油の温度設定を誤り、揚げ物の失敗作を作ってしまったという苦い経験を持たれている方も多いでしょう。

揚げ物を作る際に、油の温度の見極めは非常に重要な要素となります。

この記事では、皆さんが美味しい揚げ物を作ることができるよう、油の温度を見分けるコツをご紹介します。

ご紹介する油の温度の見分け方をマスターし、美味しい揚げ物を作りましょう。


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油の温度管理が悪いとどうなる?

 

 

油

揚げ物は高温の油で食材の水分を一気に蒸発させることで、カリッとした美味しい食感に仕上がります。

食材を揚げる際には、油の温度を絶妙に調節する必要があります。

油の温度管理が悪い場合、サクサクとした食感にならず、ぐっちゃりとした湿っぽい食感になってしまいます。

 

 

油の温度は高すぎても低すぎてもいけませんし、食材によって適した油の温度も異なります。

揚げ物を上手に作るためには、料理中の油の温度を把握する知識と共に、使っている食材に適した油の温度に関する知識も持っておく必要があるでしょう。

料理の中では揚げ物は中々難易度が高いため、自分で作ることを敬遠している方も多いです。

 

 

油の温度を見分ける方法は?

 

 

揚げ物を作る場合に望ましいとされる油の温度は、150度~190度です。

150度~190度の中でも低温・中温・高温に分類されており、食材によって適した温度を使い分ける必要があります。

 


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低温は150度~160度で、中温は160度~180度、高温は180度~190度という内訳になっています。

低温・中温・高温の3パターンを見分けることができるようになれば、どのような食材にも対応することができるようになるでしょう。

それぞれの温度を見分ける方法を順番にご説明します。

 

温度計を使う

 

最もシンプルかつ確実な方法が温度計を使う方法でしょう。

鍋の中の油に温度計をさすことで、油の温度は一目瞭然です。

温度計に頼らず自分の感覚のみで揚げ物を美味しく作れるようになりたいと考えている方も、最初は温度計を購入しておくことをオススメします。

揚げ物の練習をする場合に、温度計で測りながら練習した方が覚えも早くなるからです。

温度計でリアルタイムに油の温度を把握しながら、油がどのような温度でどのような状態になるかを自分の目で確認することができるでしょう。

温度ごとの油の状態を覚えれば、温度計に頼らなくても油を見ただけで温度を知ることができるようになります。

揚げ物初心者を卒業までは、温度計の力に頼ってみてはいかがでしょうか。

温度計を買う際は、高温に耐えられるものを選ぶようにしてください。

揚げ物の油は高温で190度ですので、200度くらいまで表示できる温度計を購入しておけば安心でしょう。

揚げ物専用に作られた便利な温度計もあるためオススメです。

 

 

揚げ物専用温度計は鍋に固定することができるため、常に油の温度を測り続けることができます。

温度を確認する度に温度計を持ってくるのが面倒臭いという方は、揚げ物専用温度計を購入して鍋に取り付けておくと良いでしょう。

 

衣の液を使う

 

揚げ物を作る際に用いる衣の液を使って油の温度を確認する方法があります。

鍋の中に衣の液を一滴垂らしましょう。

衣の液を垂らしたとき沈み方と浮き上がり方から油の温度を知ることができます。

油が低温であるほど底の方に沈みやすく、浮き上がってくるまでに時間がかかります。

 


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高温になるに連れて中々沈まなくなり、すぐに浮き上がってくるようになります。

衣の液を垂らした直後は液の重さによって沈みますが、油の熱によって水分が蒸発することで浮き上がってくるようになります。

水蒸気は油よりも比重が軽く、水蒸気を含んだ衣は油の上に押上げられていくという仕組みです。

高温になるほど水の蒸発が早く進むため、衣の液は沈まずにすぐ上がってくるようになります。

 

菜箸を使う

 

油

菜箸を用いて油の温度を確認する方法もあります。

菜箸を油に入れた瞬間、菜箸についた水分が蒸発を開始しますので、水蒸気による気泡は発生します。

熱した油の中に菜箸を突っ込んでみると、ブクブクと泡が上っていく様子が確認できるでしょう。

油の温度が低い場合は泡の発生は緩やかですが、高温になるほど急激に水蒸気が発生するため、泡も頻繁に発生するようになります。

菜箸を入れてシュワシュワと音を立てて気泡が発生していたら、その油は高温になっているということがわかります。

 

 

食材ごとに適している油の温度は?

