冷たいビールに枝豆、と言えば晩酌の定番です。特に夏になると美味しい枝豆が出回りますので、楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。

枝豆の栄養素と効能などについて説明します。

 

 

枝豆の栄養や効果は?

 


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枝豆は、枝豆という特別な種類の豆があるわけではありません。実は枝豆は未成熟の大豆のことなのです。

成熟する前に収穫した大豆を枝豆と呼んでいるのです。大豆は「畑の肉」とも言われている栄養分が豊富な野菜なので、枝豆にも同様にたくさんの栄養素が含まれています。

枝豆の主な栄養素は、ビタミンB、メチオニン、オルニチン、カリウム、鉄分です。ビタミンBの中でもビタミンB1とビタミンB2が豊富です。
枝豆の中身
ビタミンB1は胃腸内の消化液の分泌を助けてくれる効果があり、糖質をエネルギーに変換してくれる機能もあります。

スタミナ不足や夏バテの解消、疲労回復などの効果を期待できます。一方、ビタミンB2には代謝をサポートする機能とともに肌の潤いを保つ機能があります。

枝豆は美肌にも効果がある食べ物なのです。メチオニンは枝豆のたんぱく質に含まれている成分です。メチオニンには、ビタミンB1とともに、アルコールを分解してくれる働きがあります。

肝機能の働きを助けてくれる効果もあるので、ビールに枝豆というのは美味しい組み合わせという意味だけではないのです。

オルニチンは、シジミなどにも豊富に含まれているアミノ酸の一種です。枝豆の中でも、「だだちゃ豆」と言われる種類には特にたくさん含まれています。

ちなみに、枝豆の品種は、主に「黒豆」「茶豆」「白毛豆(青豆)」の3種類に大別できます。

詳しく調べると、豆粒の大きさや産毛、収穫のタイミングなどで400種類以上の品種があるとも言われています。

 


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その中には、代々歴史的に受け継がれてきた、その地方でしか栽培されていない「地場品種」というものも数多く存在しています。

地場品種の枝豆の中にはブランド化して希少な品種として高い人気を博しているものもあります。

例えば、山形県鶴岡市を中心に栽培されている「だだちゃ豆」、兵庫県丹波地方の「丹波篠山黒大豆」、新潟県黒崎地区を中心に栽培されている「黒崎茶豆」などです。

カリウムは、体内の塩分を分解して体の外に排出してくれる機能があります。したがって、高血圧などの症状がある人には効果が高いと考えられます。

しかし、枝豆を食べる時に塩を振り過ぎてしまっては意味がなくなってしまうので、かけ過ぎないように気を付けましょう。

また、カリウムには利尿作用もあります。体がむくみやすい人には、体の水分量を調節してくれる効果も期待できます。

鉄分には貧血の予防効果があります。枝豆は、鉄分を豊富に含んでいるホウレンソウや小松菜よりも多くの鉄分を含んでいます。

このように豊富な栄養素を含む枝豆ですが、枝豆のカロリーは100gあたり135kcalとされています。

しかし、この数値は食べられないさやも含んだ数値なので、食べられる部分だけを計算するとどのくらいのカロリーになるのでしょうか。

枝豆ひとふさに豆は2個入っているとして、重さは3gくらいになるでしょう。1gあたり1.5kcalなので、枝豆を1つ食べると約3kcalを摂取することになります。

枝豆は10個では少し食べ足りないかもしれませんが、大食いの人でも30個も食べれば十分お腹いっぱいになるでしょう。

もし30個枝豆を食べたとしても合計で90kcalにしかならないので、低カロリーなおつまみだということがわかるのではないでしょうか。
塩と枝豆
このように枝豆はヘルシーでダイエットにも向いている食べ物ですが、収穫して時間が経つと栄養素が減っていきます。

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したがって、収穫したらなるべく早く茹でた方が美味しい状態で食べることができるでしょう。

