ドクダミ茶って耳にしたことはありませんか?その名の通り、ドクダミという植物から作られるお茶のことです。

名前は聞いたことがあってもドクダミってどんなものなのかわからない方も多いのではないでしょうか。ドクダミはドクダミ科ドクダミ属の多年草で、ドクダメ(毒溜め)やジゴクソバ(地獄蕎麦)という別名を持ちます。

なんだか名前を見ると怖いイメージがありますね。でも実は意味としては全く反対のものから由来する名前なんです。


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ずっと昔は今よりも薬などが種類も量も少なく、一般の人は薬草などを使っていました。その薬草の中でも之布岐(シブキ)と呼ばれるものは解毒作用を持っていることがわかりました。

之布岐は「毒矯み(どくたみ)」、つまり毒を抑えるものとして名前が広がり、転じてドクダミという名前になったと言われています。

他にもドクダミは生薬としての名前もあります。「十薬」という名前は、10種類の薬効があるとされているものが由来になっているのです。

今回はそんなドクダミで作るドクダミ茶の効能や副作用、作り方などを説明していきます。美容や健康増進の効果についても説明しますので、参考にしてみてください。

ドクダミ茶の主な成分とは?

まず気になるのはドクダミ茶に含まれる成分ではないでしょうか。大きく2つご紹介します。

1つめは、クエルシトリンと呼ばれる成分です。クエルシトリンには強力な利尿作用があります。また、フラボノイドの1種ですので、毛細血管の強化作用もあります。

2つ目はミネラル成分のカリウムです。カリウムには体内で過剰になった塩分を排出させる効果があります。

その他、骨を形成するためのカルシウムや糖代謝をよくするマグネシウム、体内のエネルギー代謝を促進させるナイアシンなど体にとってよい成分が数多く含まれています。

ドクダミ茶の効能や効果は?

では、具体的にどのような効能や効果があるのでしょうか。いくつか例をあげてご紹介します。

デトックス

特に女性なら聞いたことのある人の方が多いのではないでしょうか。デトックス、つまりは解毒作用です。

カリウムには余分な塩分や老廃物などを排出させる効果があり、むくみの改善ができます。塩分を排出する時に毒素も排出されますので、デトックス効果が期待できます。

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デトックスは主に排尿や排便によって行われます。利尿作用や緩下作用による穏やかな排便効果があるクエルシトリンや、同じく利尿作用のあるカリウムの働きにより毒素が排出されやすくなるのです。

美肌効果

デトックス作用により、体内にある不要なものが体外へと排出されます。また、フラボノイド成分により体の中から抗酸化、つまり老化を抑える効果が出ます。

そのため、ニキビや吹き出物といった肌トラブルなどが解消され、美肌効果が期待できるとされています。

他にも多くの亜鉛が含まれているので、皮膚の新陳代謝を促進し、新しい肌を作る手助けをしてくれます。

便秘改善

体質的に便秘になりやすいという方は少なくないでしょう。デトックス効果でも説明しましたが、クエルシトリンには緩下効果があります。

緩下効果とは、作用の穏やかな下剤効果のことで、穏やかな便意と排便が起こります。

また、カリウムやマグネシウムなどのミネラルは腸を刺激し、蠕動運動を促進させます。その結果、便秘の解消効果が望めます。

アトピー改善

アトピーに悩まされる人も多いですね。アトピーや花粉症などはその原因が完全には究明されていないものの、体内の毒素が影響しているとも言われています。

ですので、デトックス作用をもつドクダミ茶はそういったアレルギーを抑える効果が期待されています。

膀胱炎の予防・改善

膀胱炎になる原因は排尿を我慢してしまい、膀胱内で菌が繁殖し炎症を起こすといったものです。ドクダミ茶には利尿作用があるため、排尿が促進されます。

また、解毒作用も持っていますので、菌が炎症反応を引き起こす前に排出させる利尿解毒作用があります。

動脈硬化予防

脳血管疾患は日本人の死因第4位に入る恐ろしいものです。ですので、動脈硬化を予防し脳血管疾患を引き起こさないようにしたいものですね。

ドクダミ茶に含まれるクエルシトリン、つまりフラボノイドには役立つ効果があります。

まずは、血管壁を強くし破れにくくする効果です。さらに血圧を下げ、血液をさらさらにすることで血管にかかるダメージを抑えることで脳内出血や脳梗塞リスクを下げてくれます。

飲みすぎるとどうなる?副作用は?

これだけたくさんのいい効果をもたらすドクダミ茶だからといって、飲みすぎるのは禁物です。何事も過ぎたればそれこそ毒になってしまいます。

透析中などの人は要注意!

