お肉を最も長く保存する方法とはなんでしょうか。

 

お肉の品質を保ったまま日持ちさせるためには、やはり冷凍保存することが最適な方法です。

 

お肉は冷凍することによって、臭いや病気の原因となる細菌の繁殖を防ぐことができます。


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また、酸化も抑えることができますので、冷蔵に比べると長期間保存することができます。

 

しかし、どんなお肉でもただ冷凍するだけでは風味や味わいが損なわれてしまいます。

 

調理した後に美味しく食べるためには、冷凍する時はもちろん解凍する時にもコツがあります。

 

今回の記事では、どのように冷凍・解凍すればよいのか、保存できる期間はいつまでなのかについてご紹介します。

 

また、既に調理してしまったお肉の冷凍保存方法についても合わせてご紹介しますので、参考にしてみてください。

 

 

肉は冷凍保存できる?賞味期限は?

 

 

既に多くの方が、お肉は冷凍保存していることでしょう。

 

ですが、その冷凍したお肉はいつまで賞味期限がもつのでしょうか。

 

基本的に、スーパーなどで購入した際には消費期限として記載されていることが多いです。


消費期限は、賞味期限と違い、その食品を正しい方法で保存・管理した際の安全に食べることできる期間のことです。

 

お肉の場合は多くが4℃以下、つまり冷蔵保存した際の消費期限として記載されていることでしょう。

 

そんなお肉は、冷凍させることで、1ヶ月程度の長期保存が可能です。

 

しかし、品質や風味などを考えると2週間程度で消費することをおすすめします。

 

家庭用の冷凍庫は-18℃に設定されているものが多いです。

 

この温度は、常温はもちろん冷蔵庫に比べる低温とはいえ、お肉に含まれる脂肪やたんぱく質は酸化してしまいます。


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ですので、長期間保存することによって、どうしても品質は落ちてしまいます。

 

また、1度解凍したお肉が使いきれず、再冷凍してしまうとさらに品質が落ちてしまいます。

 

そのため、解凍するときは1度で使いきれる分だけにするようにしてください。

 

 

お肉の種類による賞味期限の差

 

 

一般的には、お肉は冷凍保存することで約1ヶ月の保存が可能です。

 

次は、お肉の種類ごとにわけて保存期間について紹介していきます。

 

お肉は、その形状や種類によって、劣化の速度が異なります

酸化は空気に触れることによっておこります。

 

つまり、空気と触れる面積が多くなればなるほど、より早く酸化が進むために品質が落ちやすいものとなります。

 

また、お肉の種類によって水分量が異なります。

 

水分が多いと細菌が繁殖しやすくなるので、品質の劣化がより早く進みます。

 

今回は、代表的な家庭で使われる鶏肉、豚肉、牛肉について紹介します。

 

鶏肉

 

鶏肉は水分量が多いため、豚肉や牛肉に比べると劣化が早いです。

 

その中でも鶏ひき肉は、表面積が多く、空気によく触れるため冷凍保存でも1~2週間が限度です。

 

ムネ肉やモモ肉、ささみは、ひき肉よりも表面積は少ないため2~3週間程度保存することができます。

 

かたまり肉ですと、あまり空気に触れる面積は多くないため3~4週間保存可能です。

 

豚肉

 

こちらも、ひき肉にしてしまうと表面積が増えるため2週間程度が賞味期限です。

 

薄切り肉やブロック肉は2~3週間冷凍保存することができます。

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ステーキ肉やかたまり肉では3〜4週間保存可能です。

 

牛肉

 

牛肉は比較的水分量が多くないため、全体的に長持ちする傾向です。

 

ひき肉は2~3週間程度、冷凍保存可能です。

 

薄切り肉やブロック肉、ステーキ肉、かたまり肉といった空気に触れにくい形状のものは、3〜4週間冷凍保存することができます。

 

加工肉

 

ハムやベーコンといった精肉ではない加工肉は冷凍保存することで3~4週間保存することが可能です。

 

もちろん、加工肉の形状やどの種類の肉で加工されるかによって品質の落ちやすさが異なります。

 

