めかぶともずくって似ていませんか。どっちも体には良いからと食卓には良く出てくる食材なのですが、それぞれどのような食材なのか、知っていますか。

めかぶともずく、それぞれについて、特徴を説明したうえで、効能を解説します。

 

 

めかぶともずくの違いは?

 

 

めかぶともずくはどっちも海藻ですが、全く異なる海藻です。それぞれの特徴について説明しましょう。


スポンサードリンク


 

めかぶとは

 

めかぶには「和布蕪」という漢字が当てられます。簡単に言うと、わかめの根元の部分のことです。

わかめの根元の部分は固いので、湯通しして細かく刻んで食べるようにしたものをめかぶと呼んでいて、昔は海辺の町でしか知られていない食材でした。

しかし、最近ではパックに詰められためかぶがスーパーに売られています。たれや醤油をかけて、ご飯のお供として重宝されています。納豆と混ぜて食べる人もいます。

 

もずくとは

 

いっぽう、もずくはもずくという海藻です。日本では、冬から春にかけて、浅い海でよく取れる海藻です。

酢の物にすることが多く、他にもスープや味噌汁の具にしたり、天ぷらにしたり、応用が効く食材でもあります。

 

めかぶともずくの違い

 

このように、そもそも種類が異なるめかぶともずくですが、他にはどのような点が異なっているのでしょうか。

食感ですが、めかぶのほうが少し固くて噛み応えがあります。どちらも少しヌルヌルしているのですが、めかぶのほうが粘り気は強いです。

対するもずくは、噛むとプチプチした食感があります。

めかぶももずくも海藻なのでフコダインという栄養素が豊富です。このフコダインは、ぬめりの元で、上質な食物繊維です。

また、フコダインは便通を良くしてくれる効果があり、血液を綺麗にしてくれる力もあります。血中のコレステロールの値を下げてくれ、高血圧の人にも適した食材と言えます。

また、海藻ならではの栄養分であるミネラルやカルシウムも豊富に含まれています。

細かく比較すると、めかぶの方が少し栄養素が高いようですが、大きな差があるわけではありません。

ただし、もずくの場合はもずく酢などにすることで酢の効果も取り込むことができるのは考慮する必要があるかもしれません。

 


スポンサードリンク


 

めかぶは生のタイプで売られているものが多いですが、もずくは調味液に浸った状態で売られているものが多いようです。

これは、めかぶは、わかめの緑色のままの方が美味しそうに見えるし、調味液に漬けると黒っぽい色に変色してしまうからです。

もずくは元々茶色っぽい色をしているので、調味液につけても変化がないので、浸して売っているということです。

しかし、もずくもずっと調味液に浸しておくと成分が溶け出して劣化してしまいます。価格については、めかぶの方がやや高めのようです。

一般的には、めかぶが178円~198円くらいで、もずくは100円~128円くらいが中心の価格帯です。なぜ、めかぶの方が高いのでしょうか。

めかぶの産地は三陸や鳴門ですが、中国や韓国からの輸入品もあるため、国内産のものは価格が高めに設定されています。一方、もずくはほとんどが沖縄産の養殖物です。

したがって、産地の違いにより、国内産めかぶの方が価格が高いということになるのです。しかし、スーパーなどではめかぶともずくを同じ金額で販売している場合もあります。

これは、めかぶともずくは競合商品なので、あまり価格差を付けたくないということなのでしょうが、もずくには調味液などの付加価値を付けることにより、販売価格を調整していると考えられます。
めかぶそば

 

 

それぞれどのような効能・効果がある?

