毎日使うキッチンは、衛星を保っておかなければいけない場所です。
カビはもちろんのこと、サビついてしまうとどうしても不衛生ですし、見た目にもよくありません。
ですが、毎日お手入れをするというのは大変なことですよね。
そう思いついつい後回しにしてしまい、気づけばシンクの中がサビだらけということはありませんか。
一度サビついてしまったシンクは、お手入れも大変になってしまいます。
そこで今回は、サビついてしまったシンクのお手入れ方法と、普段から気を付けておきたい予防ポイントについてご紹介します。
シンクの素材について
まず、シンクはどのような素材を使われて設計されているでしょうか。
素材によってサビやすさや原因が異なる場合があります。
基本的にはいずれの素材でも、サビにくいようにはなっていますが、サビないというわけではありません。
お手入れ方法や使い方を誤っていると、サビが発生することがあります。
ステンレス製のシンク
多くの方は、ステンレス製のシンクをお使いでしょう。
ステンレス製のシンクを使うメリットとしては、素材自体が丈夫ですので耐久性があり、傷がつきにくく使いやすいとされています。
また、サビにくい素材ともいわれています。
ステンレスの名前の由来は、ステンつまり汚れやサビがレスであること、つまりしないということですので、サビないという意味からきています。
ステンレスとは鉄にクロムやニッケルなどの元素を加えることにより作られた合金鋼です。
クロムやニッケルなどを添加することにより、表面に酸化クロムなどを主体とした不導体被膜を作ることによりサビにくい加工を施してあるのです。
主にシンクとして使われるステンレスはオーステナイト系と呼ばれるステンレス素材で、クロムを18%以上、ニッケルを8%程度含んでいます。
防錆性に優れており、医療用の注射針などにも使われています。
耐熱性にも優れており、他のステンレス素材よりは劣りますが加工を施しやすいため、限度はありますが好きな形状に加工してキッチンに収めることができます。
反面、水垢がつきやすく、天板との境目が掃除しにくいというデメリットがありますが、最近では水垢を落としやすいように加工が施されているものもあります。
大理石素材のシンク
他にも素材としては人工大理石などの大理石素材をお使いの方もいることでしょう。
人工大理石は大きく2つに分けることができ、アクリル系の人工大理石とポリエステル系の人工大理石です。
アクリル系は価格が高くなりますが、透明感があり耐衝撃性にも優れています。
ポリエステル系はアクリル系に比べると安価です。
大理石のシンクは汚れが落ちやすく、お手入れが簡単というメリットがあります。
ですが、依然としてステンレス製のシンクに比べると価格が高くなります。
ホーロー(琺瑯)製のシンク
鋼板ホーローと鋳物ホーローの2種類に分けることができますが、どちらもガラス質の釉薬を金属表面に高温で焼き付けることで、独特の滑らかな肌触りや色合いを持たせています。
英語ではエナメル製とも呼ばれます。
表面にガラス質が焼き付けられているため、雑菌の繁殖を抑えることができ、化学変化に強いため食材の風味の変化をさせにくいというメリットがあります。
耐熱性や耐久性があるホーロー素材ですが、天板やシンクなどにグラスなどを落としてしまうと破損しやすいです。
耐熱性はあるものの、急激な温度変化にはデリケートであるという点があります。
また、ホーローは欠けた場合、そこからサビやすくなるという特徴があります。
シンクがさびる原因は?
サビにくい素材で作られているシンクですが、なぜサビてしまうのでしょうか。
考えられる原因は2つあります。
貰いサビ
シンク自体からサビつくという場合に比べて、貰いサビは起こりやすいサビ方です。
サビシンクの表面に、サビやすい鉄や亜鉛、アルミニウムなどの異種金属を長時間接触させた状態で放置しておくことでサビが移ります。
特にシンクは水を使いますので、シンクの表面と異種金属の間に水分がたまります。
また、よく拭いてから置いたつもりでも温度変化が起こりやすいキッチン周りですので湿気や結露などが起こり、隙間に水分がある状態になります。
水分と異種金属が電池作用を起こすことにより腐食し、鉄分が溶け出すことによってサビが発生します。
例えば、調理に使い終わった後の缶詰などをシンクに置きっぱなしにしたことはありませんか。
しばらくたって捨てようと思い缶詰をあげると、シンクに丸いサビがついている。
これが貰いサビの正体なのです。
シンクからのサビ
こちらは、シンクの誤った手入れにより起こることが多いです。
シンクを目の粗いたわしやスチールウール、クレンザーなどを使って必要以上に強く頻回に洗うことで、せっかくサビ止めをしてくれている不導体被膜をはがしてしまうことになります。
もちろん、不導体被膜は再生するものですのでシンクの中から自然にも発生してきます。
ですが、頻回にはがすことによりサビの発生スピードが不導体被膜の再生スピードを上回ることがあります。
落とし方のコツは?予防できる?
