夏の暑い最中に部活動に励む子供たちを見ていると、「頑張って」という気持ちを込めて、差し入れをして応援したくなる親は多いのではないでしょうか。
これからの季節で喜ばれる差し入れ、気を付けた方が良い点、などについて説明します。
夏の時期の喜ばれる差し入れとは?
夏はとにかく暑いので、炎天下で汗を流している運動部や冷房のない音楽室で練習している吹奏楽部の生徒にとっては、単純に冷たいアイスやジュースが喜ばれると考えていませんか。
確かに火照った体をクールダウンさせてくれる効果はありますし、何よりも生徒たちが喜ぶのが目に映るようです。
しかし、気を付けなければいけないポイントもあります。それは、冷たいものを取りすぎて体調を崩させないように配慮することです。
大会の前に体調不良となり、試合に出れないことになったら、本人はもとより仲間たちにも迷惑をかけることになります。
冷たいものを差し入れるのは良いかもしれませんが、差し入れる量には気を付けたほうが良いかもしれません。
また、アイスは溶けてしまいますので、すぐに食べなければいけません。部活動の練習を中断させることにもなるので、ちょっと迷惑かもしれませんね。
夏の暑さに負けないように、スタミナが付くように、大人数の子供たちに大量のお弁当を差し入れる親もいるようですが、これも注意が必要です。
親心はよくわかりますが、運動をしている時(する前)にお腹一杯にしてしまうと、動きが鈍くなり、人によっては体調を崩してしまうことがあります。
部活動が終わってから、お腹一杯食べることは良いのかもしれませんが、差し入れで満腹になってしまうような量では、部活動に支障が出てしまう可能性があります。
ただし、ある程度の満足感は必要なので、「小腹を満たす程度」を限度に考えれば良いのではないでしょうか。大切なのは生徒が食べやすいかどうかです。
量的にも適度で一口で食べられるような、お菓子やゼリーであれば、喜んでもらえるのではないでしょうか。また、そういった差し入れは大人数でも分けやすいでしょう。
小分けしやすいものは差し入れに向いています。手軽に口に入れられるものであれば、そんなに部活動の邪魔にはならないでしょう。
部活動の練習の合間に口にする差し入れと考えた時に、食べるのに時間がかかるものは敬遠されますし、練習時間に影響してしまいます。
夏の部活動は体力とスタミナを奪うので、早くエネルギーに変換できる食べ物は喜ばれるでしょう。吸収効率の良いものを差し入れることが望ましいと考えられます。
夏の時期だからこそ衛生面に注意
夏の差し入れでは衛生面には最大限の配慮が必要です。食品が傷みやすい時期ですし、菌も繁殖しやすくなっています。
万が一、食中毒を発生させてしまうと、大会に向けて頑張ってきた生徒たちの努力が水の泡になって消えてしまいますし、何よりも生徒の体に大きなダメージを与えてしまうこともあります。
差し入れをする品物の保管状態には十分に気を付けて、例えば、冷蔵庫から出しっぱなしにしない、長時間炎天下で持ち歩かない、といった基本的なルールを守りましょう。
外食の場合でも、お店で食中毒が発生することはあります。普段は注意をしていても、ちょっとした気の緩みで食中毒のような大きな事故が起きることはあります。
食中毒は、最悪の場合は、人の命に関わるようなこともあります。口に入れるものの保管には注意し過ぎるということはないのかもしれません。
ましてや子供たちに対する衛生管理なので、大人がしっかりしなければいけません。
一昔前は夏の部活と言えば、レモンの蜂蜜漬けなど、保護者からの手作りの差し入れが定番でした。
しかし、現在では手作りの差し入れを禁止している学校も多いようです。その最大の理由は衛生面に対する不安が大きいことです。
保護者からの善意に対して、厳しすぎるという声もあるようですが、実際に事故が起こってからでは遅いので、手作りの差し入れ禁止の措置も仕方ないのかもしれません。
中には手作りどうかに関わらず、食べ物の差し入れは全面的に禁止しているところもあるそうです。
市販のものであっても食中毒の可能性はあるので、支障なく部活動を続けるためには極力危険な可能性は避ける、という目的なのかもしれません。
しかし、普通に自宅で食事をしていても食中毒になる可能性はあります。部活動の場で問題が起きることを排除したい、ということなのでしょうが、線引きは難しいところです。
部活動の差し入れに関しては、学校の方針に沿って、ルール内で行うことが必要です。
食べ物の差し入れを禁止された学校では、保護者が持ち回りで冷たいタオルの差し入れを行っているそうです。
子供たちに部活動を楽しく頑張ってもらうために、親としても知恵を使って喜ばれる差し入れを考えてみましょう。
オススメランキング
夏の部活動で人気の高い差し入れを、以下に紹介します。
スポーツ飲料/飲料水
夏の差し入れの定番は「水分」でしょう。一昔前は部活動の最中に水を飲むと怒られたものですが、現在では科学的に運動中に水を飲むことは良いとされています。
冷やしてあったり、半分凍らしてある水であれば、体をクールダウンさせるのにも利用できます。
また、アミノ酸配合のスポーツ飲料であれば、疲労回復にも効果的です。ただし、スポーツ飲料には利尿作用がありますので、飲み過ぎには注意しましょう。
ゼリー
小分けにすることができる一口大サイズのゼリーや、パウチに入ったゼリー飲料もオススメの差し入れです。
ゼリーは飲み込みやすく、手軽に食べることができます。また、ゼリー飲料はアミノ酸が配合されているものも多く、スポーツ飲料と同様に、疲労回復に効果が期待できます。
また、小分けしたゼリーは凍らしておくこともできますので、アイスと違って溶けてしまうこともありません。
実はかなり有能な夏の差し入れなのではないでしょうか。
フルーツ
バナナなどは腹持ちもよく、消化も良いので、スポーツには適した食品です。
フルーツを冷やして差し入れにすると、果糖の甘さで疲れにも効果がありますので、喜ばれるのではないでしょうか。
ただし、フルーツには人によって好き嫌いがあるので、注意が必要です。また、傷みやすいフルーツもあるので、状態には十分に注意するようにしましょう。
エネルギーバー
カロリーメイトなどのエネルギーバーも差し入れには向いているでしょう。手軽に栄養補給ができることと小腹を満たすことができる食べ物です。
最近では、ケーキのようなエネルギーバーも登場しており、スイーツ好きにはたまらないかもしれません。
しかし、エネルギーバーは喉が渇きます。炎天下でエネルギーバーだけを口に入れることは口内の水分がなくなってしまうので、辛い状態になります。
エネルギーバーを差し入れる時には、水、あるいはスポーツ飲料を一緒に差し入れるようにすると良いでしょう。
おにぎり
食中毒には十分注意する必要はありますが、育ち盛りの男の子には「おにぎり」は喜ばれます。運動をするとお腹が空きますので、昔から定番の差し入れです。
しかし、おにぎりを握る時には素手ではなく、ビニールの手袋などで握るようにすること、など衛生面に配慮をすることが必要です。
また、おにぎりの具にも注意しましょう。生ものを具にするのは避けて、加熱したものを具にしましょう。
また、おにぎりに梅干を入れておくと防腐効果があるので良いでしょう。