実が大きなパイナップルは、その日のうちにすべて食べきるということが難しいフルーツでもあります。
また、どうしても身全体を甘くするため、もしくは酸味を抜くためにしばらく放置しておくという方もいることでしょう。
ですが、追熟しないパイナップルは放置することによりそれ以上熟することはなく、あとに残っているのは腐敗だけです。
では、パイナップルを保存しておくことはできないのでしょうか。
今回はどのようにパイナップルを保存しておけばなるべく長く美味しさを保ったままでいられるかについてご紹介します。
パイナップルはどのように保存するべき?
まず保存方法といえば何が思い浮かぶでしょうか。
おそらくほとんどの方が、常温保存、冷蔵保存、冷凍保存の3つを思い浮かべるのではないでしょうか。
では、どの方法が適しているのかを保存方法ごとにご紹介します。
常温保存について
パイナップルは常温で置いておくことで熟して甘みが増すと考えている方は少なくはないでしょう。
ですが、それは間違いであると言えます。
追従とは果実の中のデンプンが消費され、果糖に変わることで甘みが増すことを表します。
メロンやアボカドが代表的ですね。
ですが、パイナップルには追熟するためのデンプンがもともと少ない果実です。
そのため、常温で置いておいてもほとんど追熟することはありません。
では、なぜ甘みが増したように感じるのでしょうか。
それは、パイナップルに含まれる酸味が抜け、相対的に甘みをよく感じるようになるためです。
もしも、糖度を増やすために常温保存をしているのであればすぐに食べたほうが美味しく感じることができます。
ですが、冷蔵庫の中にスペースがないなど、どうしても常温保存をせざるを得ない時もあるでしょう。
そんな時は、まず乾燥を防ぐためにも新聞紙などを使い、軽く包みます。
その後、風通しをよくした冷暗所で保存します。
保存する際は、底部が上を向くようにしましょう。
パイナップルの甘い部分は、底部に集中しています。
全体的に甘みを行きわたらせるためにも、逆さ向きにしておくことで全体が甘いパイナップルにすることができます。
冷蔵保存について
買ってきた丸ごと1個のパイナップルを保存するのであれば、冷蔵保存が最も適した保存方法と言えます。
冷蔵庫で保存する際も、やはり乾燥を防ぐためにも新聞紙やラップなどで包んでおきます。
さらにその上からビニール袋やポリ袋で覆います。
特に冷蔵庫内は、常温に比べても乾燥しやすいのでより乾燥対策を施す必要があります。
また、こちらの場合であっても底部を上にするほうがよいです。
冷蔵保存は、すでにカットしてあるパイナップルにも行える保存方法です。
なるべく少量ずつラップで包むか、お皿の上でしたらそのままラップをかけても構いません。
その上からビニール袋やポリ袋で覆ってやると、より乾燥を防ぐことができます。
また、カットしたパイナップルの上から砂糖をまぶすとより長持ちさせることができます。
ですが、糖分の取りすぎにはご注意ください。
冷凍保存について
丸ごとの場合は、冷凍して保存する必要はありませんが、カットしたパイナップルでしたら、冷凍保存が最もおすすめできる保存方法です。
もし、長期間食べない予定があるのでしたら最初からカットして冷凍保存するというのも一つの手でしょう。
パイナップル自体は冷凍にはとても適しているフルーツです。
まずは皮をむき、食べやすい大きさにパイナップルをカットします。
なるべく重ならないようにタッパーのような保存容器や、フリーザーバッグなどに入れ冷凍保存します。
食べるときは、レンジなどで解凍してもよいですが、半解凍の状態でシャーベットとして食べることもできます。
冷凍保存により長期保存が可能ですので、暑い夏場のアイス代わりにしてもよいでしょう。
パイナップルの切り方とは
もちろん、カットしてあるパイナップルでしたら食べやすい大きさに切ることは容易ですよね。
ですが、丸ごとの場合はどのように皮をむき、どのように切り分けていけばよいのでしょうか。
パイナップルを頻繁に丸ごと買って食べるという方は慣れ親しんだものでしょうが、あまり自分で買わないのにいただきものなどで貰った場合、どう切ったらいいかということは悩むものです。
では、一番よくつかわれている方法をご紹介します。
まずは、パイナップルの上の葉を切り落とします。
そのままでは切りにくいですので、底面が平らになるように切り落とします。
あまり大きく切り落としてしまうと、一番甘みの強い下の方の実まで切り落とすことになりますので、置きやすい大きさで皮の部分のみを切り落とすようにしましょう。
次はパイナップルを立てます。
先ほど底面を切り落として平らにしていますので、立てやすくなっているはずです。
その状態で、皮をそぐように切り落としていきます。
その状態ではまだ身の回りに茶色い部分が残っていると思いますが、その部分は取り除きます。
皮をそぎ落としたら、包丁を縦に入れ、4等分にします。
4等分した実から芯の部分を切り離します。
その後、食べやすい大きさに切り分けます。
また、包丁を使わなくてもパイナップルの切り分けに特化したパイナップルスライサーなどを使ってもよいです。
特にパイナップルは果汁が多い果物ですので、包丁で切り分けると手がべたべたとするということがあります。
使い方は包丁を使って切り分けるときに比べると圧倒的に簡単です。
まずは、葉の部分を包丁で切り落とします。
パイナップルスライサーを切った面にあて、回しながら下に向け入れていきます。
あとはハンドルを引っ張るだけでパイナップルの加食部分だけが抜け出てきます。
芯は皮に残ったままですので、捨てるときも簡単です。
インターネットを使った通販などで1000円ほどで購入できますので、パイナップルを切り分ける機会が多い方は買っておいても損はないのではないでしょうか。
期間はどれくらい持つ?
気になるのは保存した時の期間ですよね。
せっかく長持ちすると思って保存していても、いざ食べようというときに傷んでいては元も子もありません。
常温保存
常温保存の場合は、通常の室温ですと2日から3日程度が保存期間です。
冷暗所に保存している場合でも3日から4日程度ですので、常温保存をしている場合はなるべく早く食べてしまうほうがよいです。
冷蔵保存
皮をむかず、丸ごと保存している場合は4日から5日程度保存することができます。
少し長めに見積もっても1週間以内には食べたほうがよいでしょう。
カットした場合は、丸ごとの状態に比べると少し日持ちは悪くなり、だいたい2日から3日程度です。
砂糖をまぶした場合でも4日から5日程度です。
ですが、できれば次の日には食べてしまうほうがよいです。
冷凍保存
冷凍保存の場合は、ほかの保存方法に比べて圧倒的に長期間保存することができます。
およそ1か月から2か月程度は冷凍保存可能ですので、夏の期間毎日パイナップルのシャーベットを楽しむことができますね。
まとめ
大きなパイナップルはその日中に食べることが難しく、保存方法を考えている方も多いです。
基本的には、皮をむいていないのであれば乾燥を防いだ状態で、底部を上にし冷蔵庫で保存しましょう。
すでにカットしている場合は、冷凍庫で保存することをおすすめします。
冷凍保存はパイナップルの果実に向いており、長期間保存することができますし、アイス代わりに食べることもできます。
この夏はぜひ丸ごとのパイナップルを購入し、試してみてはいかがでしょうか。