より長く風味を保った状態で保存し調理するためにはもともとの保存期間にも注意をしておくとよいでしょう。

 

保存期間を延ばすために

 

生の状態で冷凍するよりも調理した状態で冷凍保存する方が、どの種類であっても約1~2週間、保存期間を延ばすことができます

 

あらかじめ加熱処理をほどこすことで、細菌の繁殖を防ぐことができます。

 

それによって、細菌による品質の劣化を遅らせることができます。

 

また、加熱しないまでも、調味料などを使い下味をつけておくだけでも、お肉の表面部にある細菌の繁殖を抑えることができます。

 

 

実際に冷凍保存する手順は?

 

 

では、冷凍保存する際に気をつけるべき点をご紹介します。

 

お肉の選び方や、冷凍のコツをご紹介しますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

新鮮なものを選ぶ

 

お肉はスーパーなどで買う方が多いかと思います。

 

ですが、同じように売られている商品であっても品質は少しずつ異なります。

 

まずは、鮮度のいいものを選びましょう。

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すでに品質が落ちているお肉を冷凍しても、それ以上においしくなることはまずありえません。

 

購入する際は、ドリップが出ていないものを選びましょう

 

その日、あるいは明日などすぐに調理しないのであれば、冷凍保存することを強くおすすめします。

 

お肉を長期間常温や冷蔵で保存しておくと、急速に鮮度が失われてしまいます。

 

ですので、冷凍保存する際は、できるだけ鮮度が保たれた状態のうちに冷凍することが大切です。

 

急速冷凍する

 

よりよい品質を保ったまま冷凍するためには、急速冷凍することが重要です。

 

通常の冷凍方法ですと、時間をかけた緩慢冷凍ですので、お肉内部の水分が凍結するときに、氷の結晶が大きくなってしまいます。

 

そのため、細胞を大きく破壊して水分とともに旨味成分が外に流出してしまいます。

 

お肉を解凍させたときに赤い肉汁がこぼれ出すという経験をしたことがある方は多いでしょう。

 

これがドリップと呼ばれる旨味成分がつまったものです。

 

ドリップの流出料が多いほどが、おいしさが損なわれてしまいます。

 

なるべく早く温度を下げることで、氷の結晶は小さいまま凍らせることができます。

 

それによって、細胞の破壊を最小限に抑えることができますので、ドリップの流出量も抑えることができます。

 

ご家庭でもできる急速冷凍法としては、金属製のトレーにのせて冷却する方法があります。

 

金属は熱伝導率が高いので、普通に冷凍するよりも早く凍らせることができます。

 

特に、アルミはステンレスよりも熱伝導率が高いので、より素早く温度を下げることができます。

 

また、冷凍庫の設定モードを強にすること、なるべく冷気を逃がさないように開け閉めを少なくすることで、冷却効率を上げることができます。

 

最近の機種では、急速冷凍に適した冷凍室があるものがありますので、そちらを使うとよいでしょう。

 

空気に触れさせない

 

先程も紹介しましたが、空気に触れることで酸化がおこるため、なるべく空気に触れないようにラップなどで密着させ包むことが大切です。


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例えば、スーパーではトレーなどに入ったまま売られていることでしょう。

 

ですが、そのトレーに入ったままで冷凍してしまうと、トレー内の空気に触れた状態ですのでお肉が酸化してしまいます。

 

トレーからあけ、しっかりとラップで包み、さらにそのラップごとフリーザーバッグなどの保存袋に入れて冷凍することで、より品質を保ったまま保存できます。

 

また、ラップで包む際にクッキングペーパーなどを使い、お肉の表面部にある水分をふき取ることで、お肉独特の臭みを取ることができます。

 

小分けにして冷凍する

 

お肉はかたまりの状態ですと、冷凍するのに時間がかかってしまいます。

 

また、ステーキ肉などであっても厚みがあると凍らせるのに時間がかかるので、なるべく小さく薄くして冷凍することで速く冷凍させることができます。

 

加えて、1回分ずつ小分けにすると調理する際にも使いやすく、また解凍する際にも短時間で解凍することができます。

 

お肉は再冷凍により劣化が進んでしまいますので、それを考えても1回で使いきれる分ごとに分けておくことは重要でしょう。

 

 

冷凍保存がいい?冷蔵保存がいい?

