今回は、多くの方が経験をお持ちだと思われる、油性ペン・マジックの落とし方をご紹介します。

 

大人であっても、誤って本来書くべきでないところについてしまうということはありますよね。

 

子供だったらなおさらです。


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特に小さなお子さんは、どこに書いてはいけないなど言い聞かせていても守れないということがあります。

 

油性ペンやマジックというのは基本的に落ちないように作られています。

 

特に水性ペンとの違いは長期間消えないようにされていますよね。

 

そのため、誤った場所についてしまったら落とすのが難しいです。

 

ですが、油性ペンやマジックは、成分が油性の顔料とアルコール系の溶剤のため、正しい落とし方を知っておくことできれいに落とせる場合もあります。

 

この記事では、なにを使えばいいのかということや、どういう場所なら落としやすいのかということをご紹介します。

 

参考にしてみてください。

 

 

油性ペン・マジックをキレイに落とすコツは?

 

 

実は、油性ペンやマジックはどこについてしまったのかで、落とし方やコツが違います。

 

代表的な、つきやすい場所ごとにご紹介します。

 

ビニール

 

ビニールと一口に言っても、ぱっと頭に浮かぶビニール袋だけではありません。

 

壁紙にもビニール系の素材が使われているものがあります。

 

ビニールのうち、軟質塩化ビニール以外に付着してしまった油性ペンやマジックの汚れは比較的落としやすいです。

 

ですが、あとに残ってしまう場合もあります。

 

あまり躍起になって落とそうとすると、素材そのものを傷めてしまう可能性がありますので、ある程度の汚れの残りは仕方ないものと割り切ることをおすすめします。

 

ビニール系の素材は基本的にはつるつるとした質感のものが多いです。

 

汚れがついてあまり時間が経っていない時はプラスチック消しゴムで落とすことをおすすめします。

プラスチック消しゴムは、別に特殊な消しゴムというわけではありません。

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最近の消しゴムの多くは、ゴムでできたものよりプラスチックでできたものの方が多いです。

 

プラスチック消しゴムは、塩化ビニール樹脂と可塑剤、そして粒子の細かい研磨材を使って作られています。

 

使い方は、普段文字などを消す時に使うように、汚れに消しゴムをかけるだけです。

 

汚れた場所を消しゴムでこすることで、消しゴムのカスと一緒に汚れが落ちていきます。

 

しかし、汚れの範囲が広範囲ですと、消すのに時間がかかってしまいますので、根気よく消す必要があります。

 

凹凸がある素材の場合、くぼんでいる箇所に汚れがついてしまいます。

 

その場合は落とすことが難しいかもしれません。

 

そういった時に役立つのが柑橘類の皮です。

柑橘類の皮や果汁にはリモネンという成分が含まれています。

 

このリモネンには油脂を溶かす性質があり、油性ペンやマジックに含まれる有機溶剤を溶かしてくれます。

 

やり方は、柑橘類の皮で汚れを擦るだけです。

 

少し力を入れて擦り落とす必要がありますので、みかんなどの薄い皮より、ハッサクなどの皮が分厚いものの方が使いやすくおすすめです。

 

皮に水分がなくなってきたら、新しい皮と取り替えてください。

 

ただし、一部の素材ではこのリモネンの効果により溶けてしまうものがあります。

 

必ず目立たないところで試してみてください。

 

また、柑橘類ですので、素材の色や材質によっては黄色く色移りすることもあります。

 

この場合も、目立たない場所で試すことで、予防することができます。

 

色移りが気になるようでしたら、ネイル落としに使う除光液や、消毒などに使うエタノールで拭き取るのも、油性ペンやマジックの汚れに対しては有効です。

 

ただし、除光液は乳化作用等のあるプロピレングリコール類を含有しているものでないと、油性ペンやマジックの汚れを落とすことはできません。

 

エタノールや徐光液にはアルコール成分が含まれています。

 

そのアルコール成分が油性ペンやマジックの有機溶剤成分と溶け合うことで、拭き取りやすくなります。

 

これらの溶剤を布に染み込ませ、その布で汚れを拭き落とします。

 

しかし、耐溶剤性が低い素材ですと、汚れとともに素材も溶けてしまいます。

 

必ず目立たない場所で試してから汚れを落とすようにしましょう。

 

肌についた場合

 

例えば、癖で手などにメモをとる方はいませんか。

 

水性ペンだと思って書いたら、実は油性ペンだったということも少なくはありません。


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手や顔など、皮膚についてしまった油性インクは、手洗い用の石鹸で洗い、ぬるま湯ですすぐことで落とすことができます。

 

特に手には細かいシワや指紋など溝になりやすい部分があります。

 

そこに入り込んだインクは、落ちにくいですが、時間をかけて洗っていくとだんだん落ちていきます。

 

ですが、人に会う予定があるなど早く落としたい時もありますよね。

 

そんな時は日焼け止めや口紅を使ってみてください。

日焼け止めには、油分や紫外線吸着剤が含まれていますので、油性ペンやマジックの汚れが浮きます。

 

口紅には乳化剤が含まれていますので油分を水に溶かしやすくしてくれます。

 

どちらも汚れの油分と馴染ませることによって、汚れを落としやすくしてくれます。

 

他にも、食用油やハンドクリームなど油分の含まれるもので似たような効果を示します。

 

この場合は、日焼け止めや口紅に比べると馴染ませる時間を長めにしておくと落としやすくなります。

 

オイルタイプのメイク落としも有効です。

 

