危険物である電池を捨てる際に、どのような捨て方をすれば良いか悩むこともあるでしょう。

実は、電池によって捨て方は異なります。

今回は、電池ごとの適切な処分方法をお伝えします。


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電池を安全に捨てるためにも、正しい捨て方を覚えておきましょう。

 

 

電池の処分する上で注意すべきことは?

 

 

電池処分

まず、電池を処分する上で注意すべき点をお伝えします。

実際に電池を捨てる前に、注意すべき点をしっかりと把握しておきましょう。

 

液漏れを確認する

 

電池を捨てる際は、電池から液が漏れていないかを確認してください。

電池内の液体は電解液と飛ばれるもので、人体には非常に有害なものです。

素手で触ると化学火傷をしてしまう可能性がありますし、目に入ってしまった場合は失明してしまう恐れもあります。

 

 

電池から液漏れしている場合は、ゴム手袋などを介してできる限り早く電池を洗い流しましょう。

目に入ったらすぐに目を大量の水で洗い、違和感を感じるようであれば眼科に行きましょう。

液漏れしている電池はとにかく慎重に扱うことを心がけてください。

電池に白い粉がついている場合もありますが、これは電解液が固まったものです。

 


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どちらも危険であることは変わりませんので、確実に洗い流すようにしてください。

電池を取り外した機器などに電解液が付着してしまっている場合は、よく拭き取りましょう。

電解液は周囲の金属を溶かしていきますので、機器に付着した電解液を放置することで、機器が破損してしまう可能性もあります。

電池を捨てる際は、液漏れをしていないか・白い粉をふいていないかは真っ先に確認するようにしてください。

 

絶縁しておく

 

複数の電池を捨てる際は袋にまとめて捨てることになりますが、それぞれの電池を絶縁させておくことを忘れないでください。

電池同士のプラス極とマイナス極が接触することにより、電流が流れて発火してしまう可能性があります。

廃棄の際に思わぬ事故が発生してしまうことを防ぐためにも、電池間に電流が流れることの無いよう絶縁処理をしておく必要があります。

 

 

電池のプラス極とマイナス極にガムテープやセロハンテープを巻き付け、直接接触し合うことのないようにしましょう。

これだけで電池を絶縁させることができますので、一つ一つ丁寧にテープを巻き付けておいてください。

筒形の電池にはプラス極とマイナス極の部分にのみテープがついていれば十分です。

ボタン型の電池にはグルリと電池を巻くようにしておくと上手に絶縁できるでしょう。

 

自治体のルールに従う

 

電池ごとの処分方法を後述しますが、これはあくまで目安の方法です。

自治体で電池の処分に関する明確なルールが定められている場合は、自治体のルールに従うようにしてください。

電池の処理方法は自治体によって異なるため、必ず自分の自治体のルールに目を通しておきましょう。

自治体のルールに反する方法で電池をゴミ処理に出してしまうと、ゴミ処理施設によって不適切な処理がされてしまい、施設が火災に見舞われる原因になりかりません。

ゴミ処理作業者さんの安全を守るためにも、電池は自治体で定められた適切な方法で処分するようにしましょう。


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種類ごとの廃棄方法は?

 

 

電池

電池の種類ごとの適切な廃棄方法をお伝えします。

電池ごとの正しい廃棄方法を確認し、安全に捨てられるようにしましょう。

 

筒型の電池の処理方法

 

アルカリ乾電池やマンガン乾電池といった筒型の電池は、日本中で最も使われている代表的な電池でしょう。

テレビのリモコンや、時計の電池はほぼ筒型の電池が使用されています。

筒型の電池の場合は、自治体によって定められた日にゴミ収集に出すことができます。

自治体によって電池の扱いやゴミ出し方法は変わるため、自治体のルールをよく確認しましょう。

大抵の場合は、資源ゴミ・不燃ゴミ・危険ゴミのいずれかに設定されています。

他のゴミとまとめて出すことはできず、電池は電池のみでまとめて捨てる必要がある場合が多いですので、うっかり他のゴミと混ぜて捨ててしまうことの無いよう注意しましょう。

電池を袋にまとめて捨てることを指定している自治体もあれば、缶にまとめて捨てることを指定している自治体もあります。

いずれにせよ電池は危険なゴミとして認識されていることは共通していますので、ゴミに出す際はルールに従って慎重に扱うようにしてください。

 

ボタン型の電池の処理方法

 

電池の中でも、ボタン電池の処分方法は特殊であるということを覚えておきましょう。

ボタン電池の場合はゴミ収集に出すことはできません。

面倒ですが、ボタン電池回収ボックスを配置している店舗に赴いて捨てる必要があります。

ボタン電池の回収に協力している店舗は電化製品を扱っているところが多いです。

近所の電気屋さんを調べて、ボタン電池を回収してくれる場所を見つけておきましょう。

ボタン電池をゴミ収集してもらえない理由は、ボタン電池に水銀が含まれているからです。

水銀が含まれているボタン電池をゴミ処理場で焼却すると、水銀が蒸気となって街中に拡散されます。

水銀は人体にとって非常に有害な物質であるため、水銀の蒸気を吸い込んでしまった人に重篤な被害を与えてしまう可能性があります。

水銀によって引き起こされた公害病として水俣病はあまりにも有名であり、患者の半数以上が死亡してしまった恐ろしい病気です。

水銀による被害を未然に防ぐためにも、水銀が含まれているボタン電池を一般ゴミとして回収することは禁止されています。

これはボタン電池に限らず、水銀を含むあらゆる商品は別途で回収されることになっています。

 


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ゴミ処理場で大量の水銀が見つかり、清掃炉が停止してしまった実例もありますので、水銀を含んだボタン電池を一般ゴミとして出すことは避けるようにしましょう。

現在では水銀が使用されているボタン電池は少なくなり、水銀を含まないボタン電池であればゴミ収集に出しても良いとする自治体も現れました。

一方で、水銀を含まないボタン電池であっても一律で回収ボックスに捨てることを義務付けている自治体もあります。

ボタン電池を捨てる場合は、他の電池を扱う時よりもさらに慎重に自治体のルールを確認して捨てるようにしてください。

 

コイン型の電池の処理方法

 

電池白い粉

ボタン電池と似ている電池として、コイン型電池があります。

ボタン電池と比べるとより平たくサイズが大きめで、一円玉硬貨に見た目が似ています。

CRやBRという文字を含む型番が刻まれている点もコイン型電池の特徴ですので、ボタン電池と見分けることは容易でしょう。

ボタン電池回収用ボックスの入れ口が小さくて、コイン型電池を入れることができなくて困ってしまったという話がありますが、実はコイン型電池を回収ボックスに捨てる必要はありません。

コイン型電池には水銀が含まれていないからです。

筒型の電池と一緒にまとめて、一般ゴミとしてゴミ収集に出すことができます。

ただ、コイン型電池を一緒に捨てる場合は、絶縁処理をしっかりしておくようにしてください。

コイン型電池は金属の面積が大きく、電池と接触すると簡単に発熱してしまいます。

筒形の電池の場合はプラス極やマイナス極部分さえ絶縁しておけば問題ないですが、コイン型電池は全体をテープでグルグル巻きにして入念に絶縁処理をしておくようにしてください。

コイン電池と誤って水銀入りのボタン電池をゴミ収集に出してしまと危険ですので、ボタン電池とコイン電池の違いはしっかりと把握するようにしておいてください。