お風呂場の天井に水滴が付いていると、いつ落ちてくるか不安になりますよね。
もし、体や髪を洗っている時に、体に落ちてきたら冷たくてビクッとして不快ですし、心臓が止まりそうになる時もあります。
風呂場の天井に水滴が付く原因と、その防止策と掃除方法について説明します。
お風呂場の天井に水滴が大量につく原因や予防対策は?
お風呂に入ったりシャワーを浴びている時には、お風呂場には湯気(水蒸気)が充満しています。
お風呂場が温かいうちは、まだ湯気は気体の状態なので目立ちませんが、冷たい天井に湯気が触れると液体の水に戻るので、湯気が天井に付着するのです。
つまり、お風呂場の室温と天井の温度差が水滴を生む原因になっているのです。お風呂場に天井に水滴が付かないようにするにはどうしたら良いのでしょうか。
湯気をあまり出さないようすることが一つの対策になりますが、湯船に入らないこともシャワーを使わないことも難しいと思われますので、天井の温度を下げないようにすればよいでしょう。
お風呂に入る前に浴室の温度を上げておくと、天井に水滴が付きにくくなります。
湯船を開いたりシャワーを使って浴室を温めたのでは逆効果なので、ヒーターなどの暖房器具を使って温める方法が考えられます。
最近では、ヒートショック予防のために暖房機能が付いた浴室もあるので、そういった機能が付いている場合には利用してみてはどうでしょうか。
浴室で電気機器を利用する場合には、感電には十分に注意するようにしましょう。浴室の天井に断熱材を入れることも効果があります。
断熱材が入っていない浴室の天井に湯気が付着するとすぐに水滴になってしまいますし、落ちてくる水滴も冷たいしずくになります。
断熱材を入れるには、費用がかかります。値段は業者や断熱材の種類によって異なりますが、1㎡あたり4,000円~となっています。
お風呂場の天井に断熱材を入れると水滴が付きにくくなるだけでなく、お風呂場自体が冷えにくくなるので温かいお風呂に長く入ることができるというメリットもあります。
お風呂場の構造上、あるいは利用状況から考えて、ある程度水滴が天井に付くのは仕方ないとしても、その水滴がお風呂に入っている人に落ちてくるのは勘弁して欲しいと思っている人も多いのではないでしょうか。
平らなお風呂場の天井では、水滴が溜まるとランダムに浴室内に落ちてきてしまいます。
最近では風呂場の天井を緩やかにカーブさせて、水滴がついても天井の角やサイドに水滴を集めて落とすように設計されているものがあります。
このような天井であれば、天井からポトリと冷たい水滴が落ちてきてヒヤッとするようなことがなくなります。
お風呂場を湾曲させたような天井に変更することが難しければ、自然に水滴が落ちてくる前に自分で水滴を落としてしまうことも考えられます。
お風呂場の天井は樹脂などの柔らかい素材で作られているものもあるので、その場合は、この自分で水滴を落とすという方法が使えます。
水滴はカビが生える原因となる?
お風呂場の天井にできる水滴には空気中の様々な成分が含まれていると考えられます。ましてやお風呂場は高温多湿の場所なので、カビにとっては繁殖するのに好都合な場所です。
お風呂場の天井の水滴をそのままにしておくとカビが発生する原因になってしまう場合があります。
お風呂場には、人間の皮膚や石鹸カスなどカビの栄養分となるものもたくさんあります。そこに水分まであれば、カビは喜んで増えていくでしょう。
たかがカビと思ってはいけません。黒カビは見た目も不潔ですが、健康被害をもたらすこともあります。
例えば、呼吸器官の病気を発病させる場合があります。重い症状がを引き起こす場合には、手術や入院が必要になることもあります。
また、アレルギーの原因になる場合もあります。ごくごく小さなカビかもしれませんが、放っておくと深刻な状態になってしまいます。
また、天井の水滴はカビだけに留まらず、虫が湧いてしまう場合もあります。天井の水滴が排水溝などに溜まってコバエなどの害虫が発生するのです。
入浴中に虫を見つけるだけでも不快なのに、虫がいるということはお風呂場がそれだけ不潔である証拠にもなります。
前述したように、お風呂場の天井に水滴が付かないようにすると、カビや虫の発生を防ぐことができます。
お風呂場の天井の水滴をこまめに拭き取ることが、対策の第一歩でしょう。
ホームセンターなどでは、水滴取りの道具(長い棒の先にワイパーのような水滴を拭き取るゴム製のブレードと拭き取った水を貯めておくボトルのようなものが付いているもの、など)も販売されているので、活用すると良いでしょう。
つまり、天井に水滴を発生させない、もし水滴が付着してしまったらこまめに清掃して、カビが発生するような環境にはしておかないことが大切だと言えます。
天井のカビを予防・掃除する方法は?
確かに、前述したように、こまめなお風呂場の天井の水滴の拭き取りは大切ですが、もう少し楽なカビ対策はないのでしょうか。
最近では防水性の防カビ材製品がたくさん販売されているので、それらを利用することも良いかもしれません。
殺菌効果や防臭効果があるものも多く、お風呂場を清潔に保ってくれます。ただし、他の薬剤と混ぜると有毒ガスが発生するものもありますので、用法・用量を守って使うようにしましょう。
防カビ製品は、お風呂場の壁や天井に吹き付けるタイプのものが主流ですが、中には煙を発生させてカビを防ぐタイプもあります。
このタイプは排水溝の中や洗面所なども含めてカビ予防をすることができるので便利かもしれません。
当然ながら、人間が薬剤を吸わないように注意することと、使用後の換気にも十分気を付けてください。
カビに気を付けていても、お風呂場にカビが生えてしまった場合にはどうすればよいでしょうか。
基本的には、水やお湯で奇麗になるほど、お風呂場のカビは弱くありません。カビをそのままにしておくとどんどん増えていってしまいますし、前述したように健康被害まで発生させてしまいます。
カビはエタノールなどのアルコールには弱い性質があります。多くのカビ取り剤にはエタノールが含まれています。
カビ取り剤を購入するのではなく、家庭にあるエタノールを使ってカビ取り剤にすることもできます。
エタノールには、消毒用エタノールと無水アルコールがありますが、カビ取りに有効なのは消毒用エタノールです。
消毒用エタノールとは、家庭に常備されていることの多い、消毒薬(消毒用アルコール)のことです。
家にある消毒薬の成分に、エタノールと記載してあれば、その消毒薬をカビ取りに利用することもできます。
消毒用エタノールを不要になった布などに染み込ませて、カビが生えている部分を拭くときれいにカビが拭き取れます。
消毒用エタノールで、お風呂場の天井や壁を拭くと、拭いた箇所にはカビが発生しなくなる予防効果もあります。
エタノールは口に入れても基本的には健康被害を生じさせることは少ないものですが、揮発性の液体なので、お風呂場のような密閉された空間で作業をしていると気分が悪くなってしまう可能性があります。
お風呂場の換気扇を回しておくなど、換気には十分注意して作業を行ってください。
他にもお風呂のカビ取り剤は多くの製品が販売されていますが、製品によっては使い方を間違えると大変なことになってしまうものもあります。
使用方法には気を付けて、安全に作業を行ってください。