私は~さんをリスペクトしているといったように、リスペクトという言葉が会話の中で使われることがあります。
リスペクトという言葉の意味がわからなくて、何を言っているんだろう?と気になった経験はないでしょうか。
この記事では、リスペクトという言葉の意味について解説します。
リスペクトの語源や用例も併せてご紹介しますので、気になる方は是非チェックしてみてください。
リスペクトの意味や語源は?
まず始めにリスペクトの意味と語源を押さえておきましょう。
使い方を覚える前に、しっかりと意味を把握しておいてください。
リスペクトの意味とは?
リスペクトという言葉には二通りの意味があります。
一つずつ見てみましょう。
尊敬の意味を表す
リスペクトという言葉には、尊敬の念を表す意味があります。
誰かを尊敬していたり、誰かが作った作品に敬意を表する意味で使われます。
わざわざリスペクトと言わずに尊敬していると言えばいいのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、このような言い回し方もあるのだというくらいで覚えておくと良いでしょう。
また、日本語で尊敬していると言ったり敬意を表すると言ったりすると、少々固い雰囲気になってしまうという場合にリスペクトという言葉を使う場合もあります。
尊敬というほど仰々しくはなく、ある程度譲歩すると言った意味合いでリスペクトという言葉を利用している人も多いです。
カタカナ文字は外来語を用いていることから、多くの日本人がその言葉の重みを想像しにくいため、柔らかい印象を与えることができます。
何かから影響されたことを表す
作品を作る際に、他人の別の作品が自分の作品に影響を及ぼしていた場合にリスペクトという言葉を用いることがあります。
自分の作品は~さんの作品をリスペクトして作りましたといった使い方をします。
非常にわかりやすい例として、同人誌が挙げられます。
同人誌とは、既存の漫画作品のキャラクターや世界観をそのまま利用して、自分の好きなようにアレンジを加えた物語を描いた漫画作品です。
まさしくファンが自分の好きな漫画をリスペクトした結果、その漫画の同人誌を作っているということがわかるでしょう。
リスペクトの語源とは?
リスペクトの意味がわかったところで、語源についてご説明します。
リスペクトの語源は、respectという英単語です。
英単語もそのままリスペクトと読むことができます。
respectの意味もカタカナ文字と同じで、尊敬する・敬意を表するという意味があります。
respectは名詞・動詞どちらにも使われる単語です。
リスペクトは、英単語の読み方と意味をそのまま持ってくる、よくあるカタカナ文字であるといったイメージでしょう。
どのような会話シーンで使う?
リスペクトを実際に日常会話で用いたい場合、どのような会話シーンで使用すべきでしょうか。
いくつか使用例をお伝えしますので、参考にしてみてください。
人をリスペクトする場合
上司の良いところを聞かれた場合などに、「私は上司の仕事の速さをリスペクトしています」といったように、尊敬の念を示す意味で用います。
人に対してリスペクトを用いる場合は、ほとんど尊敬していますという言葉にそのまま変換することが可能です。
意見をリスペクトする場合
誰かの意見を尊重するという意味でも使用することもできます。
「部下の意見もリスペクトしながら企画を考えていきましょう」といった使い方ができます。
非常に紛らわしくなりますが、「私がリスペクトする上司の意見を取り入れたかったですが、今回は部下の意見をリスペクトすることにしました」という使い方もできます。
これは「私が尊敬する上司の意見を取り入れたかったですが、今回は部下の意見を尊重することにしました」と言うことと同じ意味です。
尊敬と尊重は異なる言葉ですが、リスペクトという言葉にはどちらの意味も含まれているということが窺えるでしょう。
事物をリスペクトする場合
事や物についてリスペクトを用いる場合もあります。
「私の企画は、過去の上司の企画の作り方をリスペクトして作りました」というように、尊敬する別の物や事柄を参考にしていたり、真似したりしている場合に使うことができます。
「この新型モデルは、2つ前のモデルの良かった部分がリスペクトされている」といったように、継承されていることを示す場合にも用いられます。
また、「今後も上司の成功例をリスペクトしつつ、企画作成を続けていきたい」といったように、尊敬する何かに追従したいという気持ちを表す意味でも用いられます。
微妙なニュアンスの違いを使い分けるには少々コツがいりますが、いずれも尊敬している何かにあやかりたいという気持ちが表現されているものであると覚えておけばわかりやすいでしょう。
リスペクトを使う際に気をつけることは?
リスペクトという言葉を使うにあたり、注意すべきことをお伝えします。
リスペクトを使い慣れていない方は、注意点をよく確認しておくようにしてください。
濫用しない
リスペクトという言葉を覚えたからと言って、頻繁に使いすぎると違和感を与えてしまうことになります。
英語かぶれの人と思われてしまわないよう、バランス良く言葉を使い分けるようにしましょう。
リスペクトという言葉以外のカタカナ文字をよく使う方は要注意です。
TPOをわきまえる
TPOをわきまえて言葉を使うようにしましょう。
リスペクトという言葉は特定のカタカナ文字とは異なり、元々尊敬という日本語で代用できるものです。
カタカナ文字によっては代用が利かず、それを使わざるを得ない言葉も存在しますが、リスペクトに関しては一切その言葉を使わなくても十分に会話が成立します。
人によっては尊敬という言葉を使わず、なぜあえてリスペクトという言葉を選んだのだろう?と不快に感じてしまう人もいますので、使う際は注意が必要です。
尊敬という言葉とリスペクトの使い分けをする場面を自分の中で明確に決めておくと、疑問に思われる機会を減らすことができるでしょう。
この人はこういう場合にリスペクトと言うんだなと納得してもらえます。
また、業界によってもリスペクトという言葉の使いやすさは異なります。
IT業界などはカタカナ文字を多く使わないと円滑に会話がしにくい業界ですので、リスペクトを多用しても違和感を感じられることは少ないでしょう。
逆に、カタカナ文字に不慣れな業界などでリスペクトを使うことはあまりオススメしません。
普段カタカナ文字が飛び交わない職場で突然リスペクトという言葉を使うことで、大きな違和感を与えてしまうことになる可能性があります。
カタカナ文字を使うことで気取った人であると思われてしまう可能性もあるため、会話の中で違和感なくリスペクトを使うことができる場であるかも確認しておくようにしましょう。
正しく使う
リスペクトという言葉の意味をよく理解して使うようにしましょう。
元々尊敬という言葉がある中でリスペクトというカタカナ文字が作られた理由は、日本語では表現しづらい微妙なニュアンスをリスペクトという言葉で表現するためでした。
リスペクトという言葉を最大限に活用するために、尊敬や尊重といった言葉のみでは表現しづらい微妙なニュアンスの違いを理解する努力をしましょう。
慣れないうちは理解することに苦労しますが、友達との会話に混ぜてみるなどして慣れていくと良いでしょう。
リスペクトという言葉を無理に使わなくても十分に会話はできますので、よくわからないうちは職場で使わない方が無難です。
恥をかくリスクを背負ってまで使う程の言葉ではないため、新しい言葉を覚える趣味程度に使ってみるようにすると良いでしょう。