では一度ついてしまったサビはどうすれば落とすことができるのでしょうか。
また、サビを予防するためにはどうすればよいのでしょうか。
軽いサビの落とし方
軽めのサビなら擦り落とすことができます。
ですが、強くこするとシンク表面を傷つけてしまいよけにサビの温床となってしまいます。
そこでおすすめのスポンジはメラミンスポンジです。
メラミン樹脂というメラミンとホルムアルデヒドを合成した硬質樹皮を骨格としているスポンジで、水だけで汚れを落とすことのできる優れものです。
メラミンスポンジにはメラミン樹脂を微小な泡状に発泡させているので、細かな発泡剤が汚れをかき出し落とします。
例えばよく聞く商品ですと激落ちくんというものがあります。
最近では100円ショップなどでも見かけることが多く、日常的に使われている商品です。
スポンジに水を付け、サビ部分を優しくこすります。
軽いサビでしたらこれだけで落とすことができます。
頑固なサビの落とし方
メラミンスポンジだけで落ちない頑固なサビは、やはりクレンザーなどの研磨剤を使って落とすのが一番です。
ですが、研磨剤はシンク表面を傷つけることにもなりますので、使い方や選び方には注意が必要です。
粉末状のクレンザーよりもクリーム状のクレンザーのほうが研磨力が抑えられているのでおすすめです。
小さなお子さんがいるなど、口にするものを作るキッチンに研磨剤を使いたくない場合は重曹を使うとよいでしょう。
重曹は食品にも使われるているため、万が一口に入れても安全ですし、粒子が細かいためクレンザーとしても使えます。
重曹をサビ部分に振りかけ、しばらく放置した後柔らかいスポンジもしくはメラミンスポンジで擦り落とします。
その後、お酢やクエン酸水を振りかけることで重曹と反応が起き、酸素系の漂白剤となります。
最後に拭き取ったらサビ落としとシンク周りの洗浄が完了です。
サビさせないためにできる予防
まず、お皿を洗う際に塩素を含む洗剤を使うことは辞めましょう。
塩素でシンクが傷んでしまいます。
また、カビ取りやぬめり取りを目的に塩素系洗剤を使用しているという方は多いかもしれませんが、酸素系の漂白剤に変えたほうが無難です。
そして、シンクにものを出しっぱなしにしないようにしましょう。
金属素材はもちろん、プラスチック素材でも酸化物質を含んでいますので、長時間放置することによりサビの原因となってしまいます。
スチールウールのたわしなどは鉄でできているため、なるべく使ったら捨てるようにしましょう。
スチールウールたわしは汚れを含み、さらに水で濡れていることでよりサビやすくなっています。
また、シンクが傷つくとそこからサビが発生しやすくなるため、できるだけ傷つけないようにお手入れをしましょう。
柔らかいスポンジを使う、研磨力の強いクレンザーは使わないと日々の生活の中で気を付けることでサビの発生を予防することができます。
まとめ
シンクには基本的にさびにくい素材が使われていますが、使い方やお手入れを誤るとサビが発生してしまいます。
原因としては貰いサビが多いため、シンクには特に金属を含むものを放置しないようにしましょう。
また、シンクが傷つくことでサビが発生しやすくなりますので、傷つけないようにしましょう。
サビが発生してしまったときは強い力で擦り落とさず、なるべくシンクを傷つけない方法で錆を落とし、次回からサビが生えないように気を付けることが望ましいですね。