最近、なにかとSNSで話題になっているオキシ漬けという言葉を聞いたことがありますか?
キッチンのシンクを掃除するために非常に効果的な方法として話題になっています。
ですが、オキシ漬けという言葉を聞いたこともない方も多いことでしょう。
今回の記事では、漬けおきするだけでシンクの掃除が簡単に行えるオキシ漬けのやり方についてご紹介します。
オキシ漬けとは
オキシ漬けとは、オキシクリーンと呼ばれる洗剤を使い、漬けおき洗いをするという方法のことです。
オキシクリーンとはアメリカで生まれた漂白剤入りの洗濯洗剤のことですが、汚れを落とす力が強いことから掃除にも活用されるようになってきました。
漂白剤とはいっても、いわゆる塩素系漂白剤ではなく酸素系漂白剤ですので、使いやすく安全性も高いものですので、安心して使うことができます。
アメリカで誕生した製品ともあり、日本ではコストコホールセールや通販で購入できます。
最近では、界面活性剤を使わない中国で製造されている日本版のオキシクリーンも販売されています。
肌が弱い方、より安全性の高い商品を使いたいという方はそちらを購入するとよいでしょう。
どんな成分が含まれているの?
海外製品であっても、日本版の製品であっても主成分となるものは過酸化ナトリウムと炭酸ナトリウムという自然由来の成分です。
さらに海外版のオキシクリーンには、においを付けるための香料と界面活性剤が含まれています。
この界面活性剤の力によりあのもこもことした泡が出ますので、日本版の製品では泡がほとんど出ません。
こちらの界面活性剤ですが、主成分となるのはアルコールエトキシレートという非イオン系の界面活性剤です。
日本触媒によると、取り扱いが容易で、生分解性が良好、低毒性で低刺激性なうえアルコール独特の臭いがしない安全な素材とされています。
どんな汚れを落とすことができるの?
オキシクリーンで落とすことのできる汚れは主に3つです。
オキシクリーンには油汚れを分解し、水に溶けやすくする成分がどちらも含まれています。
ですので、キッチンのコンロ周りの油汚れや焦げ付いた油じみなども落とすことができます。
また、漂白剤としての力を持っていますので雑菌などによるヌメリも落とすことができます。
茶渋や黒ずみといったこびりついた汚れも酵素の力によりはがし落としてくれます。
ですので、キッチンの周囲にある汚れはほとんどカバーしてくれるという強みがあります。
シンクをオキシ漬けするときの手順は?
では、実際にオキシ漬けをするときはどのように行えばよいのでしょうか。
軽く掃除をする
オキシ漬けの強みとして、シンクと同時にキッチン用品なども漬けおきすることできれいにできるという点があります。
ですが、汚れたままのシンクにキッチン用品を漬け込むのはあまり衛生的ではありませんので、軽く掃除をしておきましょう。
中性洗剤などを用い、柔らかいスポンジなどで擦り落とすとよいです。
シンクに蓋をする
排水口からオキシクリーンが流れてしまわないように蓋をしましょう。
排水口のふさぎ方ですが、排水かごにビニールなどを入れておくことで蓋をすることができます。
隙間から水が漏れるという方は、排水かご自体をビニールで覆ってしまいましょう。
その後口を縛ることで、ほとんど水が漏れないようにすることができます。
まだ水漏れが気になるという場合は、ラップなどをつかい隙間を埋めてやるとよいでしょう。
もし、ビニールを使うのが手間だ、これからも掃除をする予定があるという方は、排水口の蓋を購入するとよいでしょう。
止水栓と呼ばれるシンクの蓋は、ホームセンターなどで購入することができます。
もちろん、大きさがあっていないと水が漏れ出してしまうので大きさをはかってから購入するようにしましょう。
お湯をためる
水でもよいのですが、酵素の力で汚れを落とすオキシクリーンには最適温度というものが存在します。
オキシクリーンは50℃前後が最適温度です。
ですので、40℃から60℃程度のお湯をシンクに張っておきましょう。
あまり熱いお湯を使うとやけどの恐れもありますし、シンク自体を傷めてしまいます。
お湯の量は、シンク全体が浸かる程度です。
また、この時に他に洗いたいものがあれば一緒に入れておくとよいです。
オキシクリーンを溶かす
シンクの中に張ったお湯にオキシクリーンを溶かします。
オキシクリーンはpH10以上のアルカリ性を示す物質ですので、手荒れが気になる方や肌が弱い方はゴム手袋をつけておきましょう。
溶け残りが気になる方は、あらかじめ別の容器にオキシクリーンをお湯で溶いておきましょう。
使う分量は、お湯4リットルに対しスプーン1杯程度ですが、強力な潜在ですので最初は少なめに入れその後増やしていくとよいです。
泡立たせる
オキシクリーンは特にアメリカ製品の場合、もこもことした泡が出るのが特徴的です。
界面活性剤の力によりお湯を注いだ時点で泡が出始めますが、あまり泡立たない場合は泡だて器などを使い泡立たせてやるとよいです。
もし、お使いのシンクがシャワーヘッドの場合は、お湯をためる前にオキシクリーンの粉をシンク全体にまんべんなく振りかけ、シャワーの水圧で泡立たせながらお湯をためるとよいでしょう。
日本版の製品では界面活性剤が配合されていませんので、泡立たないのが通常です。
放置する
シンクや洗いたいものに泡がついたら、しばらく放置します。
放置時間は最低でも20分から1時間程度です。
反対に6時間を超えるとほとんど酵素の力がなくなってしまいますので、最大でも6時間程度の放置時間にしておきましょう。
洗い流す
シンクの蓋を取り、オキシクリーンの溶液を流します。
他にも漬けおきしているものがあるのであれば、スポンジなどを用い流水で泡を流します。
シンクにも泡が残らないようにスポンジや使い古した歯ブラシなどを使い、洗い落とします。
失敗しないコツは?換気の注意点は?
初めてオキシ漬けをする場合は、どんなことに注意をすればよいのでしょうか。
きちんと止水をする
ほとんどの場合、失敗が起こるのは最初のお湯をためる部分です。
お湯が流れ出すという場合はやはり適した大きさの止水栓を購入することが重要です。
また、栓がずれることもありますので途中から一緒に漬けおきしたいものを入れるのではなく、最初から入れておくことでバランスのずれによる栓のずれを防ぐことができます。
シンクの色落ちを確認しておく
ステンレス製のシンクでしたら、あまり塗装剤が多くつかわれていませんので、色落ちの心配はほとんどありません。
ですが、人工大理石などで表面に塗装を施している場合は塗装がはがれ落ちることがあります。
まずは目立たない場所で少量試してみてから、オキシ漬けを試してみることをおすすめします。
素材を確認しておく
オキシクリーンはアルカリ性の洗剤ですので、洗いたいものによっては中性洗剤でないと色落ちや変性するものがあります。
また、テフロン加工をほどこしてあるフライパンでは、テフロンがはがれる可能性がありますので使わないようにしましょう。
換気について
オキシ漬けに使うオキシクリーンは、塩素系漂白剤ではないので特に換気の必要はありません。
ですが、若干においが残る場合がありますので窓を少し開けておく、換気扇を回しておくなどといった換気をしておくとよいでしょう。
まとめ
簡単に掃除ができると話題のオキシ漬けは、安全な素材を使っているためキッチン周りも掃除をすることができます。
正しいやり方で行うと、あとは放置して流すだけできれいに汚れが落ちます。
塗装がはがれないか、水が漏れてしまわないかを事前に確認し、ぜひ使ってみてください。