汗汚れで服が黄ばんでしまい、困ってしまうことがあります。
特に脇や背中など、汗をかきやすい部分は特に服が黄色くなりやすくなります。
なぜ汗汚れで服が黄ばんでしまうのでしょうか。
この記事では、服が汗汚れで黄ばんでしまう原因や、その防止策についてご紹介します。
服の黄ばみに悩まされている方は、ぜひチェックしてみてください。
汗汚れで服が黄ばむ原因は?
実は、汗汚れで服が黄ばむ原因にはいくつか種類があります。
考えられる原因を順番にご説明しますので、自分の服に発生した黄ばみとして考えられる原因を見つけてみてください。
汗の色によるもの
汗を出す部分を汗腺と言いますが、汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。
エクリン腺はサラサラとしていますが、アポクリン腺がベタベタしているという特徴があります。
エクリン腺はサラサラとした普通の汗を分泌するため、黄ばみの原因となる色を発生させることはありませんし、異臭を生じることもありません。
しかし、アポクリン腺からはリポフスチンやアンモニアといった成分が分泌されます。
このリポフスチンが黄ばみの原因となり、アンモニアも異臭を放つ原因にもなります。
汗の色によって服に黄ばみが発生している場合は、アポクリン腺によるものと考えて良いでしょう。
制汗剤によるもの
汗による悪臭を防ぐため、制汗剤を使用する人もいるでしょう。
しかし、この制汗剤が服の黄ばみの原因になってしまう可能性もあります。
自分の体質に合っていない制汗剤を使用すると、汗が制汗剤と化学反応を起こし、服の黄ばみの原因となる色を発生させてしまう可能があります。
汗腺の機能低下によるもの
汗腺の機能が低下することによって、本来は色を発生させないエクリン腺からも色が発生してしまう可能性があります。
身体の疲労によって汗腺機能は低下しますし、エアコンが常時稼働する環境下にいることによっても汗腺機能は低下します。
汗腺機能が低下することによって、アポクリン腺のみならずエクリン腺からも色が分泌されてしまうことになることで、服の色がより黄色くなっていってしまう可能性があるでしょう。
感情の変化によるもの
緊張した時など、体中から汗が吹き出ることを感じたことがあるでしょう。
緊張時に分泌される汗はアポクリン腺から出る汗です。
アポクリン腺からは服の黄ばみの原因となる色が発生しますので、緊張する機会が増えるほど服が黄ばみやすくなるということがわかります。
どのように対策する?
汗汚れによって服が黄ばんでしまう場合、どのような対策を取れば良いのでしょうか。
いくつか防止策をご紹介しますので、考えられる原因に合わせて適切な対策を取るようにしましょう。
制汗剤の使用を一時的に止める
制汗剤を日頃から利用している場合、制汗剤の使用をストップしてみましょう。
服の黄ばみが制汗剤の使用によって発生している可能性があります。
制汗剤の使用を止めてから服の黄ばみが解消された場合は、使用していた制汗剤と身体の相性が悪かったと判断して良いでしょう。
脇汗パッドを使う
脇に挟むことで汗を吸収してくれる脇汗パッドを用いる方法です。
脇汗パッドが汗をほとんど吸収してくれるため、服が黄ばんでしまうことを避けることができます。
脇汗パッドをつけた際の違和感が不快な場合は、インナーと一体型の脇汗パッドを利用してみても良いでしょう。
インナーと一体型の脇汗パッドは自分で位置を調整する必要がないためお手軽ですし、脇にフィットすることで脇汗パッドを装着した際の不快感も軽減することができる可能性があります。
ただ、脇汗パッドは当然脇の汗にしか効果がありません。
アポクリン腺の働きが強い人の場合は、脇以外にも背中などが黄色くなってしまう場合もあるため、脇汗だけ防止しても服の黄ばみを取れない人にとってはあまり効果的ではない方法でしょう。
食生活を改める
食生活を見直すことで、服の黄ばみを抑えることができる可能性があります。
脂質やタンパク質といった成分が服の黄ばみの原因となる皮脂を作りますので、これらの成分を摂取する機会を減らすことでアポクリン腺からの皮脂の分泌量も軽減されます。
食事を摂る際は、肉や乳製品のような動物性脂肪を含む食品を減らしてみましょう。
また、黄ばみの発生を抑える効果のあるビタミンを多量に摂取するという方法もあります。
ビタミンは野菜に多く含まれているため、積極的に野菜を摂取するようにしてみてください。
服の黄ばみが生じることには体質も大きく関わっていますが、食生活の偏りによって生じている可能性もあります。
数ヶ月ほど菜食主義を徹底してみて日頃の服の黄ばみ具合と比較してみてはいかがでしょうか。
洗濯する
服が黄ばんでしまった場合、服の黄ばみに有効な洗剤を用いて洗濯いましょう。
単純な方法ですが、洗剤によって服の黄ばみを落とす能力は異なります。
洗剤を変えるだけで服の黄ばみを綺麗に落とすことができる可能性があるでしょう。
お湯でつけ洗いする
服の黄ばみはお湯につけた方が落ちやすいため、薬品を混ぜたお湯につけて揉み洗いするという方法も有効です。
自分で直接洗うことで、洗濯機に入れることができない薬品を試すことも可能です。
例えば、メイク落としも服の黄ばみには有効ですが、メイク落としを洗濯機に混ぜて洗うことは推奨されません。
手による洗濯はお湯で洗うことができるということだけではなく、服の黄ばみに有効であるにも関わらず洗濯機に入れることができない薬品を試すことができるという点においてもメリットがあります。
オススメの洗剤は?
服の黄ばみの有効な取り方として、界面活性剤を利用するということが挙げられます。
界面活性剤には服の黄ばみの原因となる皮脂を分解してくれる皮脂分解酵素が含まれているため、服の黄ばみを綺麗に落としてくれます。
市販の洗剤を利用する際は、この界面活性剤が多く含有されているものを選ぶと効果的に服の黄ばみを落とすことができるでしょう。
また、お湯でつけ洗いする際には、重曹やオキシクリーンも有効です。
重曹は汚れ落としとして強力な効果を発揮してくれますが、皮脂の汚れに対しても効果的です。
オキシクリーンも綺麗に服の黄ばみを落としてくれますが、これは漂白能力によるものですので、色物の服には使うことのないよう注意してください。
他にもスクラブ洗顔料・メイク落とし・シャンプーやボディソープ・台所洗剤なども有効ですので、様々なものを試してみてください。
服の黄ばみは皮脂汚れですので、皮脂汚れに効果のあるものであれば、どんなものでも一定の効果が見込めることを覚えておきましょう。
クリーニング店に出した方がいい?
いくら自分で洗っても服の黄ばみがとれない場合は、クリーニング店にクリーニングを依頼してみても良いでしょう。
クリーニング店であれば、服を傷つけることなく服の黄ばみを有効に取る方法を知っています。
服の黄ばみを取るために服を傷つけてしまう可能性もあるため、不安な場合は早めにクリーニング店に依頼することをオススメします。
服の黄ばみを自分で取る場合は、最初は傷ついても構わない服で練習してみてください。
最初はクリーニング店に頼りながら服の黄ばみを落とす方法を研究し、自力で問題無く黄ばみを落とすことができるという自信がついたらクリーニング店を卒業するという流れを作ると良いでしょう。
お気に入りの服の黄ばみを落とすために洗ったのに、着ることすらできなくなってしまったということにならないよう、慎重に洗濯方法を選ぶようにしてください。