キッチンは掃除したはずなのに、どこからか臭いにおいが漂ってくる。
こんな経験をお持ちの方はきっと少なくはないでしょう。
いったいどこからそんなにおいがしてくるのか、とお悩みではないでしょうか。
今回の記事では、シンクからただよう嫌なにおいの原因とその対策方法についてご紹介します。
シンクが臭う原因は?
シンクが臭う原因は様々なものが考えられますが、大きく5つの原因に分けることができます。
排水溝にカビが生えていたり、ヌメリなどがついている
一番多いのはカビやヌメリなどによる悪臭です。
排水溝に食べ物の残りかすや洗剤などがこびりつき、配水管が詰まってしまいます。
こうなると、その場所からカビなどが生え、それが原因となり嫌な臭いがしてしまいます。
特に配水管の中は常に湿気が高く、そこに食べ物の残りかすが付着することでカビの温床となってしまいます。
本来であれば水流によりカビなどが流されますが、配水管が詰まることで水の流れが悪くなり、発生したカビがその場所で繁殖してしまうのです。
排水溝の排水トラップがうまく機能していない
排水溝には、下水や配水管などから嫌な臭いがあがってこないように、排水トラップという構造があります。
排水トラップは、排水設備の配管の中に設けられるもので、下水道からの悪臭や硫化水素などの有害ガスを遮断することができ、屋内へ臭いやガスが入り込むことを防ぐ装置や構造のことです。
また、配水管などを伝い害虫やネズミなどを屋内へ侵入させないトラップ状になっているものもあります。
日本では、建築基準法施工令により設置が義務付けられています。
配水管には必須のこの装置ですが、構造上ゴミなどがたまりやすく、パイプが詰まる原因ともなります。
ですので、掃除の際に開けられる構造になっているもののほうが多いです。
防臭キャップがない、あるいは破損している
排水溝には、配水管からの臭いを防ぐために、キャップのようなものがついてあります。
シンクが古いなどで、防臭トラップ自体がないものもありますので、その場合はつけておいたほうがよいでしょう。
また、この防臭キャップは経年劣化などで破損していることがあります。
その場合も新しいものを購入し付け直したほうがよいでしょう。
防臭トラップの大きさがあっていないと、臭いを遮断することが難しくなります。
購入する際は、大きさがきちんとあっているかを確認しましょう。
また、シンクによっては特注であったりと既製品では対応しきれない場合があります。
その場合は、配管用の穴埋めパテが売られていますので、そちらで埋めるようにしましょう。
パテを使うことによって、古いシンクや特殊な形状のシンクであっても対応させることができます。
ですが、あくまでも自己責任でパテを使うようにしましょう。
配水管に亀裂や損傷がある
経年劣化などにより、配水管自体に亀裂が入ったり損傷したりということがあります。
すると、そこから下水道などの臭いが漏れ出してしまいます。
そのまま放置すると害虫などの温床となることもありますので、気づいたらできるかぎり早く対処することが必要です。
シンク下にカビが生えている
シンク下はほとんどが開き戸になっており、調味料や調理器具などを入れておくことができます。
ですが、そこに長期間食材や調味料などを置いておくとカビが生えてしまうことがあります。
塩などの調味料は湿気を吸いやすく、カビが生えてしまうことがありますので注意が必要です。
予防対策は?効果的なグッズはある?
臭いの起こる原因はわかりましたが、どのように対策をすれば悪臭を抑えることができるのでしょうか。
また、どんなものを使うことで効率的に臭いのもとを断つことができるのでしょうか。
配水管のパイプをきれいにしておく
まずはシンク下の収納スペースを片づけます。
中に入っているものをすべて取り出しておくことで、きれいに掃除することができます。
収納スペースの中にあるごみなどを掃除機などで吸い出します。
排水パイプを、除菌用のエタノールなどアルコールを含ませた雑巾などで拭きます。
アルコールは揮発性が高いので、しばらく放置することで乾燥します。
次は、パイプの中を掃除しましょう。
パイプ内が詰まっているときはなかなか大変な作業ですが、きれいにしておくことで消臭効果が生まれます。
塩素系漂白剤などを使ってもきれいに除菌消臭することができますが、食べ物を扱う場所ですのでなるべく安全な素材で行いたいと考えている人のほうが多いでしょう。
赤ちゃんや小さな子供がいるご家庭であればなおさらです。
その場合は万が一口に入っても安全な重曹とお酢を使うようにしましょう。
まずは、重曹を排水溝全体にまんべんなく振りかけます。
その後、重曹の上から酢を少しずつ振りかけ、泡を発生させます。
その泡はそのままですと上の方にもあふれ出てきてしまいますので、配水管の中に閉じ込めるために蓋を閉めます。
1時間ほどそのまま放置し、お湯で流します。
流す際は熱湯ではなく、60℃程度のお湯で流すようにしましょう。
あまり熱いお湯を流してしまいますと、パイプの中を傷つける原因となってしまいますし、中の構造が溶け出してしまうこともあります。
もし、配水管が詰まっているときはお湯をシンクの中にため、一気に流すようにすることがコツです。
一気に流すことにより水圧が上がり、つまっている汚れやごみなどを流すことができるようになります。
一度で流れ切らなければ、何度か流してみるとよいでしょう。
日常で行うことのできる対策
カビや悪臭をこもらせないためにも、晴れた日は扉を開け換気をしておきましょう。
通気性が悪くなることにより、湿気がこもりやすくなります。
排水溝には水やお湯などを流しますが、特にお湯を流すと温度の変化により湿気がこもりやすくなります。
ですので、換気が可能な時は扉を開け放つほうがよいでしょう。
また、除湿剤などをおくことにより湿度を下げてくれますので、空いているスペースなどに置いておくとよいです。
もし、臭いが気になる場合は重曹をコップや口の広い瓶などに詰め、蓋をせずに置いておくとよいです。
重曹に除湿効果があるわけではありませんが、臭い取り効果がありますので、すでに臭いがこもってしまっているときには有効な手段です。
もし、対策をしても臭いがなくならなければ
様々な対策を行ったけれども、まだ嫌な臭いが続いているという時は配水管の下の方でトラブルが起こっている可能性があります。
放置すると害虫やネズミなどの温床となってしまいますので、その場合は水道局などに調査を依頼し、修理してもらうことが重要です。
まとめ
キッチン周りを掃除したのにシンクから嫌な臭いがしてくるという時は、水道管のほうから臭いがしている可能性があります。
その場合は、水道管を掃除することが大切です。
水道管内の掃除には漂白剤が有効です。
強い効果を求めるのであれば、塩素系漂白剤がおすすめですが、食べ物を扱う場所ですので衛生面や安全性も気になりますよね。
その場合は、重曹とお酢の組み合わせにより酸素系漂白剤として使うことができます。
基本的には嫌な臭いをシャットアウトしてくれる防臭キャップがついていますのが、大きさがあっていない場合や破損している場合はパテなどを使い穴をふさぐか、新しいものを購入しましょう。
また、臭い取りとして重曹を置いておくことは効果的です。
1か月ごとに交換することで、続けて防臭効果が得られますので試してみてください。