 

 

めかぶともずくにはそれぞれどのような効能があるのでしょうか。

 

めかぶの効果・効能

 

めかぶの効能には、前述したフコダインの効果が特徴的です。

めかぶの主な成分は、文部科学省の食品成分データベースによると、めかぶ100g中に含まれる主な成分として、ナトリウム:170mg、カリウム:88mg、カルシウム:77mg、マグネシウム:61mg、リン:26mg、ヨウ素:390μg、βカロテン:240μg、ナイアシン:0.2mg、ビタミンC: 2mg、炭水化物:3.4g、食物繊維:3.4g、水分:94.2g、となっています。

人間の体の調子を整えるのに必要なミネラルを多く含んでおり、甲状腺ホルモンを作り出すのに必要不可欠なヨウ素、水分の調整に使われるナトリウム、βカロテンやビタミンCなどが含まれています。

エネルギー源の炭水化物や便通に役立つ食物繊維も含まれています。めかぶのカロリーは100gで11kcalとヘルシーな食材なのです。

めかぶのフコダインには免疫機能を高めてくれる効果もあります。

 


スポンサードリンク


 

フコイダンが持っている「NK細胞(ナチュラルキラー細胞)」という物質が、体内に侵入したウィルスや体の内部に発生しているがん細胞を攻撃することにより、病気から体を守ってくれます。

そして、ウィルスやがん細胞などへの攻撃と同じタイミングで、抗体も作るので、免疫力が強化されます。

免疫力が弱いと、ちょっとしたことで風邪を引いてしまったり、体調不良になったりすることが頻繁に起きます。

しかし、免疫力が高ければ、毎日元気に過ごすことができます。例えば、インフルエンザにかかることがなくなったり、花粉症が治ったりすることもあります。

免疫力の強化は、自分自身の自然治癒能力の強化と同義ですので、メリットは大きいのではないでしょうか。

また、めかぶにはのフコイダンには育毛効果があるため、健康的な毛髪の育成に役立ちます。

ミネラルやビタミンも豊富なので、薄毛や抜け毛に悩んでいる人にも食べて欲しい食材です。

また、めかぶには不飽和脂肪酸(EPA)も多く含まれており、抜け毛やフケ・頭皮のむくみ
といった頭皮のトラブルにも効果的です。

めかぶにはアルギン酸という体臭を抑制する成分も多く含まれています。アルギン酸の摂取で、アンモニア、硫化水素、といった体臭の元になる物質を対外に排出します。

また、アルギン酸の摂取は、口中の唾液の分泌を促す効果があります。口臭の原因になる細菌を発生しにくくするのです。
もずく酢

 

もずくの効果・効能

 

もずくにもフコダインが多く含まれていますが、おきなわもずく70gに含まれている主な成分は以下の通りです(文部科学省の食品成分データベース)。

ビタミン類は、ビタミンA(12.6μg)、ビタミンE(0.07mg)、ビタミンK(12.6μg)、ビタミンB2(0.06mg)、葉酸(1.4μg)、ビオチン(0.28μg)、が含まれています。

ミネラルは、ナトリウム(168mg)、カリウム(4.9mg)、カルシウム(15.4mg)、マグネシウム(14.7mg)、リン(1.4mg)、鉄(0.14mg)、銅(0.01mg)、マンガン(0.01mg)、ヨウ素(98μg)、
セレン(0.7μg)が含まれています。

その他には、食物繊維が1.4g、食塩相当量が0.42g ~2.5g、となっています。

もずくもめかぶと同様にヘルシーな素材で、70gあたりのカロリーは4kcalとなっています。

もずくの効果で特筆すべきはその低カロリーさです。ダイエットにはうってつけの食材と言えるでしょう。

フコダインが糖や脂肪の吸収を抑えてくれますし、急激な血糖値の上昇を抑制してくれるのです。

またビタミンBやビタミンE、カリウムといった生活習慣病予防に役立つ成分も多く含まれているので、総合的にダイエットや生活習慣病予防に役立つと考えられます。

また、水溶性の食物繊維なので、高い整腸作用があります。

もずくのフコダインは、便秘にも下痢にも効果がありますし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を引き起こすピロリ菌から胃腸を守る働きもあります。

フコダインには、抗酸化作用やアンチエイジング効果も期待できます。いつまでも若々しくいるためには、もずくを食べることが効果的です。
もずくうどん