毎年夏が終わるころになれば、お休みを意識される方も多いのではないでしょうか。

 

春はゴールデンウィークとよばれる大型連休がありますが、秋にもシルバーウィークとよばれる大型連休があります。

 

ゴールデンウィークに比べるとあまり大型連休といった感じが強くないシルバーウィークですが、休日の組み合わせによっては5連休になるなど、長期的な休みになる方も少なくはないでしょう。


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実際に2018年のカレンダーですと、15日、16日、17日の3連休と22日、23日、24日の3連休、つまり2週間連続で3連休があります。

 

その中で注目してほしいのが23日の秋分の日です。

 

春分の日と並び祝日となる秋分の日ですが、その意味や由来をご存知でしょうか。

 

今回の記事では、秋分の日についてご紹介します。

 

 

今年の秋分の日にちはいつ?

 

 

先ほどもご紹介しましたが、今年2018年の秋分の日は9月23日です。

 

実は、他の祝日と異なり春分の日と秋分の日は計算のもと決定されています。

 

基本的には、毎年9月23日が秋分の日となりますが、場合によっては9月22日さらに稀に9月24日になることがあります。

 

では、なぜこのずれが生じてしまうのでしょうか。

 

なぜ秋分の日がずれるのか

 

秋分の日は二十四節季のひとつで、1年間を天体の動きにより24等分したもののひとつです。

 

その中で、太陽が秋分点と呼ばれる位置を通り、太陽が真東から昇り、真西に沈む日を秋分の日としています。

現在の暦で最も多く使われているのがグレゴリオ暦と呼ばれるもので、1年間を365日としているものです。

 

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ですが、天体の動きからすると正確に365日ではなく、365.242194日と少し365日より長くなっています。

 

この0.242194日は時間に直すと、だいたい5時間49分であり、1年で約6時間のずれが生じてしまいます。

 

つまり約4年で1日ほど多くなってしまいますので、4年に1度うるう年が設けられ、2月29日として加えることにより、帳尻を合わせています。

また、さらに天体の動きによって秋分点の位置が微妙にずれてしまうことがあります。

 

秋分の日は国立天文台により発表されますが、春分点あるいは秋分点は、月の引力や他の惑星により地球軌道がずれ、10分程度前後に動くことがあるため、22日にずれたり、あるいは24日になることがあるようです。

 

 

意味や由来は?

 

 

もともと秋分の日が祝日になるのは、戦前の名残が残っているからです。

 

戦前の皇室では、歴代の天皇の命日を、春と秋にまとめてお祀りする神事がありました。

 

春の神事を春季皇霊祭、秋の神事を秋季皇霊祭と呼び、国民の祝日として制定されていました。

 

これらの神事は、春と秋のお彼岸の中日、つまり春分の日と秋分の日に執り行われていました。

 

現在では皇霊祭つまり、歴代天皇の霊をお祀りするのは皇室だけの行事となり、国民はそれぞれの祖先の霊を祀る彼岸となっています。

 

秋分の日の意味とは

 

二十四節季のひとつの秋分は、太陽が真西に沈む特殊な日です。

 

日本は程度の差はあれ、仏教国でもあります。

 

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仏教の世界では西方浄土ということばがあります。

 

このことばは、西のほうに浄土、つまりあの世があるとされているという意味です。

 

真西が最もわかりやすく、此岸(しがん)つまりこの世と、彼岸(ひがん)つまりあの世が最も近づきやすい日として、先祖の霊を祀る日とされているのが、現在の秋分の日の意味です。

1948年7月20日に公布され、即日施行された国民の祝日に関する法律の第二条に、秋分の日の記載があります。

 

そちらでも、祖先をうやまい、なくなつた人々をしのぶ日として記載されていますので、秋分の日の意味は、祖先をうやまう日ということです。

 

彼岸と秋分の日

 

彼岸とは雑節のひとつで、1年の中には春と秋の2回あります。

 

どちらも春分の日と秋分の日を中日とし、前後3日ずつを合わせた7日間のことを示しています。

 

春分の日と秋分の日は、どちらも太陽が真東から昇り真西に沈むため、彼岸と此岸が通じやすくなると考えられています。

 

ですので、この日を中心とした彼岸に先祖供養を行うようになったと言われています。

 

 

秋分の日にはおはぎ?

 

 

お彼岸の時期になると、スーパーなどにおはぎが並んでいるのを見かけることも少なくはないでしょう。

これは江戸時代に庶民の間で始まった風習が定着したと考えられています。

 

おはぎには小豆が使われており、この小豆の赤い色が災難から身を守る効果があるとされてきました。

 

また、おはぎにはお米も使われています。

 

秋は収穫の時期でもありますので、その収穫の感謝を伝える意味もあるという説があります。

 

小豆の邪気払い信仰と先祖供養が結びつくことにより、おはぎを先祖にお供えするという習慣が根付いたとする説が多いようです。

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ぼたもちとの違いは?

 

春の彼岸にはぼたもちをお供えするということも少なくはありません。

 

このぼたもちとおはぎですが、実は全く同じものを指しています。

 

春には、春に咲く花の牡丹から牡丹餅(ぼたもち)、秋には秋に咲く花の萩からお萩(おはぎ)と呼び分けているだけにすぎません。

 

もちろん地域によって別の呼び分けをしていることもあります。

 

たとえば、牡丹のほうが萩よりも大きいことからぼたもちは大きく、おはぎは小さく作るということもあります。

 

他にも、小豆の収穫シーズンに合わせて収穫後で柔らかい秋のおはぎには粒あん、春には硬くなっているからぼたもちにはこし餡を使う場合などもあります。

 

また、お餅のように完全に米の粒をつぶさずに使うものが多いため、半殺しという物騒な呼び方をすることもあるようです。

 

米の粒に限らず、地域によっては小豆の潰し具合によって使い分けることもあるため、粒あんを半殺し、こし餡を皆殺しなどと呼ぶこともあります。

 

 

まとめ

 

 

秋分の日は、春分の日と同じく天体の動きによって決められる祝日の1つです。

 

基本的には9月23日になることが多いですが、うるう年やほかの天体の動きの影響によって9月22日、極まれに9月24日になることがあります。

 

秋分の日を中日とした秋のお彼岸は、先祖の霊をうやまい祀る日とされています。

 

今年の秋のお彼岸には行楽がてら先祖のお墓参りなどはいかがでしょうか。