もうすぐ夏です!夏になれば浴衣を着るという方も多いのではないでしょうか。

最近では浴衣であってもカジュアルにスニーカーやサンダルなどを履く方もいますね。でも、本格的に和装を楽しみたいのならやっぱり草履や下駄がおすすめ!

ただ、履きなれていない草履や下駄はどうしても足が痛くなるってことありますよね。それに、夏祭りだと屋台を巡るために長時間歩き続けることもしばしば。


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また、花火大会で座る場所がない時は立ってみなくてはいけません。せっかくの楽しいお祭りなのに足が痛くなって歩けないなんてことになったら楽しさも半減してしまいます。

そこで今回は足が痛くなりにくい草履や下駄の履き方をご説明します。ぜひ覚えて和装を楽しんでくださいね。
  

なぜ草履や下駄で足が痛くなるの?

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まず、草履や下駄と普段履いている靴の大きな違いはどこでしょうか。

草履や下駄には足の指の部分に鼻緒と呼ばれる部分があります。これにより足に草履や下駄を固定することができます。

たいてい足が痛くなる人は、この鼻緒が指の股や甲の部分に擦れて痛みが発生することが原因です。擦れると摩擦により皮膚が傷つきます。そのために痛みが起こります。

普通の靴でも新しいものを履いた時にかかとの部分などが靴擦れを起こすことはよくありますよね。どうしても固いものと擦れ合うと皮膚が負けてしまい、靴擦れを起こすのです。

また靴擦れが起こってしまった状態で歩き続けると、水泡が破れ余計に痛みが増してしまいます。ですので、なるべくなら靴擦れになる前に対策をしたいものです。
特に草履や下駄というのは日常的に履くものではありません。1年に2、3度しか履かず、数年たったらまだ綺麗なのにも関わらず新しいものを買うということはありませんか?

どんな靴でもそうですが、新しいものというのはどうしても素材が固く、擦れやすくなってしまいます。次の章では鼻緒ずれに使える対策を紹介します。

  

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新しい草履や下駄が痛い

  

新しい草履や下駄で痛みがおこるのは、まず鼻緒が固いことが理由にあげられます。ですので、しっかりとその鼻緒が馴染むように対策をすることが重要です。

 

対策その1 鼻緒をほぐす

 

鼻緒をほぐすことで、固さが少し柔らかくなり摩擦を抑えることができます。もともと売られている時は少しきつめに鼻緒がすげられているので、最初はかなりきつい印象を受けます。

鼻緒に外から力を加え、少しずつ引っ張ります。そうすることで、きつかった鼻緒が少しずつ緩み、履きやすくなります。引っ張っては履き、引っ張っては履きを繰り返し、ちょうどいい固さになるように調整してみてください。

コツとしては、少し強めに引っ張ることです。案外鼻緒は固く、少し引っ張っただけではなかなか緩めることは難しいでしょう。

思っているよりも固くすげられているので、鼻緒が抜けることはほとんどありませんが、徐々に力を加えてみてください。

 

対策その2 慣らし歩きをする

 

新品のものはどうしても鼻緒が固いです。また、歩き慣れていないと不自然な歩き方になり、余計に1箇所に負担がかかりやすく鼻緒ずれを起こしやすくなります。

特にお祭りは色々な場所に歩いていきますし、長時間立ちっぱなしということも少なくないですよね。でしたらなおのこと歩くのに慣れておいた方がよいです。

鼻緒をほぐした草履や下駄を履き、最初は家の中や庭などすぐに脱ぐことのできる場所で歩いてみてください。最初はどうしても痛くなることもありますので、痛みが出始めたらすぐに脱ぎましょう。

しばらく休み、痛みがなくなったらまた履いて少しずつ連続して歩くことのできる時間を延ばします。慣れてきたら、近所を歩いてみるなど距離を増やしてもよいですね。

 

対策その3 鼻緒をすげかえる

 

どうしてもその草履や下駄が足に馴染まない場合、鼻緒が原因のこともあります。その時は思いきって鼻緒をすげかえてしまいましょう。

固いものよりも柔らかいものの方がもちろん鼻緒ずれは起こしにくいです。また、太さによっても痛みは変わってきます。細い鼻緒ですとくい込むために、よりいっそう痛みが強くなりますので、太い鼻緒を選びましょう。

鼻緒のすげかえはお店でしてくれるところもありますが、近くにそういったお店がない場合もありますよね。

そんなときは自分ですげかえるのも一つの手です。

こちらのサイトに鼻緒のすげかえ方が画像つきで載っています。

これを参考にしてみてはいかがでしょうか。

また、最近ではインターネットを通じてお店に依頼することもできます。自分ですげかえるのは難しそうだ、面倒だという方は依頼してみてもよいのではないでしょうか。  

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なんど履いても慣れない

  
もちろん何度履いても慣れないという人もいるでしょう。ずっと同じ草履や下駄を履いているのに毎回痛いということもあります。そんな時の原因と対策を説明します。 

誤った草履や下駄の履き方

 

