生ごみを放っておくと嫌な臭いがしてきてとても不快な気分になります。夏場などは暑い中で臭い生ごみを処理しなければならないこともあるので、作業が全然進まないこともあるでしょう。

そもそも生ごみはなぜあんなに臭くなるのでしょうか。生ごみの臭いの原因と対策について説明します。
コンポスト


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生ごみが臭う原因は?

 

 

生ごみが臭う原因は、腐敗と雑菌のせいです。生ごみは時間が経過すると腐っていきます。

生ごみは腐っていくときに腐敗臭を発生させます。腐敗臭も最初から強烈に臭いわけではありません。

腐り始めの段階では、お酒のような甘い香りが漂っていて、腐敗が進行すると徐々に臭いがきつくなってきます。

腐敗の進行と同時に、雑菌が生ごみに繁殖します。雑菌の中には腐敗の進行を手助けする種類もいます。

生ごみに嫌な臭いを発生させる雑菌は「嫌気性」と呼ばれる雑菌が主なものです。嫌気性雑菌とは、活動に酸素を必要としない雑菌のことです。

 

 

生ごみ捨て場のように、通気性が悪く暗い場所は嫌気性雑菌が好む場所でもあります。この嫌気性雑菌が生ごみを食べて排泄したものが悪臭を発生させます。

逆に好気性(酸素を好む)の雑菌の場合は、活動することでものを酸化させることになりますが、特に嫌な臭いを発生させることはありませ。

嫌気性雑菌の場合は、酸素ではなく、硫黄を生ごみにくっつけることになります。この硫黄の臭いが生ごみの悪臭の原因になるのです。

この硫黄の他にも、生ごみが腐敗してくとさまざまな有害物質を発生させることになりますが、臭いと同様に虫の発生も気になります。

 


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生ごみを捨てたままにしておくと、いつの間にかハエなどの虫が発生する場合があります。

これは食べ物が豊富な生ごみにハエの成虫が卵を産み付けることにより、幼虫が孵り、生ごみを食べて成長してハエになっているからです。

虫の発生は不衛生ですし、他の場所で卵を産んだら被害が広がってしまいます。さらに、生ごみの臭いはカラスや野良猫などにとっても興味を引く臭いです。

ごみ収集所が荒らされたり、臭い生ごみが散らかったり、とろくなことにはなりません。生ごみを出さないようにすれば良いのでしょうが、生活をしている以上、そんなことは不可能です。

生ごみの臭いを出さないようにする方法、あるいは生ごみが臭っても迷惑をかけない方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
ゴミ箱

 

 

臭いを消す方法・対策は?

 

 

生ごみの臭いを消す方法には、生ごみを生ごみの状態から普通ごみの状態にしてしまう方法や極力臭いが出なようにごみ処理する方法、薬品などを使う方法などがあります。

 

生ごみ処理機

 

生ごみが出てしまった場合に、生ごみ処理機を使うと嫌な臭いの発生を防ぐことができます。様々なタイプの処理機がありますが、代表的なものは、熱処理タイプやバイオ処理タイプです。

熱処理タイプは生ごみを加熱処理して腐敗を遅らせて、臭いを出さないようにする処理機です。バイオタイプは微生物に生ごみを食べさせて、悪臭を出さないようにするものです。

熱処理タイプとバイオタイプを組み合わせたハイブリッドタイプもあります。

生ごみ処理機は高価なものですが、多くの自治体では補助金制度を導入していますので、確認してみてはいかがでしょうか。


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コンポスト

 

コンポストとは庭などに設置して生ごみを堆肥に変えることができる容器のことです。ガーデニングを趣味にしているような人にとっては、役立つ道具ではないでしょうか。

しかし、使い方を間違えると虫が湧いてしまうようなこともありますので、使い方には気を付ける必要があります。

 

ディスポーザー

 