肌はきれいに落とすことができる場所ですが、研磨剤が入ったもので擦ってしまうと肌を傷つけてしまいますので、時間があればぬるま湯と石鹸を使いましょう。

 

時間がないときは、肌につけても安全なものを使用して落とすことをおすすめします。

 

靴などの革製品についた場合

 

革製品は、汚れを落とすことが難しい素材です。

 

基本的には、エタノールや除光液などを含ませた布で拭くことで落とすことができます。

 

その後、微粒子の研磨剤が含まれているもので優しく擦るときれいに落とすことが可能です。

 

歯磨き粉などは有効と言えるでしょう。

ですが、皮成分は油分を含んでいますので、エタノールなどで溶けてしまうことがあります。

 

また、色落ちもしやすいので汚れが目立たないのであれば放置しておく方がよいかもしれません。

 

どうしても汚れを落としたいのであれば、クリーニングなどに依頼すると落ちる場合があります。

 

プラスチックについた場合

 

プラスチックの場合は、ビニール系素材と同じく消毒用エタノールや除光液によって落とすことができます。

 

比較的丈夫な素材ですので、スチール製のたわしなどで擦るときれいに落とすことが可能です。

 

ですが、除光液などでは塗料が溶けたり、スチール製のたわしで擦りすぎて傷がついたりということがありますので、注意が必要です。


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机など木製の素材についた場合

 

油性ペンやマジックで紙に書くと裏移りしてしまい、机にインクがついてしまったということがあります。

 

木は、インク汚れが落ちにくい素材です。

 

その場合は、布にマーガリンやバターなど油分のあるもので汚れを擦り、その後中性洗剤で油分を拭き取る方法が比較的有効です。

 

ポテトチップスの油分も、木の机のインク汚れに対しては有効ですので、代わりに使ってみてもよいでしょう。

また、乾いてない汚れでしたらプラスチック消しゴムで地道に擦り落とすこともできます。

 

研磨剤で擦る方法もあります。

 

自宅にあるもので代用できるのは、線香やたばこの灰があります。

 

汚れがどうしても気になるのであれば、目の細かいサンドペーパーなどで削り落とすのもよいかもしれません。

 

もちろん、削り落とすので素材自体は傷つきますが、汚れは目立たなくすることができます。

 

壁紙についた場合

 

壁紙についてしまった汚れは、素材によります。

 

ビニール系の素材でできた壁紙でしたら、ビニールについた汚れの落とし方を参考にしてください。

 

ほかの素材であっても、アルコールで汚れを浮かしてメラミンスポンジで擦り落とすのが有効手段です。

 

大理石やレンガでは、汚れが染み込んでしまいますので完全に落とすことは難しいです。

もし、小さなお子さんがいて壁紙を汚されるリスクが高いのであれば、あらかじめインク汚れなどを落としやすい壁紙を上から貼っておくと安心です。

 

また、壁紙専用の塗料落としが売られていますので買っておいたら安心でしょう。

 

紙についた場合

 

書き終えた履歴書や大切な書類についてしまった場合、そのまま捨ててしまうのはなかなか辛いことです。


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ですが、紙は汚れを落とすのには向いていません。

 

エタノールなどは有効ですが、インク汚れが滲んでしまいます

 

消しゴムなどで汚れを薄めることはできないこともありませんが、完全に落とすことは諦めた方が無難です。

 

布についた場合

 

服などの布についたものは、対処を誤らなければきれいに落とすことができます。

エタノールや除光液を使用し、他のいらない布に汚れを移すという方法が有効です。

 

周囲にあるものが汚れないようにビニールシートなどを敷きます。

 

有機溶剤ですので、火気や換気に注意してください。

 

汚れた部分の裏側にいらない布をあて、汚れの部分に溶剤を少しずつ垂らします。

 

その上から別の布などでたたいて、あて布に汚れを移します。

 

インクが十分に落ちたら、固形石鹸などを使いもみ洗いをするか、洗濯機に入れて溶剤を落とします。

 

普段シミ抜きで使われることの多いベンジンやシンナーなどでは、インク汚れと相性がよくありませんので、エタノールもしくは除光液を使いましょう。

 

大切な衣類であれば、クリーニング店に依頼するほうがよいです。

 

トラブルを防ぐためにも、油性ペンの汚れであることを伝えましょう。

 

ホワイトボードについた場合

 

ホワイトボードは基本的に、専用の落としやすいペンを使います。

 

ですが、誤って油性ペンやマジックで書いてしまうという経験をお持ちの方もいることでしょう。

 

実はホワイトボードマーカーは油性なのです。

 

その中に剥離剤というものを混ぜているため、簡単に落とすことができます。

 

ですので、インク汚れの部分にホワイトボードマーカーで上書きすると、汚れにも剥離剤の成分がつきます。

 

他にもエタノールなどのアルコールや、除光液というのも有効です。

 

台所用洗剤で、油汚れに強いものがあればそれを使うと楽に落とすことができます。

 

 

まとめ

 

 

油性ペンやマジックによるインク汚れは、素材によって落とし方が異なります。

 

きれいに落ちる素材もあれば、なかなか落ちなかったりそもそも落とすことが不可能な素材もあります。

 

基本的には、エタノールや除光液が有効です。

 

有機溶剤ですので、油を浮かせて落とすというのがインクの落とし方です。

 

ですが、きれいに落とそうと躍起になって長時間擦り続けると、素材自体を傷める結果となってしまいます。

 

目立たない程度になったところで妥協するということも大切です。