草履や下駄の履き方が悪いとどうしても1箇所に負担がかかります。脱げるのが嫌だからと鼻緒を指の間に押し込んでいませんか?そうするとくい込んでしまうので、どうしても痛くなりがちです。

正しい履き方を覚えておきましょう。まず、鼻緒は指がかかるくらいで構いません。慣れないと難しいですが、足の親指と人差し指の間で鼻緒を挟むようにすると擦れにくく脱げにくいです。

つま先を押し込まないとかかと部分が足りなくなりましたか?安心してください。かかと部分は、1〜2cmはみ出すように履くのが正しいスタイルです。

 

誤った歩き方

 

普段履くことの多いスニーカーやサンダルは、かかとからしっかり地面をにつく歩き方です。それと同じように歩いてしまうと足が痛くなりやすいです。

草履を履く時は、重心を前に傾け、蹴り出すように歩くとよいでしょう。歩幅は小さく、少し草履を引きずるようなイメージで歩けば足が痛くなりにくいです。

またこの歩き方をすると、草履の後ろとかかとがぶつからずにぱたぱたとした音を立てにくくなっています。つまり、よりスマートな履き方というわけですね。

下駄は二枚歯になっているものが多いです。こちらも重心は前に置き、小幅で歩きましょう。足を地面に垂直に下ろしてから前に体重を移動させます。ですので、板の前の方は地面につく形になります。 

サイズがあっていない

 

草履や下駄を購入する際、何を基準にサイズを選んでいますか?大抵の方は、普段はいている靴のサイズに合わせて買っているのではないでしょうか。

もちろんそれで構いませんが、足の甲が高い人や足幅が広い人はどうしても鼻緒と触れる面積が広くなります。そういう方は、一回り大きなものを買うことをおすすめします。 

当日にできる対策

 

草履や下駄を履いて痛みが出る部分は、鼻緒が当たる部分がほとんどです。ですので、お祭り当日は絆創膏を貼ったり、ガーゼを巻いたりして保護しましょう。

また、ベビーパウダーなどを塗っておいて摩擦を減らすというのもよいです。摩擦により痛みが起こりますので、摩擦が減れば痛みが起こることも少なくなります。

絆創膏は途中ではがれてしまうかもしれませんので、予備を持っていくことをおすすめします。また、どこかで座る機会や草履や下駄を脱ぐ機会があれば、ベビーパウダーを塗り直してもよいですね。 

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もし負担が強いまま履き続けると

 

無理をして、足に負担がかかったまま歩き続けると「下駄骨折」を起こすことがあります。

足の甲の骨には中足骨という骨があり、第1から第5までの5つです。その第5中足骨の基部、つまりかかと側の骨が折れることを下駄骨折と言います。

昔は下駄を履く人が多かったため、よくこの骨折が起こっていました。現在でも下駄を履いていなくても、裸足での捻挫で折れることがあります。

下駄骨折が起きると足に強い痛みと内出血が起こります。特に小指側で強い痛みが起こり、普通に歩くことも難しくなります。診断はレントゲンで行えます。

似た位置の骨折に、スポーツなどで起こるジョーンズ骨折と呼ばれるものがありますが、こちらは徐々に痛みが出てきますが、歩けなくなるほどの痛みはほとんど起こりません。また折れる部位が第5中足骨のつま先側です。

下駄骨折の治療は、3~4週間のギプスシーネ固定で外来通院により治療が行えます。ですが、骨折によるズレがひどい場合は手術による治療を行うこともあります。

下駄を履いて痛みが強い場合は、早めに整形外科を受信しましょう。

  

正しい履き方で楽しみましょう

  

いかがでしたか。草履や下駄は慣れないとどうしても痛みが出てきます。なるべく痛みを抑えるためにも、まずは鼻緒を見直しましょう。柔らかく、太めの鼻緒でしたら痛みはでにくいです。

また、自分に合った大きさの草履や下駄を選び、正しい歩き方をすることで痛みは軽減できます。今持っているものがあっていなければ、買い直しも検討した方がよさそうですね。

当日はなるべく足の指を保護しておきましょう。絆創膏はコンビニでも買うことができますし、小さなものなのでポーチや財布の中に入れておくと何かあった時に役に立ちます。

もし、痛みが強く歩けないほどになっていたら骨折が疑われることもあります。無理に我慢せず、早めに診断を受けましょう。