頭の後頭部が平な状態になっていることを絶壁頭と言います。絶壁頭の人は髪形に困ることが多いようで、セットもしにくいという声を聞きます。
絶壁頭にはどのような原因でなってしまうのでしょうか。子供が絶壁頭にならないように予防することはできるのでしょうか。
絶壁頭になる理由と、そうならないための対策、絶壁頭にも似合うファッションなどについて説明します。
絶壁頭の原因は遺伝?育てられ方?
自分の子供が絶壁頭になってしまった時には先天的な遺伝によるものか、後天的な育て方によるものなのか、気になってしまいます。
絶壁頭は専門的には後頭部扁平と呼ばれる頭部の変形症の一種です。絶壁頭の原因は遺伝などの先天的なものと育て方による後天的なものの2種類があります。
先天的な絶壁症の原因は、母親の胎内にいる時に長い時間圧力がかかったことが考えられます。いわゆる逆子や多胎(三つ子など)によるものが挙げられます。
しかし、これらは遺伝というよりは母体にいる状態による影響なので、遺伝子による変形(奇形)が生じたものとは区別されます。
赤ちゃんの頃は頭蓋骨が柔らかいので、普段の寝かせ方などによっては絶壁頭になってしまう可能性もあります。どのような寝かせ方が良くないのでしょうか。
長い時間後頭部を下にして寝かせていると圧力がかかるので絶壁頭になりやすいと言われています。
同じ場所で同じ方向を向いて寝ている場合も特定の部分に圧力がかかりやすくなるので、頭部が変形しやすくなります。
テレビや人の話し声などによって赤ちゃんが興味を持つ方向が決まってしまっていると、決まった場所に頭部の重さがかかってしまうので絶壁頭になってしまいます。
赤ちゃんに母乳やミルクを与える時も同じ体勢を取らせやすいので、絶壁頭の原因になります。絶壁頭に限らず、同じ姿勢を赤ちゃんにさせていると頭の形が歪んでしまう危険性があるのです。
治し方は?
赤ちゃんが生活している中で絶壁頭になってしまう可能性があるのであれば、普段の生活の中で治すことも可能です。
赤ちゃんの頭の形を整えることが大切なので、同じ姿勢を取らせないことが大切です。赤ちゃんのうちは1日の多くの時間を寝て過ごしますが、寝ている姿勢が大事です。
後頭部が平らな面に長時間接することがないように、真ん中がへこんでいるドーナツ型の枕を使って圧を分散する方法が考えられます。
しかしドーナツ型枕は3ヶ月くらいの赤ちゃんまでには有効な対策にはなりますが、首が座って頭を動かせるようになってくると効果は薄くなってしまいます。
いつも同じ向きで寝ているような赤ちゃんであれば、定期的にベビーベッドを180度回転させて、向きを強制的に変えてしまう方法が考えられます。
また赤ちゃんが興味を持っているもの(テレビなど)の場所を時々変えて、赤ちゃんが向きを変えるように仕向けることも有効でしょう。
寝ている赤ちゃんにはできませんが、起きている赤ちゃんを時々抱き上げたり、うつ伏せ状態で遊ばせたりして、頭の同じ部分ばかりに圧力がかからないように動かすことで絶壁頭になることを防ぐことができます。
また、いつも向いている側とは反対側に、後頭部から背中にかけてタオル厚めにを敷いて、強制的にいつもとは異なる方向に頭を向けてしまう方法もあります。
タオルのせいで体が斜めになるので、頭の形が左右で対象でない赤ちゃんには効果があります。授乳の時にいつも同じ体勢にならないように気を付けてあげることも大切です。
お母さんにとっては授乳が楽な姿勢というのもあるかもしれませんが、絶壁頭にならないように授乳の姿勢を変化させるようにするとよいでしょう。
これらのように基本的には、頭の位置を固定しないようにすることで絶壁頭にならないようにする方法がありますが、まれに病気などで頭の形が変形する場合もあります。
急に頭のサイズが大きくなってしまったり、大きくなるに連れて頭部の変形がひどくなってしまったりするような場合には、病院で診察してもらった方がよいでしょう。
絶壁頭に似合うファッションは?
このように赤ちゃんの内であれば絶壁頭を治す方法はありますが、大人になってから絶壁頭を治す方法はあるのでしょうか。
現在の医療技術は進歩してるので、整形医療の一環として頭部の骨を戻すことも不可能ではありませんが、頭の骨に対する手術になるので体に大きな負担がかかりますし、多額の費用がかかると思われます。
実質的には、既に骨が固定化されている大人になってから絶壁頭を治す手段はないと言ってもよいでしょう。
しかし、大人だからこそ絶壁頭が恥ずかしいという人もいるでしょうし、特に女性の場合は絶壁頭のせいでお気に入りのファッションができないということもあるかもしれません。
絶壁頭を目立たせないようにするヘアアレンジがありますので、そのような方法で対応することもひとつの手段です。
芸能人でも絶壁頭に悩んでいる人は多いようで、ヘアメイク担当の人は後頭部をふんわりさせるようなアレンジをしています。
例えば、ポニーテールで後頭部にボリュームを持たせて頭の形をわかりにくくさせてしまうような方法です。
この方法はショートの髪形には使えませんので、ある程度長い髪の毛が必要となります。
マッシュルームボブのような、後頭部にボリュームを持たすことができるショートアレンジ以外のショートカットでは絶壁頭が目立ってしまう可能性があります。
仕事柄どうしても長い髪の毛にすることができない人やロングヘアが苦手な人もいるでしょうし、男性の場合はヘアアレンジで絶壁頭を目立ちにくくすることが難しい場合もあります。
このような場合には帽子をかぶって絶壁頭を隠してしまう方法が考えられます。しかし、どのような帽子でもよいわけではありません。
絶壁頭では似合わない帽子があることを覚えておきましょう。
例えば、ニット帽は頭の形がはっきりとわかりやすいので、サングラスなどの小物を使って顔に視線が来るように工夫することは考えられますが、あまりおすすめはできません。
男性であれ、女性であれ、キャスケットやハンチングのようなつばのある帽子であれば絶壁頭の人であっても似合うと考えられます。
つばがあることで目線が頭の前方に集まりやすいので、絶壁頭が目立たなくなることが考えられるからです。