枝豆の美味しい茹で方は、最初に枝豆を洗うことから始めます。流水で洗った方が、枝豆の汚れをキレイに取り除くことができるでしょう。

枝に付いたまま洗っても構いません。洗い終えたら枝豆を枝から切り離します。

ハサミなどを使って切り離すと楽でしょう。この作業を行っている間にお湯を沸かすようにすれば時間が有効に使えます。

茹でる前に枝豆に塩をすり込みます。枝豆250gに対して塩は15gくらいがよいでしょう。茹でる前に塩を揉み込むことで、枝豆は鮮やかな緑色になりますし、塩味も染み込みます。

沸騰したお湯に塩40g(お湯の量は1リットルとしています)を溶かして、その中に塩が付いたままの枝豆を投入します。塩は水の4%くらいが目安になります。

火加減は中火(お湯が少しだけ沸騰してるような状態)で3〜5分間くらいの茹で時間にしましょう。

火加減が強過ぎたり、長い時間茹ですぎたりすると、枝豆が柔らかくなり過ぎて、歯応えがなくなってしまいます。

3分半くらい経ったら味見をします。少し固いくらいだったら、火を止めてもよいかもしれません。

余熱でちょうどよいくらいに茹で上がります。茹で上がったら、ざるにとって冷ますようにします。

冷水などにさらすと早く冷めますが、味が水っぽくなってしまうのでおすすめはしません。塩味が足りない時は少し塩を振っても良いかもしれません。

茹で上がった状態の枝豆が一番美味しいのですが、もし保存しなければいけない時には、冷蔵ではなくて冷凍してしまいましょう。

茹でてからすぐに冷凍保存すれば栄養素もあまり減ることはないので、自然解凍させて食べるようにすれば美味しく食べることができます。
ビールと枝豆

 

 

お酒の席では実際に意味があるの?

 

 

前述したように、枝豆にはメチオニンやオルニチンなどのアルコール分解成分が含まれています。

 


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アルコールと一緒に枝豆を食べることで、悪酔いすることがなくなる可能性があります。

アルコール分が分解されずに体の中に残ってしまうことで、酩酊したり二日酔いになってしまうのです。

お酒の席では揚げ物などの脂っこいカロリーが高いおつまみが多いことが考えられます。お酒を飲みながらのおつまみはつい食べ過ぎてしまうこともあります。

 

 

しかし、枝豆はカロリーが少ないおつまみでもあるし、その成分は二日酔いを防いでくれるという、大酒飲みにとっても大変便利なおつまみです。

しかし、いくら枝豆が体に良くてアルコールを分解してくれると言っても、度を越えた飲酒は体を壊す危険性がありますので、基本的には飲み過ぎないことが大切ではあります。

 

 

食べ過ぎることの注意点は?

 

 

このようにヘルシーな枝豆ですが、食べ過ぎてしまうとどうなってしまうのでしょうか。枝豆にはプリン体が多く含まれています。

プリン体とは、尿酸の原料で、摂取しすぎると通風の原因になります。ビールにもプリン体が多く含まれていますので、ビールと枝豆の取り過ぎには注意しましょう。

また、枝豆は食物繊維が豊富な食べ物です。お通じには良いかもそれませんが、食べ過ぎると胃腸を悪くしてしまいます。

消化不良による下痢になってしまう可能性もあります。また、塩をかけ過ぎると、前述したように塩分過多にもなってしまいます。

また、枝豆にはカリウムが含まれていますが、カリムは結石などの症状がある人には大敵です。体内のカルシウムなどと結合して石を作ってしまうのです。

したがって、尿管結石などの症状がある人は、枝豆は食べないようにしておいた方がよいでしょう。

夏バテなどの疲労回復に効果があって、肌の潤いを保つこともできて、カロリーも少ないヘルシーな枝豆ではありますが、やはり食べ過ぎては逆効果になってしまうのです。

適切な量を美味しく食べることが旬の枝豆を楽しむ極意ではないでしょうか。