マンションなどにはあらかじめ設置してあるところもありますが、ディスポーザーとは、キッチンのシンクの下に設置してある、捨てた生ごみを粉砕して、下水に流す道具のことです。

手を汚さずに生ごみの処理が可能ですし、素早く処理ができる優れものです。

生ごみ粉砕時の騒音が気になる人がいるかもしれませんが、サイレンサー付きのディスポーザーも販売されています。

 

消臭シート

 

生ごみ用のごみ箱に貼り付けるシートで、炭の力などで消臭することができるシートです。

生ごみそのものの臭いを消すわけではないですが、生ごみ用のごみ箱を開閉するたびに悩まされていた悪臭が減る効果は期待できます。

 

消臭スプレー

 

消臭スプレーを生ゴミに吹きかけると、嫌な臭いがあっという間に消えてしまいます。

消臭スプレーには、天然由来の成分で製造されているものもありますので、小さい子供やペットがいるような家庭でも安心して使うことができます。

 

おむつ用防臭袋

 

使用済みのおむつを入れて捨てる袋を生ごみ用に使うことで強力な防臭対策になります。排泄物の防臭用に開発された袋なので、防臭効果は抜群です。

おむつ用の防臭袋には防臭効果だけでなく、防菌効果もありますので、生ゴミに使っても有効だと考えられます。

 

除湿剤

 

梅雨の季節などに布団の湿気を取り除いてくれる除湿剤を、生ごみの悪臭対策に使うこともできます。

除湿剤の中には白い粒上のシリカゲルが入っています。そのシリカゲルを生ゴミの上から振りかければ、生ごみの水分を吸収してくれます。

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これも、前述した新聞紙に生ごみを包む時に一緒にシリカゲルを入れておくと効果的でしょう。

ただし、生石灰を含んだ除湿剤は使用してはいけません。水分に触れると高温になり発火する危険性があるからです。

除湿剤を使う場合は、除湿剤の成分をしっかりと確認するようにしてください。
ディスポーザー

 

新聞紙

 

これまで、何らかの道具を使って、生ごみの悪臭を防ぐ方法を紹介しましたが、身近な悪臭防止法を紹介しましょう。

身近で利用できるものは新聞紙です。生ごみを捨てる時に新聞紙にしっかり包んで捨てることで、生ごみの水分は新聞紙に吸収されます。

また、新聞のインクには消臭効果もありますので、ビニール袋やポリ袋に生ごみを入れるまえに新聞紙で包むようにしてはいかがでしょうか。

 

消臭効果のあるものを混ぜる

 

生ごみの臭いを防ぐことができるものを生ごみに混ぜて捨てると、多少なりとも効果を感じることができるでしょう。

例えばコーヒー豆を挽いてコーヒーを煎れた後に発生するコーヒー滓やおがくず、塩、重曹、出がらしの茶葉、などには消臭効果が期待できます。

コーヒー滓や茶葉などは水分が残っている場合があるので、前述の新聞紙に一緒にくるんで捨てるとより効果的です。

酢の殺菌効果を使うと生ごみの臭いにおいを抑えることができます。酢をそのまま使うと、酢の臭いがきついので、水で半分くらいに薄めた酢を使うことをおすすめします。

どの家庭でも酢は常備されていますので、手軽に使うことができるのではないでしょうか。

このように様々な方法で生ごみの悪臭を防ぐ方法がありますが、生ごみの捨て方にも工夫をすることで嫌な臭いを防ぐことができます。

まずは、生ごみをゴミ収集のタイミングに合わせてこまめに出すことです。家にいつまでも置いておくことで嫌な臭いが発生してしまうからです。

生ゴミを出す時間も、できるだけ収集日の朝早くに出すことです。前日の夜などに出すことで、早く家の中の悪臭から逃れたいと思ってる人は多いかもしれませんが、今度は近所が迷惑します。

こまめに生ごみを出していれば、家の中でもそんなに臭うことはないでしょうし、地域全体が悪臭に悩まされることも少なくなるでしょう。