 

 

お肉を買って、調理するまでの期間が短い時は冷凍保存と冷蔵保存どちらがよいのでしょうか。

 

もちろん、冷凍することによって劣化してしまうのでその日中、あるいは次の日に使うのでしたら冷蔵保存でも構わないでしょう。

 

また、冷蔵保存にすることにより解凍するという手間も省けます。

 

一般的に、ひき肉は空気に触れやすいため、その日中に使わないのであれば冷凍保存した方がよいです。

 

牛ひき肉でしたら、水分量が少ないので次の日でも問題なく使えるでしょう。

 

冷凍保存する際と同じで、鶏肉、豚肉、牛肉の順で劣化のスピードが遅くなります。

 

また、空気の触れやすいひき肉や切り身などはなるべく早く調理するようにしましょう。

 

基本的には、販売されていたパックなどに書いてある消費期限内であれば、冷蔵保存も可能です。

 

もし、それより調理する日が長引くようであれば、迷わず冷凍保存しましょう。

 

最近の冷蔵庫にはチルド室やパーシャル室という、一般的な冷蔵庫内よりも低温に設定されている部屋がついてあるものがあります。

 

そこで保存する際は、冷蔵保存よりも長持ちさせることができます。

 

 

風味を損なわない解凍方法は?

 

 

冷凍したお肉はどうやって解凍するとよいでしょうか。

 

最も風味を損なわない解凍方法は、冷蔵庫内で時間をかけて解凍させることです。

冷蔵庫内は平均4℃と室温に比べて低温なので、細菌の繁殖を防ぎながら解凍することができます。

 

また、ゆっくりと解凍されるので、ドリップの流出を最小限に防ぎ、品質を保ったまま解凍することができます。

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お肉を凍った状態で調理してしまうと、火の通りにバラつきがでてしまうことがありますので、きちんと解凍してから調理する必要があります。

 

しかし、完全に解凍させてしまうと旨味成分が外に多く流出してしまいますので、半解凍くらいで留めておく方が一番おいしく調理することができます。

 

急いでいるときは電子レンジでの解凍がおすすめです。

 

お肉のラップを取り、キッチンペーパーにのせて電子レンジで解凍させます。

電子レンジを使うと比較的短時間で解凍することができますが、解凍ムラがおこることがあります。

 

電子レンジに解凍モードがあればそちらを、なければなるべく低いワット数で、様子を見ながら加熱することにより、解凍しすぎを防ぐことができます。

 

 

調理済みでも冷凍できる?

 

 

調理済みのお肉であっても冷凍保存可能です。

 

下ごしらえの状態のままでも、調理してしまったあとでも冷凍して保存できます。

 

肉団子などであれば、生のまま保存することをおすすめします。

 

なるべく薄く成形し、ラップに包んで保存します。

 

解凍したら形を整え、調理します。

 

もし、調理してから冷凍保存するのであれば、表面をよく焼いたり揚げたりしてから冷凍しましょう。

 

肉じゃがは冷凍保存には適していません。

 

どうしても肉じゃがを冷凍保存したい時は、じゃがいもはマッシュ状にしておきます


糸こんにゃくなどは冷凍することにより、大きく風味が損なわれてしまいますので、入れない方がよいでしょう。

 

 

まとめ

 

 

お肉を冷凍保存するさいは、なるべく新鮮なものを空気に触れないようにラップに包んで、急速冷凍させます。

 

解凍する際は、冷蔵庫内でゆっくりと解凍させることで風味を損なわずに行えます。

 

電子レンジを使って急速に解凍させることもできますが、なるべく風味を保つために半解凍にしておくとよいです。

 

調理ずみでも下ごしらえ状態でも保存のできるお肉ですが、ほかの混ざっている具材によっては適さないものもありますので、注意が必要です。