ほとんどの家の玄関にはある、下駄箱ですが、湿気がこもりやすくカビやすいことはご存知でしょうか?
靴を保管するために下駄箱を使いますが、そこにカビが生えてしまったら靴を保管できなくなってしまいます。
今回の記事では、下駄箱がカビる原因を知り、予防対策をとりカビが生えにくくする方法をご紹介します。
下駄箱がカビる原因は?
下駄箱に限らず、カビが生える原因というのは主に4つあります。
湿度が高い
カビは湿度が40%以上になったところで活発になり始め、70%から80%以上になると爆発的に増殖しようとします。
例えば靴を履いていると、足の裏などに汗をかきますが、家に帰ってその靴を脱ぎ、そのまま下駄箱へ入れてしまうと、汗などの水分もそのまま下駄箱へ閉じ込めてしまうことになります。
また、梅雨の時期や夏場は、ただでさえ湿気が高いため、気を付けていても普段扉を閉めておくことの多い下駄箱は湿気がこもりやすく湿度が上がりやすいです。
温度が最適温度
カビが繁殖するためには、20℃から30℃にかけてもっとも繁殖しやすい最適温度だと言われています。
特に夏場は暑く、この温度の付近であることが多いですが、最近では暖房設備が普及し、冬でもこの温度帯であることが少なくはありません。
ですので、一年中カビに気を付けていなくてはいけません。
栄養分が豊富
カビはたんぱく質を栄養とし、成長や増殖を繰り返します。
人間の体も同じくたんぱく質が含まれています。
脱いだままの靴には、たんぱく質でできた皮脂汚れなどが付着しています。
つまり、カビはそれらを栄養として成長し、増殖を繰り返してしまいます。
酸素がある
カビはもちろん、酸素がないと生きてはいけません。
ですが、下駄箱の中、あるいは玄関を真空状態にしている人はまずいませんよね。
下駄箱はカビやすい
つまり、下駄箱には酸素があり、湿度が高く栄養も豊富にあり、温度が最適温度あるいはその前後に保たれていることが多いためカビの温床になりやすいということができます。
また、下駄箱は1日の中でも開ける回数が限られており、それほど長時間開けているわけではありません。
通気性が悪くなった下駄箱は、どうしても空気の流れが悪くなり、カビが下駄箱内にとどまりやすくなります。
予防対策は?
では、どのような予防対策をすればよいでしょうか。
基本的にはカビの増殖を抑えるということが大切になります。
下駄箱内の除湿をしてやる
例えば、下駄箱の中に除湿剤を入れているという方もいることでしょう。
たしかに、これは湿度を取り除くには有効な方法です。
ですが水がたまったままの除湿剤を置いておくと、その水分により余計に湿度が上がるということもありえます。
そのため、除湿剤はまめに取り替えましょう。
また、他にも備長炭などを除湿剤として置いている方もいることでしょう。
備長炭は、湿気はもちろん靴から出る嫌な臭いも吸着してくれますので、効果的です。
靴の除湿をする
せっかく下駄箱の中の除湿もしているのですから、靴も除湿してから下駄箱にしまうことで、新たな水分を下駄箱の中に持ち込むことを防ぐことができます。
脱いだ靴をそのまますぐに下駄箱にしまうのではなく、1日程度、通気のよいところで休ませてからしまうようにしましょう。
また、雨の日にはいた靴は余計に水分がついてしまっています。
この場合も、乾いてからしまうようにすることで、水分の持ち込みを極力抑えることができます。
下駄箱内をエタノールで殺菌をする
カビ菌は、漂白剤などを用いることにより除菌・殺菌をすることができます。
下駄箱内の靴をすべて出してから、消毒用のエタノールで拭いてやるとよいでしょう。
まだカビが見えないのであれば、下駄箱内を一度乾いた布で乾拭きし、汚れを落としてから行います。
すでにカビが生えてきている場合は、キッチンペーパーや布にエタノールをしみこませ、それでふき取ります。
消毒用エタノールなら、そのままスプレーとして使うことができます。
無水エタノールであれば、パッケージなどに記載されている通り水で希釈してから使います。
エタノールを吹き付けた後は、揮発に任せ、拭き取らないようにします。
下駄箱内が乾いてから、靴を入れます。
合成ゴムや合成樹脂の下駄箱はエタノールにより変質する恐れがありますので、どのような素材でできているか確かめてから行いましょう。
どうしても不安な場合は、目立たないところで試してから行うようにします。
重曹で除湿する
よく聞くお掃除アイテムとしても使える重曹ですが、カビ防止に役立つアイテムでもあります。
容器に粉状の重曹を入れ、下駄箱の片隅に入れておきます。
重曹が固まってきたら取り替え時ですので、新しいものと交換しましょう。
漂白剤でカビを落とす
基本的には塩素系漂白剤が一番よく効果を出します。
お風呂用では強すぎますし、洗濯用では弱すぎますのでキッチン用の漂白剤がちょうどよいです。
手ごわいカビは、漂白剤を使って落とすことが一番です。
また、重曹などのアルカリ系洗剤とお酢やクエン酸などの酸性の液体を合わせることにより酸素系の漂白剤としての効果を示します。
もちろん、塩素系漂白剤より効果は落ちますが、口に入れても安全な素材で塩素系のように有毒ガスを発生させるわけではありませんので、ペットや赤ちゃん、小さなお子さんがいるご家庭ではこちらを使った方が安心です。
カビの予防をする
まずは通気性をよくしてやりましょう。
晴れた日に扉を数時間開けっ放しにすることで、中にたまっていた空気を換気することができます。
また、扇風機などを使って風を送ってやると、換気とともに湿気を飛ばしやすくしてくれます。
靴が多いわりに下駄箱が小さければ、どうしても靴を詰め込んでしまいますが、靴の詰め込みすぎは換気を悪くしてしまいます。
ですので、靴は少しずつ間隔をあけ、詰め込みすぎないようにしましょう。
また、除湿剤を置いてやることで予防に努めることも大切です。
少し見た目は悪くなりますが、新聞紙などでも吸湿効果があります。
広げた新聞紙より、一度丸めてから広げた新聞紙のほうがよいです。
くしゃくしゃに丸めることにより、広げた後も少し表面積が広くなりますので、効果的になります。
その新聞紙を棚にしく、丸めたまま下駄箱の端に置くなどで吸湿効果があります。
もちろん、長期間そのまま放置しておくと新聞紙にたまった湿度によりカビがまた増殖しようとしてしまうので1週間に1度を目安に取り替えましょう。
また、定期的にエタノールなどを使い消毒してやることで予防効果が生まれます。
靴を洗うタイミングで、下駄箱内も掃除してやるとよいでしょう。
靴自体の湿度を取り除くことも大切です。
シューズキーパーとして、除湿効果や消臭効果のあるものが売られています。
靴の中に入れてから保管することで、靴の型崩れはもちろん防止してくれますし、湿度や臭いなども取り除いてくれます。
もしなければ、新聞紙を丸めて靴の中に入れてから保管することで、除湿効果を得ることができます。
まとめ
下駄箱は家の中でもカビやすい場所です。
通気性が悪くなりますので、たまに換気をしてやりましょう。
また、下駄箱の中で湿度を下げることも効果的です。
まずは通気性をよくするためにも、靴は詰め込みすぎず適度に間隔をあけて保管するようにしましょう。
カビを除菌することも予防効果につながりますので、靴を洗うタイミングなどにエタノールで下駄箱内も掃除するとよいでしょう。
湿度が下がるとカビも増殖しにくくなりますので、基本的には除湿を行うとよいです。