカリウムやカルシウムが豊富に含まれています。
カロリーは100gあたり250kcalとなっており、ハチミツより若干少ないものの、十分に高いカロリーであると言えるでしょう。
しかし、メープルシロップには肝臓を保護する作用があるため、肥満防止効果があることで知られています。
ハチミツとメープルシロップの違いは何?
ハチミツとメープルシロップの違いについて整理しましょう。
それぞれの違いについて項目ごとにご説明します。
由来の違い
ハチミツとメープルシロップの大きな違いは、何から由来している蜜であるかという違いでしょう。
ハチミツは花の蜜であることに対して、メープルシロップは樹液です。
どちらも植物由来であるとは言え、蜜を採取している場所が異なります。
工程の違い
ハチミツもメープルシロップも採取した蜜を濃縮して作るという点では共通していますが、メープルシロップには水分を飛ばす工程が必要となります。
ハチミツに関しても水分を飛ばして作る必要はありますが、ミツバチがハチミツを集める過程でやっておいてくれるため、ハチミツを作る際に人が水分を飛ばす必要はありません。
味の違い
ハチミツとメープルシロップは見た目が似ているものの、味や風味は異なります。
見た目が似ているからといってお互いの代用として異なる蜜を使用した場合、料理の味が変化してしまう点に注意しましょう。
特にハチミツは煮物の隠し味に使われるなど、幅広い使われ方をしています。
ハチミツと同じ感覚でメープルシロップを用いてしまうと、期待を裏切られてしまう可能性があるでしょう。
ダイエットに向いてるかどうかの違い
ダイエットを考える場合、メープルシロップの方が向いています。
メープルシロップは単純なカロリーもハチミツより低く、さらに肥満を抑える効果も持っています。
糖質もハチミツと比べて低いため、メープルシロップはハチミツよりも太りにくい食品であるということが分かります。
ダイエット中で食品選びに気を遣っているという方は、メープルシロップを選んでみてはいいかがでしょうか。
乳幼児にとって安全であるかの違い
メープルシロップは問題ありませんが、ハチミツは乳幼児にとって危険となる可能性がある点にご注意ください。
ハチミツは一歳以上になってから食べることが推奨されており、一歳未満の乳幼児がハチミツを口にした場合は感染症にかかり、最悪の場合死に至るケースもあります。
ハチミツにはボツリヌス菌という細菌が生息しており、本来は人体に入る過程で腸内細菌に退治されるため無害です。
しかし、乳幼児の腸内環境は未発達であるため、ボツリヌス菌を退治してくれる腸内細菌も少ない状態です。
上記の理由により、乳幼児の体内にボツリヌス菌が入っても退治されることなく増殖し、毒素を出し続けてしまいます。
赤ちゃんの安全を守るためにも、乳幼児にはハチミツを与えず、メープルシロップを用いるようにしましょう。