夏になると日焼け止めも虫よけも使いたい場合がありませんか。虫がたくさんいる炎天下で虫取りをしなければいけない時には、両方とも必需品です。

でも、日焼け止めと虫除けは一緒に使っても問題はないのでしょうか。効果的な日焼け止めと虫除けの使い方について説明します。


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日焼け止めと虫よけの成分

 

 

日焼け止めも虫除けも、どちらも肌に塗るものですが、それぞれどのような成分でできているのでしょうか。

 

日焼け止めの成分

 

日焼け止めには、紫外線散乱剤と紫外線吸収剤の2種類の成分があります。紫外線散乱剤が肌を覆い、紫外線を反射することで日焼けを防止するものです。

紫外線散乱剤の主要な成分は、酸化チタン、酸化亜鉛、です。紫外線吸収剤と比較すると、肌に対する負担が少ないとされています。

SPFやPAが低い日焼け止めは、紫外線吸収剤の使用を控えて、紫外線散乱剤を主に使用しているものが多いようです。

近所への買い物や子供の送迎、あるいは洗濯物を干すようなちょっとした外出の場合ならば、このような紫外線散乱剤をメインにしている日焼け止めをおすすめします。

もうひとつの紫外線吸収剤は、紫外線を吸収して熱エネルギーに変換することで、肌への影響を防止するというものです。

化学変化を起こすことになるので、肌への負担も重くなります。紫外線吸収による酸化作用は肌への負担が重いので、何度も使っていると肌の基礎体力を奪うことにもなります。

SPFやPAの高い日焼け止めに紫外線吸収剤は多用されています。

 


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虫除けの成分

 

スプレー

 

虫除けには、ディートやイカリジンといった成分が含まれています。ディートは殺虫能力の高い薬剤ですが、その一方で刺激の強いものでもあります。

子供や肌の弱い人が使うと、刺激が強すぎでピピリしたり、かぶれてしまう場合があります。

さらに深刻なのが、赤ちゃんなどに対しては障害を発生させる原因にもなる、という点です。

ディート配合の虫除けは、現在では、「対象年齢○歳以上」と記載されています。一方で、イカリジンにはディートのような後遺症は報告されていません。

イカリジンの方がディートよりも子供には安全だと言えますが、虫除け剤の中にはアルコールや合成ポリマーといったケミカル由来の成分が含まれているものもあります。

これらは赤ちゃんの肌にとっては、肌荒れを引き起こす場合もありますので、自然由来の成分で作られた虫除けを使ったほうが安全でしょう。

 

日焼け止めと虫よけは併用しても大丈夫?

 

 

上記のように、日焼け止めと虫除けには別の成分が含まれており、成分の内容や温度、湿度などの環境によっては、混ぜることで問題が発生する可能性がゼロとは言えません。

基本的には、日焼け止めと虫除けは併用しても問題はないようですが、海外では併用して気を失ってしまったような事故も起きています。

海外の製品と国内の製品では成分が異なっているので一概には言えませんが、化合物同士の化学反応で予想もしていないことが起きることもあるかもしれません。

特に子供にとっては、重大な事故をになってしまう可能性があります。

日焼け止めと虫除けを併用する時には、事前にパッチテストをして、問題が起きないかどうか、確認をしたほうが良いでしょう。

もしパッチテストをして問題がなくても、日焼け止めと虫除けを塗布するタイミングを少しずらすといった工夫をすることで、安心材料が増えるかもしれません。

また、上記のようにディートが含まれた虫除けは子供にとっては刺激が強すぎる場合があるそうです。

日焼け止めと併用する場合には、ディートフリー(ディートが含まれていない)の虫除けと一緒に使用したほうが安心できしょう。

また自然由来の虫除けでも必ず安全とは限らないので、やはり事前のパッチテストを済ませてから使ったほうが良いでしょう。

最近は日焼け止め効果のある虫除け剤なども販売されています。例えば、UVカット効果がある虫除けスプレーや虫除け効果のある日焼け止めクリームなどです。

一度で日焼け止めと虫除けの効果を期待することができるのは、便利かもしれません。

何度も外出するような場合や何度も汗を掻いてしまう子供などは、日焼け止めと虫除けの両方の効能がある薬剤を利用したほうが負担も軽くて良いのではないでしょうか。

日焼け止めのクリームやスプレーを塗っているのに、その上からシートタイプの虫除けを塗ってしまうことはありませんか。

この場合にはせっかく塗った日焼け止めを、虫除けのシートで拭き取ってしまうことになります。虫除けシートは、日焼け止めと併用せずに、単体で使った方が良いでしょう。

以上のように、原則としては、日焼け止めと虫除けは一緒に使っても特に問題はありませんが、最も効果的に使う併用するにはどうしたらよいのでしょうか。

日焼け止めと虫除けの特性に注目した、効果が高い利用方法について説明しましょう。

 


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日焼け止めと虫よけを効果的に使う方法

 

 

虫除けは、薬を塗った場所から薬剤が蒸発して、虫が嫌がる成分を空中に散布することになります(蒸散効果)。

つまり、虫除けは肌から薬剤が蒸発できないと効果を発揮することができません。
クリーム
一方で日焼け止めは、ウォータープルーフのように、水に対する抵抗がしっかり機能として組み込まれているものがあります。

つまり、日焼け止めを塗る前に虫除けを塗って、その上に日焼け止めを塗り重ねてしまうと、虫除けの効果が発揮されなくなってしまいます。

日焼け止めのウォータープルーフの下で、虫除けが揮発性を発揮して薬剤を空中に散布しようとしても、日焼け止めに邪魔されて、効果を出すことができません。

したがって、塗る順番は大切です。最初に日焼け止めを塗って、その上から虫除けを塗るようにしましょう。

ただし、虫除けシートで前述したように、虫除けを塗る時にスプレータイプやパウダータイプなどの日焼け止めを拭き落としてしまう場合があるので、どのようなタイプの日焼け止め、あるいは虫除けなのか、十分に気を付けて使用するようにしましょう。

しかし、必ず虫除けや日焼け止めは塗るものとは限りません。例えば、日焼け止めには、飲むタイプのものがあります。

飲むタイプの日焼け止めであれば、問題がないかどうか確認することは重要ですが、基本的には虫除けを肌に塗っても、肌のトラブルなどの問題はないように思われます。

また、虫除けにも様々なタイプのものが販売されています。肌に塗るタイプではなく、虫が嫌がるレモングラスなどの臭いを浸み込ませた薬袋を腰に吊るしておいたり、虫が嫌いな音を発生させる機械を腕輪にしてみたり、たくさんの虫対策グッズがあります。

これらの虫除けグッズは、日焼け止めと併用しても、基本的には問題はないと考えられます。

日焼け止めと虫除けを併用することに神経質になり過ぎるのであれば、このような他の方法で日焼け止めと虫除けの効果を狙った方が安心できるのではないでしょうか。

確かに、子供にとって、この日焼け止めは肌に良くない、この虫除けはかぶれてしまう、ということを親は知っておくべきなので、パッチテストをきちんとしておくことは重要です。
猛暑
しかし、あまり神経質になり過ぎるのも大変です。

前述した、日焼け止めと虫除けの両方の効果がある薬を利用するか、併用しても問題がないと思われる方法を選択することで、もう少し楽に夏を楽しめるでしょう。

夏の日焼け防止と虫除けは、大きなテーマではありますが、多くの人が悩んできたテーマでもあるので、先人たちがいろいろな対策を考えてきました。

先輩たちの知恵を拝借して、楽しい夏を過ごすようにしましょう。