酒粕パックとは、酒粕を使ったパックのことで美肌効果があると評判の美容方法です。
高級なパックは高価ではありますが、人により合う合わないがあります。一方で、酒粕パックは食品由来のものなので、体に優しいとされています。
酒粕パックの効能や作り方などについて説明します。
酒粕パックはどのような効能がある?
酒粕とは、日本酒を造る時に米を発酵させた「もろみ」を絞った後に残る粕のことです。酒粕には健康に良い成分がたくさん含まれていると言われています。
この酒粕を使った酒粕パックの効能について紹介します。
美白効果
酒粕にはアルブチンという成分が含まれています。アルブチンはシミの原因となるメラニン色素の活動を抑制する機能があります。
また、酒粕に含まれているリノール酸にもシミ予防の効果があり、同じくフェルラ酸には紫外線の吸収を防ぐ効果があります。
そして何よりも酒粕に含まれているコウジ酸には美白効果があります。杜氏の手肌がスベスベなのはこのコウジ酸によるものと言われています。
アンチエイジング効果
美肌効果のあるコウジ酸はアンチエイジングにも効果があります。肌のコラーゲンは老化とともに茶色っぽく変色してしまうことがあり、これを「糖化」と呼びます。
コラーゲンはもともとは無色透明なのですが、糖化が進むと肌のくすみが目立つようになってしまいます。
しかしコウジ酸には抗糖化作用があるため、くすみを予防する効果を期待することができます。
また、紫外線吸収を防ぐフェルラ酸には肌の老化を防止する抗酸化作用があります。このように酒粕パックにはアンチエイジング効果もあるのです。
ニキビの改善効果
コウジ酸には抗糖化作用だけでなく抗炎症作用もあります。特に炎症を起こして赤くなっているニキビには効果絶大です。
また、酒粕には保湿効果もあるのでニキビの原因となる乾燥肌の予防にも効果を期待することができます。
さらに美白効果でニキビ跡も目立たなくすることも可能なので、酒粕パックの美肌作用は相乗効果をもたらすことができるのです。
どのように手作りできる?手順は?
酒粕パックを作るためには、酒粕(約100g)精製水(120ml~150mlくらい)、ビニール袋があれば大丈夫です。
一般的には、酒粕には、板粕、ばら粕、煉り粕、といった種類があります。板粕とは、スーパーなどの店舗でよく販売されている、四角い板の状態になっている酒粕のことです。
もろみから日本酒を絞る時には自動圧搾機を使うことが一般的ですが、この機械を使用すると板状に酒粕が残ることになります。
この板状の酒粕(板粕)をの形を整えて商品にしています。板粕はそのままの状態では固過ぎるので、水で柔らかくして使うことが多いでしょう。
ばら粕とは、上記の自動圧搾機からこぼれ落ちた酒粕などを集めた酒粕のことです。板粕に比べると柔らかくて水に溶けやすい点に特徴があります。
練り粕とは、酒粕を練って柔らかい状態に加工したものです。上記のばら粕以上に水に溶けやすいので、粕漬けとして野菜や魚を漬ける場合に利用されています。
酒粕パックには、どの種類の酒粕を使っても問題はありませんが、アレルギーがあると大変なのでパックをする前にパッチテストをしておきましょう。
ビニール袋の中に酒粕を細かくちぎって精製水と一緒に入れて揉みます。酒粕が固い時には精製水を増やすか電子レンジで温めるとよいでしょう。
特に酒粕のアルコール分の匂いが気になる人は電子レンジでアルコール分を飛ばすと良いかもしれません。酒粕パックのアルコール分を飛ばしても効能には影響はありません。
酒粕パックの使い方ですが、最初に顔をよく洗います。そのうえで、適量の酒粕パックを顔全体に塗り付けていきます。
顔全体に塗ることができたら10分~15分くらいそのまま放置しておきます。時間が経過したら水で良く洗い落します。
最後にいつもの洗顔後のスキンケアを行えば完了です。酒粕パックは思ったよりも顔の上では伸びないことが考えられます。
そのような場合には塗るというよりも顔にのせるような感じで顔に酒粕パックをするとよいでしょう。
面倒だったら購入するのもアリ?
酒粕パックは上記のように自分で手作りすることもできますが、時間がなくて手作りすることが難しい人もいるでしょう。
また、毎日酒粕パックを使っているとなくなるたびに作ることが面倒になってしまうこともあります。
そのような人のために市販されている酒粕パックもありますので、口コミで売れている酒粕パックを通販の商品なども含めて紹介します。
白米糀 酒粕フェイスパック 170g
日本酒の酒蔵と酒麹を利用した顔用のパックです。商品名の通り、白米のようなスベスベした肌になることができる商品です。
楽天市場などで通販でも手軽に購入できますし、170gで1,200円前後で購入できるリーズナブルな酒粕パックです。
アズマ商事 旅美人 酒粕 美容 パック 200g
無香料、無着色で利用しやすい酒粕パックです。この商品も口コミでの人気が高く、多くの人に愛用されている商品です。
200gで2,000円くらいで購入できるので、手作りで酒粕パックを作ることが難しい人にとっては購入しやすい値段と言えるでしょう。
ワフードメイド(Wafood Made) 酒粕パック 170g
素材にこだわった酒粕パックで、保湿クリームは不要といってもいいくらい肌がスベスベいなると利用者からは口コミが集まっています。
170gで2,000円超と、他の酒粕パックと比べると少し値段は高いのですが、それだけの効果はあるとする利用者も多いようです。
酒粕パックは美肌成分が含まれていますが、効果が出るタイミングには個人差があります。
酒粕パックをしてすぐに肌がスベスベになる人もいれば、効果なしとしてすぐに使用を中止してしまう人もいるようです。
しかし、何度か繰り返して試しているうちに肌に対する酒粕の美容効果が浸透してくることも十分に考えられますので、すぐにあきらめずに継続して利用することをおすすめします。
もちろん、酒粕パックの使用で肌が荒れてしまうようなトラブルが発生した時には、速やかに使用を止めて、状態によっては皮膚科などを受診されるほうがよいでしょう。
基本的には食品由来の酒粕パックではありますが、市販の酒粕パックには商品によっては特殊な化学物質が含まれていることも考えられますので、どのような成分が含まれているのか確認することは大切です。