爆弾低気圧という言葉を聞いたことはあるものの、一体何を指すのかわからないという方もいらっしゃることでしょう。爆弾低気圧は、台風と比べてどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、爆弾低気圧に関する様々な情報をご紹介すると共に、2018に爆弾低気圧がやってくるのかどうかについてもご説明させて頂きますので、ご興味がある方はぜひご覧ください。
2018年は猛暑になる予報ですので台風が大量に発生するかもしれません。
爆弾低気圧とはそもそも何?台風との違いは?
爆弾低気圧とは、そもそもどのようなものなのでしょうか。
気象庁では、中心気圧が24時間で4hPa×sin(φ)/sin(60°)以上低下する温帯低気圧(φは緯度)と定義されていますが、この説明で理解することは中々難しいでしょう。
爆弾低気圧という名称は俗称で、気象庁においては急速に発達する温帯低気圧と言い換えられます。こちらの呼び方で覚える方が理解はしやすいでしょう。
爆弾低気圧が発生した場所では、激しい風雨や大雪に見舞われることが多く、爆弾低気圧に見舞われた地域は苦労させられることになります。
倒壊した建物の下敷きになった死亡者が発生した例もありますので、自分の地域が爆弾低気圧に見舞われた場合は注意する必要があるでしょう。
爆弾低気圧は冬に発生するため、冬の台風という異名も持ちます。暴風雨に見舞われるという点では台風と共通していますが、発生源付近が局所的に被害を受ける台風と異なり、爆弾低気圧に日本全土に被害が及ぶ可能性があり、大変厄介です。そのため、防災対策は爆弾低気圧の方が難しいとされています。
台風が爆弾低気圧に変わるという事例もあります。ニュースなどで台風が温帯低気圧に変わったというアナウンスを聞くと、名前のイメージから台風が弱まったのかと勘違いしてしまいがちですが、場合によってはさらに厄介なものになってしまっている可能性があります。
台風が温帯低気圧に変わることで被害が少なくなる可能性もありますが、もし爆弾低気圧に発展してしまっていた場合は、台風よりも甚大な被害をもたらしてしまう可能性もあります。
優しい言葉のイメージに惑わされず、温帯低気圧という言葉を聞いたらしっかりと警戒をするようにしましょう。
爆弾低気圧の原因は?気象庁は使わない?
気象庁により爆弾低気圧の定義づけはされているものの、爆弾低気圧の「爆弾」という表現が不適切であるとされ、気象庁においては急速に発達する温帯低気圧と言い換えられます。
ニュースによっては爆弾低気圧ではなく、急速に発達する温帯低気圧と読み替えられている場合もあるため、同じものを指す言葉であるということを覚えておきましょう。
急速に発達する温帯低気圧と呼ばれることからもわかる通り、爆弾低気圧は温帯低気圧が急速に発達したものですが、この温帯低気圧は一体どのようにして生まれるのでしょうか。
温帯低気圧は暖かい空気と冷たい空気がぶつかり合い、混ざりあう過程で発生した空気の渦によって作られる低気圧です。温帯地方で発生するという特徴があります。
寒気と暖気がそれぞれ強い力をもっており、温度差も高いほど強力な低気圧が発生しやすくなります。
発生した低気圧の中でも特に強力なものが爆弾低気圧と呼ばれており、爆弾低気圧がもたらす風雨や大雪は人の命を奪いかねない程に危険になります。
幸いにもニュースや警報が爆弾低気圧の発生を知らせてくれますので、気象情報はこまめにチェックするようにしましょう。
台風と遠く離れた地域に住んでるからといって油断してはいけません。その台風が爆弾低気圧となり、遠く離れた地域に被害をもたらす可能性があるからです。
先程もお伝えした通り、爆弾低気圧の被害は全国に及ぶこともあるということは忘れずに覚えておきましょう。
爆弾低気圧は2018年は来るか?
爆弾低気圧は、2018年にも発生する可能性はあるのでしょうか。
調査してみたところ、既に1月に爆弾低気圧は6回程発生しています。6月現在までに発生している爆弾低気圧は1月のもののみですが、今後も発生する可能性はあります。
今後爆弾低気圧が発生するかどうかが気になるところですが、残念ながら年間を通しての予想はできません。スーパーコンピュータを用いても9日から2週間先までの気象を予想することしかできません。
さらにその予想方法も、計算の微小な誤差から何十通りもの予想をするアンサンブル予報が採用されていますので、どの予想が正しいのかは、直前になってみないハッキリとはわからないのが現状です。
上記の点からも、気象情報はこまめにチェックすることが重要であるということがわかるでしょう。
爆弾低気圧から身を守るための方法
爆弾低気圧からの被害を最小限に抑えるためにできることはあるでしょうか。爆弾低気圧の予報が入った際に、注意すべきことをご紹介します。
気象情報をまめにチェックする
爆弾低気圧が発生した場合は短い時間で状況が大幅に変化しますので、気象情報は普段よりもさらにまめにチェックするようにしましょう。
爆弾低気圧の被害は全国に及びますので、被害が発生している地域に注目するよりも、全体的な被害の状況をチェックしてください。
被害の程度によって、どの程度警戒するべきかを判断することができるでしょう。
身動きのとりやすい環境に身を置く
爆弾低気圧が発生した場合は、できる限り外には出ないようにしましょう。また、あらかじめ爆弾低気圧が発生することがわかっている日に予定を入れないことも大切です。
爆弾低気圧が発生してもすぐに身動きができる状況に身を置いておくことを意識してください。外せない予定を入れてしまい、無理に爆弾低気圧が発生する日に出かけて命を落としてしまっては本末転倒です。
旅行や出張で止む無く長期滞在する必要が生じた場合も、いつでも避難できる環境を用意しておきましょう。
乗り物に乗ることも危険が伴いますので控えましょう。特に海に出てしまっている場合は、急な爆弾低気圧の変化に対応できません。2006年の爆弾低気圧では100隻以上もの船舶が沈み、33名もの人が死亡・行方不明になってしまう事故もありました。
何人も命を落としている過去があるため、決して油断することの無いようにしましょう。
多くの人には船に乗って移動する機会は中々無いでしょうが、乗用車や電車を用いる人は多いでしょう。決して他人事ではありません。
渋滞にはまってしまったり、大雨や積雪で電車がストップしてしまう場合もあり、逃げ場が無くなってしまうこともあり得ます。
爆弾低気圧の発生が予想される場合には、大事を取ってこれらの乗り物には乗らないでおくという選択肢が最も無難であると言えます。いつでも避難できる環境に身を置いておきましょう。
天候の変化に備える
爆弾低気圧に見舞われた際は、激しい風雨や大雪が伴うため注意が必要です。場合によっては、落雷や雹が発生する可能性もあります。可能であれば、自宅で過ごして爆弾低気圧が弱まるまで待ちましょう。
落雷対策として、家電の電源を落としておくようにしましょう。パソコンを起動している状態で落雷に見舞われると、電線から雷が伝わり破損してしまう恐れがあります。
最悪の場合、家電から身体に通電してしまい、死に至るケースもあります。自宅にいても被害を受けるリスクはありますので、万全の対策をして臨みましょう。
遠出の際は気象情報も考慮しよう
爆弾低気圧に関する様々な情報をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
爆弾低気圧は冬に発生するため、行楽の際はあらかじめ気象情報をチェックしておいてください。
安全対策を十分に取り、爆弾低気圧と上手に付き合っていきましょう。