鉢植えで長く植物を育てていると、土を入れ替えたり処分する必要が生じます。
この記事では、鉢植えで植物を育てている方のために、土の入れ替え方や捨て方について解説します。
古くなった土を捨てることがもったいないと思う方のために、土を再利用する方法もお伝えします。
鉢植えの土の扱い方に悩んでいる方は、ぜひチェックしてみてください。
鉢植えの土の入れ替え方や目安の期間は?
鉢植えの土の入れ替え方や目安の期間についてお伝えします。
実際に鉢植えの土を入れ替えたい際に参考にしてみてください。
土の入れ替え方
まず、土の入れ替え方の手順を説明します。
入れ方を誤ってしまうと、土を入れ替える前よりも植物が弱ってしまう可能性があります。
土の入れ替えを行う際は、以下の手順を参考にして正しく入れ替えてみてください。
適切な時期を選ぶ
土の入れ替えをすることに適している時期を選びましょう。
5月後半から8月後半の間に土の入れ替えを行ってください。
この期間は植物の生長期であるため、入れ替えの際に多少根を傷つけてもすぐに回復してくれます。
他の期間に入れ替えを行ってしまうと、休眠期で生長が止まっている植物を傷つけてしまう可能性があるため、最悪の場合は枯れてしまうこともあります。
土の入れ替えをする際は、必ず植物が活発に生長している時期を狙いましょう。
植物に合った土を選ぶ
土の入れ替えの際は植物に合った土を選ぶようにしましょう。
入れ替えた土が植物に合っていない土だと、植物を弱らせてしまう可能性があります。
慣れている方は自分で土を配合して最適な土を作ることができますが、慣れないうちは市販の土から植物に合ったものを選びましょう。
土を選ぶ際に、一緒に入れる肥料も選んでおくと良いでしょう。
植物に合った鉢を選ぶ
土の入れ替えの際には、新しい鉢を用意するようにしましょう。
植木鉢ごと入れ替える必要があります。
新しい鉢は、前の鉢よりも一回り大きい物を用意しましょう。
植物の生長につれて大きい鉢が必要となるため、あらかじめ前の鉢よりも大きめの鉢を用意しておくことで対応することができます。
しかし、あまりにも大きな鉢を選ぶことは避けてください。
鉢が大きいと、水やりをした時に大きすぎる量の水が底に溜まってしまい、根を腐らせる原因となってしまいます。
植物の根が水分を吸収しきれる適度な大きさの鉢が、以前のものより一回り大きい鉢であると言えます。
道具を揃える
ハサミ・スコップ・鉢底石・鉢底ネット・ジョウロを用意しておいてください。
入れ替え用の土や、一回り大きい鉢も用意しておきましょう。
植物を抜きとる
まず、植物を古い鉢から抜き取りましょう。
抜いたら植物の根を軽くほぐし、枯れていたり黒く変色している根はハサミで切りましょう。
古い土がついていたら、よく落としておいてください。
新しい鉢に入れ替える
新しい鉢の底に鉢底ネットを敷いてから、鉢底石を置いていきましょう。その上に新しい土を数センチ分程入れてから、抜き取られた状態の植物を新しい鉢の中に入れましょう。
植物が傾いておらず、中心にしっかりと据えられていることを確認しながら、残りの土を入れていきましょう。
水やりをできるスペースを空けておくために、鉢植え一杯に土を入れないようにしましょう。
数センチ余裕を持たせておいてください。
水やりをする
入れ替え作業が完了したら、一旦水やりをしましょう。
植物によっては入れ替え直後の水やりが必要ないものもありますので、育てている植物の入れ替え手順を確認しておきましょう。
入れ替えの目安の期間
土の入れ替えの目安となる期間は、およそ1年から2年です。
植物が生長することで、鉢一杯に根が広がってしまい、中々水を吸収できなくなってしまう根詰まりのい状態になってしまいます。
根詰まりを起こした状態で放置しておくと、植物が枯れてしまう可能性もあるため、土の入れ替えは必ずするようにしましょう。
鉢底から根が出てしまっていたり、水やりをしてもすぐに土が乾いてしまう場合は、土を入れ替えするサインです。
1年に1回は土を入れ替えるように習慣化しておくなど、植物の健康を維持するための対策をとっておきましょう。
土にカビが生える原因や対策は?
