羽毛布団は、綿の代わりに羽毛を使った軽くて温かい布団ですが、高価なもので洗濯方法を間違えると台無しにしてしまうものです。
羽毛布団は専門の業者に依頼して洗ってもらうことが一番安心ではありますが、その分費用も高くなってしまいます。
自宅で安心して失敗せずに洗濯する方法はないのでしょうか。
羽毛布団を自宅で洗濯するコツは?
まず確認しなければいけないのは、その羽毛布団は洗うことができるかどうか、です。衣類などと同様に、羽毛布団にも洗濯表示が付いています。
洗濯表示で水洗いに×が付いているような布団は、そもそも洗濯することができません。その場合には、専門の業者に相談しましょう。
洗濯OKの表示を確認したら、洗濯開始です。とは言ってもいきなり、羽毛布団を洗濯機に放り込んではいけません。
洗いたい羽毛布団と洗濯機のサイズが合っているかどうかを確認してください。小さいサイズの洗濯機で大きな羽毛布団を洗うと、羽毛布団に被害が生じてしまうことがあります。
また、洗濯機自体もモーターの不調など問題が起きてしまう場合があります。一般的に5kgの洗濯機であればシングルの羽毛布団(掛け布団)を洗濯することができます。
7kg~8kgの洗濯機であれば、セミダブルくらいの大きさの羽毛布団を洗うことが可能です。羽毛布団は直接洗濯機に入れるのではなく、寝具用の大きなネットに入れて洗うようにしましょう。
もしネットに入れないで洗濯をしてしまうと、布団の中の羽毛が偏ってしまい、洗った後に元の形に戻すことが難しくなってしまう可能性があります。
洗剤は中性洗剤(おしゃれ用洗剤)を使うのがオススメです。
通常の洗濯には弱アルカリ性の洗剤を使っていることが多いかもしれませんが、弱アルカリ性の洗剤は羽毛を傷めてしまう可能性があります。
脱水をする時にも注意が必要です。強力な脱水をすると、羽毛布団の中の羽毛が偏ってしまい、元に戻せなくなってしまいます。
ネットを利用せずに洗濯したのと同じような状態になってしまいます。丁寧に脱水をした後は、しっかりと干すことが大切です。
羽毛布団をきちんと干さないと、嫌な臭いやカビが発生してしまう可能性があります。風通しの良い場所で、きちんと広げて干すことが重要です。
自宅で羽毛布団を洗う時には、洗濯表示に沿って、丁寧に洗濯することが必要です。
自己流で勝手に洗濯してしまうと、二度と羽毛布団を使うことができなってしまうので、注意しましょう。
洗濯機を使わないで羽毛布団を洗う方法もあります。それは浴槽を使って手洗いをする方法です。
ぬるま湯を浴槽に溜めて、羽毛布団をぬるま湯の中に浸けます。手でゆっくり揉み洗いをしますが、羽毛布団は大きいので足で踏み洗いをしても良いかもしれません。
ただし、あまり激しく踏み洗いをすると、羽毛布団を傷付けてしまうことがあるので、注意しましょう。
洗剤は、洗濯機を利用する場合と同じで、中性洗剤が望ましいでしょう。手洗いの場合に問題になるのは布団の干し方です。
手洗い(足踏み洗い)をした羽毛布団はたっぷり水を含んでいますが、きちんと洗剤を落とすようにすすぐことが大切です。すすぎが甘いと臭いやカビの原因になります。
洗濯機の脱水機能を使わないので、できるだけ浴室で水を切るように、例えばしばらくは浴槽のふちに羽毛布団を引っ掛けておくなどの工夫は必要です。
また、羽毛布団の生乾きを避けるためには、天気の良い日を選んで羽毛布団を洗濯するようにしましょう。
なるべく洗濯をした当日中に、羽毛布団が乾いて取り込めるように天気には注意して、快晴の日に洗濯することがおすすめです。
コインランドリーで洗濯するコツは?