特に腎臓が弱い方はお気をつけ下さい。ドクダミ茶には多くのカリウムが含まれていますが、カリウムは腎臓で代謝されます。

ドクダミ茶に腎機能の亢進作用もありますが、腎機能が低下している状態ですと代謝しきれず、高カリウム血症を引き起こす恐れがあります。

またドクダミ茶には緩下作用があるため、飲みすぎると下痢を引き起こす原因にもなってしまいます。

ドクダミ茶に限ったものではありませんが、デトックスに由来する好転反応というものがあります。

好転反応とは治療などの過程において起こる身体反応の1種です。

デトックス効果により体内に溜め込まれた毒素が排出のため血液を巡ります。その巡っている毒素によって一時的に症状が悪くなることもあります。

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ですが、好転反応はそれほど心配はありません。たしかに一時的にはドクダミ茶を飲む前より悪くなりますが、毒素が排出されるに従い軽減し、消失します。

こういった副作用もあるため、ドクダミ茶は闇雲に飲めばいいというものでは無いのです。

成人の1日の水分摂取量は1〜2リットルと言われています。ですが、これは食べ物などから摂る水分も含んだ量です。

ですので、お茶や水がわりに飲むのであれば500ミリリットル程度をおすすめします。特に腎機能が低下し、カリウムの制限をされている方はよく医師と相談した上で飲みましょう。

他にも摂取量を気をつけるべきなのは妊婦です。ノンカフェインのお茶なので気軽に飲めますが、子宮の収縮作用を持っているのです。

妊婦さんは流産・早産の恐れも!

特に妊娠初期は飲むことを避け、後期でもコップ2杯程度に抑えておくほうが無難でしょう。

オススメのドクダミ茶は?

ドクダミ茶は独特の匂いがあり、苦手だという人も少なくはありません。それにせっかく飲むのでしたら、効果が高い方が良いですよね。

では、市販のドクダミ茶を購入する際に注目してほしいポイントについてお話します。

まずは信頼出来る場所が作っているかどうかは気になるところですね。国産のものでしたら日本人の体質に合うように作られていますので、安心できます。

あまり産地にこだわりはないけれど、毎日飲むものだから安く抑えたいという方は外国産のものを購入するとよいでしょう。

そして気になるのは飲みやすさというのもありますね。市販のドクダミ茶には100%ドクダミのものとブレンドのものがあります。

もちろん効果を重視したいのであれば、100%のものがよいでしょう。

独特の味がするものは苦手だという方はブレンドをおおすすめします。商品により配合率が異なりますので、お試し品などを利用し、自分に合うブレンドを見つけましょう。

本格的な味を楽しみたい方や、手間がかかるのは苦でない方は茶葉タイプをおすすめします。

反対に毎日飲むものにそれほど手間をかけたくない方はティーバッグタイプがよいでしょう。1日分作り置きしておけば、その都度入れなくても飲むことができます。

粉末タイプのものもあります。これは手軽さはもちろん、栄養素を逃がすことなく吸収できるという点も大きな利点でしょう。

おすすめの商品は、「がばい農園」から出ている「国産どくだみ茶」です。

原料はすべて国産で無農薬栽培されており、水や加工工場、ティーバッグなどの品質管理も行われています。

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検査もしっかりとされており、他の商品では導入の少ない生菌検査も行われています。

味についてですが、ドクダミ茶特有のクセは少なく子供にも飲みやすいと評判を得ています。

ドクダミ茶の作り方は?

ドクダミ茶を飲みなれてきたら自作してみるというのもよいかもしれません。

夏頃のドクダミの葉

原料となるドクダミは白い花の咲いている5〜7月頃が最も薬効が高い時期です。

そして、ドクダミは日本の広域に生息する植物ですので、ほとんどの地域で見つけることができます。

ですが、どこにあるものでも使っていいかと言われるとそうではありません。

体内に取り入れるものですので、安全なものを選びましょう。農薬や排気ガスなどがついているものはあまり安全とはいえませんよね。

幹線道路から外れた場所や、付近に排気ガスを多く出す工場がない場所がよいです。ですが、その場所でドクダミを摘んでも構わないかはきちんと確認してください。

葉を摘んできたら、まずはよく洗い土などの付着物を落とします。しっかり洗えたら風通しのよい場所に吊るし、乾燥させます。葉がパリッと割れる頃が目安です。

乾燥した葉を適当な大きさに切り、フライパンで乾煎りさせるとさらに長持ちさせることができます。密閉容器に入れて保存しましょう。

保存出来る期間の目安はきちんと乾燥させることができていれば1年ほどは持ちます。心配な方は保存容器に乾燥剤を入れましょう。

また、陰干しや乾煎りでより長持ちさせることができます。粉末状にすれば、さらに長期間の保存が可能です。

自作すると手間がかかりますが、うまくいけばほとんどお金をかけずにドクダミ茶を楽しむことができます。

ですが、市販のものに比べるとどうしても味が苦手だと感じる人が多くなります。

市販のものは飲みやすくするために加工を施していますが、自作だとそうはいきません。ですので、ほかのお茶とブレンドして飲むことをおすすめします。

また煎じる時に長時間煮出すとどうしても苦みが出てしまいます。その時は水で抽出するか、短時間の抽出にするとよいでしょう。