土にカビが生えてきてしまったと感じた時も、土の入れ替えをすべきサインだと思いましょう。
土にカビが生える原因は、鉢植えの水分過多です。
鉢植えの中の水が常に湿っていることで、白カビが発生する原因となってしまいます。
多くの原因は、水のやり過ぎです。
土が湿りつづけていると、虫が沸いてしまう原因にもなりますので、あまり良いことはありません。
よかれと思って水をやり過ぎてしまう人がいますが、逆効果であることは理解しておきましょう。
土を乾燥させる時間と湿らせる時間のメリハリをつけることで、植物を健康的に育てることができます。
鉢の受け皿に水を溜めておくこともやめましょう。
受け皿に水を溜めておくことで、継続的に土が濡れている状態となってしまい、カビが発生しやすくなってしまいます。
また、鉢底の空気孔が塞がれてしまい、植物の根が呼吸をすることができなくなってしまいます。
植物が窒息して枯れてしまう可能性もあるため、受け皿に水は溜めないようにしておきましょう。
土の処分方法は?
続いて、土の処分方法をお伝えします。
土を捨てる方法はいくつかあるため、順番にご説明します。
ゴミとして出す
シンプルに燃えないゴミとして出す方法です。
自治体によっては土の量が多すぎると回収してくれない場合があります。
土をゴミとして扱っていない自治体もあり、そもそも回収の対象としてくれない場合もあります。
自分が住んでいる地域の自治体が土をゴミとして回収してくれない場合は、諦めて他の捨てる方法を探す必要があるでしょう。
リサイクル回収に出す。
自治体によっては土のリサイクルを推し進めているところもあるため、土を回収してもらえる場合があります。
他にもリサイクル用に土を回収している業者もありますので、そのような場所に依頼することも有効です。
園芸店で回収してくれる場合もありますので、購入したショップが土を回収してくれるところであるか最初に確認しておくと良いでしょう。
公園などに戻す
公園や山など、土を戻しても違和感のない場所に捨てる方法もあります。
こういった場所に土を捨てる場合は、その土地の所有者にしっかりと許可を取るようにしましょう。
無断で捨てるのは土であっても不法投棄となる可能性がありますので、トラブルの原因となります。
厳密には土を捨てること自体は不法投棄にはなりませんが、廃棄物が混ざっている場合は不法投棄に該当します。
鉢植えの土は純粋な土のみで構成されているわけではないため、トラブルの際には不法投棄として扱われてしまう可能性があります。
再利用はできる?
土を捨てることがもったいないと感じている方は、古くなった土を再利用してみましょう。
古い土の中には再利用することも可能なものが残っている可能性があります。
再利用のための手順をご紹介しますので、参考にしてみてください。
使い終わった土を乾かす
土の入れ替えが終わった後に、古い土を一旦乾燥させてください。
土が乾燥するまでしばらく放置します。
放置している間、土に混ざった大きなゴミを捨てましょう。
枯れた根や茎など、大雑把につまんで捨てていきます。
ふるいにかける
続いて土をふるいにかけましょう。
荒目・中目・細目のものをそれぞれ用意し、粗目のふるいから順番にかけていってください。
最終的に、細めのふるいに残存した土のみを使用するようにしましょう。
消毒し、土壌改良剤を加える
古い土には雑菌が住み着いている可能性があるため、消毒しておきましょう。
土を天日干しすることで雑菌が蒸し焼きになるため、土全体を日光に晒してしばらく放置するだけでオーケーです。
古い土は栄養分が無くなっているため、腐葉土などの土壌改良剤を利用して、土に栄養を補給するようにしてください。
上記の手順を行えば、使い終わった古い土を再利用することが可能になります。