自宅の洗濯機のサイズが小さい時には、コインランドリーを利用して羽毛布団を洗濯することが考えられます。
最近では、おしゃれなコインランドリーが街中にたくさんできていますので、利用してみてはいかがでしょうか。
以前のコインランドリーのイメージは、暗くて人が少なく安心して洗濯ができないようなイメージがありましたが、現在は明るく軽い飲食もできるようなコミュニティスペースとしての機能を持ち合わせているコインランドリーもあります。
このようなコインランドリーでは、高価な羽毛布団でもしっかりと洗濯ができるような気になります。
コインランドリーの洗濯機は、業務用の洗濯機と同様のパワーと機能を備えているものが多くあります。
自宅で洗濯する場合は羽毛布団をネットに入れたほうが良い、としましたが、容量に余裕があるコインランドリーの場合には、ネットに入れなくても良いかもしれません。
ただし、洗っているうちに布団のカバーが破れてしまうような事態を避けるためには、または偏りが気になる人は、紐などで羽毛布団を縛っておくと良いかもしれません。
コインランドリーは自宅の洗濯に比べるといくらか費用がかかってはしまいますが、専門の業者に洗濯を依頼するよりは、はるかに安く利用することができます。
一般的には、専門業者に羽毛布団の洗濯を頼むと、シングルサイズで3,000円~5,000円くらい、ダブルサイズで4,000円~6,000円くらいの費用がかかります。
コインランドリーの場合は、設置してある洗濯機にもよりますが、1,000円以下でも利用することが可能です。
お金と時間に余裕がある人は専門業者に頼んでも良いかもしれませんが、そうでない人は自宅あるいはコインランドリーを上手に活用することをおすすめします。
乾燥機は使用してもいい?洗剤の種類は?
羽毛布団を洗って早く乾かすためには、乾燥機を使えば早く済みますが、羽毛布団に乾燥機を使っても問題はないのでしょうか。
乾燥機が使えるかどうかは、洗濯と同様に洗濯表示を確認しましょう。乾燥機を使っても問題がない羽毛布団であれば、以下のような使い方をしてみましょう。
まず、20分から30分くらい乾燥機を回します。そこでいったん羽毛布団を取り出して、全体的に均等に乾燥するように、羽毛布団の中の羽毛の位置を調整します。
コインランドリーなどでは乾燥機の中で羽毛布団が回転していますが、ランダムに回転機能するような機能がない場合には、人の手で羽毛の偏りを調整してあげるとムラなく乾燥させることができます。
羽毛布団の乾燥は、実は多くの人が失敗してしまう工程でもあります。熱が高くなりすぎて(羽毛布団内にこもりすぎて)、羽毛をダメにしてしまうことがあるからです。
そこで最初に仮乾燥のような状態にして、羽毛布団を羽毛の偏りなどを手で調整してから再び乾燥機を30分くらい回すと良いでしょう。
乾燥機を使う際には、羽毛布団は洗濯ネットから出しておきましょう。紐で縛っている場合も、紐は外しておきましょう。
途中で乾燥機を止めて羽毛布団の状態を調整しなくても、羽毛布団の偏りをなくす方法があります。それはテニスボールを羽毛布団と一緒に乾燥機に入れておく方法です。
乾燥機の回転に合わせて、テニスボールが羽毛布団を叩いてくれますので、偏りも自然に調整されるようになります。
乾燥機にテニスボールを入れておくだけで、ふんわりとした仕上がりになります。
なお、羽毛布団の洗剤に関しては、前述の通り、羽毛へのダメージを軽減するためには中性洗剤以外の利用はおすすめしません。
このように、羽毛布団の洗濯については、洗濯や乾燥のルールを守って行うことで、専門業者に頼まなくても綺麗に仕上げることができます。
これから羽毛布団が活躍するまでには期間があるので、自分で羽毛布団を洗ってみてはいかがでしょうか。