鶏肉は部位によって名前だけではなく味わいにも特徴があります。
有名な部位としては胸肉とモモ肉があり、他にも手羽、ささみ、ぼんじり、せせり、などがあります。
胸肉はモモ肉に比べると脂肪分が少なく、若干パサパサした食感に特徴があると言う人もいますが、鶏胸肉を美味しく食べるための保存方法などについて説明します。
鶏胸肉を冷凍保存するコツは？
鶏胸肉は、カロリーが低くたんぱく質が豊富な、太りにくい食材として認識されています。ダイエットにも効果があるとして、アスリートなどにも重宝されている食材です。
また、水分が豊富で疲労回復にも役立つと言われています。価格的にもリーズナブルで、コストパフォーマンスに優れていると言うことができます。
まとめ買いをすると、より安く鶏胸肉を購入することができますが、問題は保存方法です。
鶏胸肉を保存するには冷凍保存が適していますが、冷凍保存をするコツにはどのようなポイントがあるのでしょうか。
牛肉や豚肉に比べると鶏胸肉は傷みやすく、そのままの状態であれば1日～2日くらいの賞味期限であることが一般的です。
冷凍すれば、2週間～4週間くらいの保存が可能になります。
鶏胸肉の冷凍保存には、そのまま保存する方法、下味を付けてから保存する方法、加熱してから保存する方法、の3種類に大きく分けることができます。
そのまま鶏胸肉を保存する場合には、肉を小分けにして冷凍保存すると早く冷凍することが可能ですし、使う時も使いやすくなります。
ただし、そのまま冷凍保存する場合には、鶏胸肉に味付けをして冷凍保存する場合などに比べると保存期間が短くなってしまう点には注意が必要です。
鶏胸肉に下味を付けてから冷凍保存すると、１ヶ月間くらいの保存が可能になります。調味料が食材に染み込んで、肉が柔らかくなることも期待できます。
また、すぐに料理に使うことができるので、便利な保存方法とも言うことができます。
その一方で、調味料などを準備する必要があるので若干手間がかかってしまう点がデメリットと考えられます。
鶏胸肉を加熱する方法には蒸す、電子レンジを使う、焼く、煮る、など様々な方法が考えられますが、一般的には蒸す方法が使われることが多いでしょう。
茹でる場合には、皮を下にして、酒やショウガなどを使うと柔らかい状態のまま茹で上げることができます。
茹でた鶏胸肉は小分けにして冷凍すると早く冷凍することができますし、また、冷めないうちに急速に冷凍すると美味しさが逃げにくくなります。
一度茹でているので生肉とは異なり、安心感が高いということはメリットと言うことができます。
また、茹でた鶏胸肉は様々な料理の食材として利用することが可能です。豊富なレシピを持つ食材としても使えます。
どのくらいの期間冷凍保存できる？
前述したように肉は保存方法によって、保存期間が大きく異なります。鶏胸肉をそのままの状態で保存すると1日間、あるいは2日間くらいしかもたないでしょう。
冷蔵庫で保存しても2日間～4日間くらいの保存期間となります。
肉が傷んだ場合には、命に関わるような危険な食中毒を引き起こす危険性があるので、保存状態や保存期間は極めて重要であると言えます。
上記のように冷凍保存する場合には、冷蔵保存よりも長期間保存することが可能になります。そのまま冷凍保存する場合には、2週間くらいの保存が可能です。
鶏胸肉に下味を付けると、そのまま冷凍保存するよりも保存期間が長くなります。下味に使われている調味料が鶏胸肉に染み込むことで、保存期間も長期化するのです。
したがって、鶏胸肉の利用方法がだいたい決まっているような場合であれば、下味を付けて冷凍保存しておいた方が長く保存することが可能になります。
しかし、下味が付いているような場合には、調理をしても鶏胸肉が傷んでいるかどうかがわかりにくい場合があります。
下味を付けて冷凍保存しているからと安心をしないで、可能であればなるべく早めに調理をすることをおすすめします。下味が付いていたとしても、生肉であることには変わりはありませんので。
加熱した鶏胸肉を冷凍保存する場合には1カ月間くらいの保存は可能です。前述したように、鶏胸肉を加熱しているので、生肉に比べると衛生的には安心が増している状態です。
加熱した鶏胸肉を冷凍保存する場合には、安心して長い期間保存することが可能になりますが、やや風味が落ちてしまう可能性がある点には留意が必要です。
このように冷凍保存の方法によっては1ヶ月もの期間保存ができますが、冷凍庫の中に鶏胸肉をしまい忘れてしまう可能性も考えられます。
いくら冷凍保存していたとはいえ、数ヶ月以上経過している鶏胸肉を食べることには危険が伴います。
鶏胸肉に限りませんが、特に冷凍保存をしている食材に関しては、賞味期限をきちんと管理しておくことが必要になります。
解凍するときのコツは？
冷凍保存された鶏胸肉は、解凍しなければ調理に使うことはできませんが、どのような点に注意をして解凍すればよいのでしょうか。
解凍せずに鶏胸肉を使ってしまうと、焼きムラが生じてしまい、美味しく食べることができない可能性があります。
一般的には、冷凍庫から冷凍された鶏胸肉を取り出して、冷蔵庫で自然解凍させることが適切だと言われています。
急速に解凍すると肉からドリップ（赤い肉汁）が出てしまい、肉の旨味が流れ出てしまうからです。
低い温度でゆっくりと解凍することでドリップの流出が防げるので、冷蔵庫で自然解凍させることがよいのです。
牛肉や豚肉の場合は、半解凍が望ましいと言われることがありますが、鶏肉に関しては完全に解凍することをおすすめします。
牛肉や豚肉は、旨味が流出しないうちに調理をすることが重要なのですが、鶏胸肉は水分が多くドリップが出ることは半解凍でも完全解凍でもあまり変わりがありません。
それ以上に、解凍できておらず、火がきちんと通らないようなリスクを避けるためにも完全に解凍するようにしましょう。
しかし、自然解凍を待つだけの時間の余裕がないような場合にはどうすればよいのでしょうか。
一つの方法としては、流水解凍を使うことが考えられます。鶏胸肉をフリーザーパックなどに密閉しておいて、その上から水道水を流し続けて解凍する方法です。
流水は熱伝導率が高いので、自然解凍よりは短時間で解凍することが可能になります。流水解凍であれば、数十分で解凍することが可能です。
ただし、小分けされていない一枚肉の状態の鶏胸肉の場合は、鶏胸肉の中心部までは解凍されていない可能性があるので、時々手で触って解凍状態を確認することが重要です。
流水解凍の時間ももったいない場合には、電子レンジを使う方法も考えられますが、電子レジで鶏胸肉を解凍することはかなりテクニックが必要です。
他の肉類も同じですが、電子レンジの場合は温度調節が難しく解凍ムラが生じてしまうことが一般的です。
解凍ムラをなくすためには、少しずつ鶏胸肉の場所を変えたり裏返したりといった細かい作業が必要になるので、結果的には時間がかかってしまう可能性もあります。
また、常温解凍という方法もありますが、この方法はおすすめできません。たしかに早く解凍することはできるかもしれませんが、ドリップが多く発生してしまう方法です。
冷凍された状態の鶏胸肉の温度と室温などとの温度差が大きければ大きいほど、解凍されるときに発生するドリップは多くなります。
旨味が流れ出てしまうことになるので、常温解凍は避けた方がよいでしょう。
