キムチは発酵食品なので長期保存がきくからあまり賞味期限を気にしなくてもよい、という人がいますがそれは本当なのでしょうか。

また、冷蔵庫の隅に何カ月も放置されてるキムチを発見する場合があります。このようなキムチを食べても問題はないのでしょうか。

キムチの賞味期限と保存方法について説明します。

 


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キムチの賞味期限はいつまで?

 

 

キムチは朝鮮半島で作られていた野菜の塩漬けのことを指す言葉ですが、日本では唐辛子をたくさん使った白菜の漬物のイメージが強いと思います。

辛味と酸味があり、ご飯のおかずだけでなくチャーハンの具などにも使われるポピュラーな食材です。
オモニ
キムチは発酵食品ですが、発酵食品とはどのようなものなのでしょうか。発酵とは微生物(善玉菌)の働きで食べ物の成分や性質を変えてしまうことを言います。

悪玉菌の場合は食材を腐敗させてしまいますが、善玉菌は発酵を促して新しい栄養分を生成するのです。

キムチの場合は、善玉菌として乳酸菌が使われており、発酵が進みます。さらに発酵が進むと乳酸菌の力が弱まって、酢酸菌という善玉菌の力が強くなってきます。

この酢酸菌がキムチの酸味を生み出すのです。乳酸菌は野菜の中にある糖分を分解して、乳酸や酢酸を作り出しています。このような発酵食品は日本にもたくさんあります。

大豆を納豆菌(枯草菌)で発酵させた納豆、野菜を植物性乳酸菌(L・プランタルム)や酵母菌で発酵させたぬか漬け、などは有名な発酵食品です。

キムチ以外にも、海外ではキャベツを塩漬けして自然に乳酸発酵させたドイツを代表する発酵食品のザワークラフトなどがあります。

また、キムチと言っても様々な種類のものがあります。韓国では200種類以上ものキムチがあると言われています。

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日本人にも馴染みがある白菜のキムチはペチュキムチと呼ばれています。

ペチュキムチは、地方や各家庭によって特徴がありますが、唐辛子やにんにく、ネギなどを白菜に挟んで漬けます。魚介類や塩辛を使うこともあるそうです。

焼肉屋さんなどでよく目にする大根のキムチはカクテキという名前で親しまれています。ペチュキムチに比べると、大根のみずみずしさと大根の甘みに特徴があります。

キュウリのキムチも口にしたことがある人は多いのではないでしょうか。これはオイキムチと呼ばれていて、ニラやネギも一緒に漬けることが多いようです。

キュウリのサッパリとした味わいがご飯にもピッタリなキムチです。

ペチュキムチ、カクテキ、オイキムチは多くの人が知っているキムチですが、日本では日本人向けにアレンジされているものが多いのが実情です。
凍ったキムチ
本場韓国のキムチは辛味も強烈で、乳酸発酵させた本格的なものが多いのでしょうが、漬物文化の日本では塩と調味料を加えた漬物であることが多いようです。

本格的に発酵させたキムチの場合はあまり賞味期限を気にする必要なないのでしょうが、日本のキムチは基本的には賞味期限は守った方が良いでしょう。

賞味期限とは、その食材を美味しく食べることができる期限のことを言います。同じような期限に消費期限というものがありますが、こちらは安全に食べることができる期限のことです。

キムチの場合には賞味期限が設定されていることが多いですが、賞味期限を1日過ぎたくらいであれば食べても大きな問題はないでしょう。

保存状態にもよりますが、きちんと発酵しているキムチであれば10日間くらい賞味期限を過ぎていても全く問題なく食べることが可能でしょう。

未開封のものであれば、2~3カ月、ものによっては半年くらい過ぎていても食べることが可能です。

しかし、開封後のものは注意が必要です。人の唾液や他の食材が付いた箸でキムチに触れたような場合には雑菌が繁殖している危険性があります。

また、きちんと密閉されていない状態で高温多湿な場所で保管されていたようなキムチも食べることは止めておいた方がよいでしょう。

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いくら食べれるかもしれないとは言っても、賞味期限をかなり過ぎて酸っぱくなり過ぎたキムチを食べることには抵抗がある人も多いでしょう。

明らかに食べられないキムチとは、嫌な臭い(含む、アルコール臭)がする、カビが生えている、変色している、ようなものです。

そうでない限りは加熱することで、殺菌ができますし、酸味も緩和されます。具体的にはキムチ鍋にしたり豚肉と一緒に炒めたりするとよいでしょう。

このように長期間保存ができる食品であるキムチですが、基本的には賞味期限内で食べ切ってしまうことをおすすめします。特に国内産のキムチは期限を守りましょう。

確かに、キムチは賞味期限に神経質になる必要のない食材ではありますが、あえて古いキムチを食べる必要性はあまりないでしょう。

衛生管理面も重要ですが、美味しい状態でキムチを食べることが食材にとってもベストだからです。
サンプル

 

 

キムチの品質を長持ちさせる保存方法は?

 

 

キムチを長持ちさせる保存方法とはどのようなものなのでしょうか。常温であっても、夏場であれば2日くらい、冬場では1週間くらい、はキムチは保存が可能です。

前述したように、もともとキムチには唐辛子やニンニクなどの腐敗を防ぐ食材が含まれているからです。

冷蔵庫で保存をすると2週間くらいは保存が可能です。本場の手作りで発酵させたキムチであれば、ビニール袋に入れたままではなく、密閉することが可能な容器にキムチを移します。

一口に冷蔵庫と言っても、現在の冷蔵庫は細かい温度設定が可能なものが増えており、庫内の温度は様々です。

キムチを冷蔵保存するのにおすすめなのははチルド室(0℃くらい)です。酸味が強くなり過ぎることを防ぐことができます。

また、容器のキムチを2日~3日に1度くらい底からかき回すようにすると腐敗防止になります。

キムチの酸味が苦手な人はなるべく低温で保存すると、酢酸菌の活動が弱まるので酸っぱくなり過ぎないように長持ちさせることができるでしょう。

キムチを冷凍保存することはできるのでしょうか。基本的にはキムチの冷凍保存には問題はありません。

一般的には1カ月間から2カ月間くらいの保存は可能です。自然解凍すれば、そのまま食べることが可能です。

冷蔵保存ではどうしても酸味が出てしまうので、酸味が嫌いな人には冷凍保存の方をおすすめします。