 

 

油の温度には低温・中温・高温の3パターンがあるということをお伝えしましたが、どのような食材がそれぞれの温度に適しているのでしょうか。

温度ごとに適している代表的な食材をご紹介します。

 

低温で揚げる食材

 

レンコンやゴボウのような根菜類や、ジャガイモのようなイモ類など、中々火が通りにくい食材に対しては低温で揚げることが向いています。

低温で時間をかけて揚げることで、固い食材の芯まで火を通すことができるでしょう。

食材の芯にまで火が通っているかを外見から確認することはできないため、実際に食べてみて火が通っているかを確認するしかないでしょう。

低温の揚げ物の完成度は作る人の感覚によるところが大きいため、難易度は高めです。


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中温で揚げる食材

 

から揚げやコロッケ、フライ類や野菜の天ぷらに適している温度が中温です。

一般的に想像される揚げ物料理の大部分が中温に適しているということがわかります。

いかに上手に油の温度を中温に合わせることができるかが、美味しい揚げ物を作る上で大切な要素となってきます。

同じ野菜でも根菜のような根や茎に属する食材は低温で火を通す必要がありますが、葉の部分を食べる野菜を揚げる際は中温が適しているという点に注意しましょう。

高温と低温の間に位置する中温の見極めは難しく、中温に調節するには慣れが必要です。

揚げ物料理として想像しやすいから揚げやコロッケような食材ほど、難易度の高い中温で揚げる必要があるという点が皮肉で、多くの人が揚げ物に対して苦手意識を持ってしまう原因にもなっています。

温度計を駆使して中温時の油の状態をよく確認しておき、自由自在に油の温度を中温に調節できるよう腕を磨いてみると良いでしょう。

 

高温で揚げる食材

 

高温は、冷凍食品の揚げ物に対して向いています。

冷凍食品は解凍すると身が崩れてしまう可能性があるため、開封してすぐにサッと揚げることで美味しさを保つことができます。

また、冷凍食品はすでに食品が出来上がっている状態ですので、低温でダラダラと長時間揚げてしまうことで不要な加熱処理が為されてしまう可能性もあります。

高熱の油で短時間だけ揚げることによって、冷凍食品の美味しさを保ちながら素早く解凍することができます。

また、から揚げの2度揚げなど、揚げ物にもう一押し加えたい場合にも高温の油を利用します。

 

 

何度も揚げ物を作って慣れていこう!

 

 

油

油の温度を見分けるコツなどをお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。

最適な油の温度を保って揚げ物を美味しく作ることは難しいですが、何度も揚げ物を作ってチャレンジしてみましょう。

揚げ物を美味しく作るためには、知識のみではなく感覚でタイミングを覚えることも大切です。

上記でお伝えしたコツを参考にしながら、何度も練習して徐々に慣れていってください。

最初は自分が好きな揚げ物一つを極めるようにすると良いでしょう。

食材によって最適な油の温度が変わるため、毎回食材を変えると覚えるまでに苦労するでしょう。

まずは1種類の揚げ物を美味しく作れるようになってから次の揚げ物にチャレンジするという流れを作ることで、効率的な練習ができるでしょう。

難易度が高い揚げ物料理を作ることができるということは一種のステータスとなりますので、揚げ物好きな方はぜひ油の温度管理をマスターして、美味しい揚げ物料理作りにチャレンジしてみてください。