美容と健康に高い効果があると言われているモロヘイヤですが、どのような栄養価があるのでしょうか。
今回は、モロヘイヤの栄養価や効果的な食べ方についてご紹介します。
王様の野菜とまで呼ばれるモロヘイヤの効能を丸裸にしてみましょう。
ゆっくりとご覧ください。
モロヘイヤはどんな野菜?
モロヘイヤはどのような野菜なのか知らない方も多いでしょう。
モロヘイヤの効能を見る前に、モロヘイヤに関する基礎知識からご紹介します。
名前の由来はアラビア語
モロヘイヤが日本で流通し始めたのは昭和後期で、日本においては新しい野菜であることがわかります。
モロヘイヤは元々はエジプトの野菜です。
アラビア語で「王様だけのもの」という意味があり、それだけで非常に重宝されていたことが分かるでしょう。
難病を持つ王様がモロヘイヤのスープを飲むことで、薬でも治らなった病気が治ったという伝説があります。
王様が独り占めしたくなるほど栄養価の高い野菜であるということが分かります。
また、モロヘイヤの美容効果の高さも注目されており、クレオパトラも美貌を磨くためにモロヘイヤを愛用していたと言われています。
モロヘイヤの種には毒がある
健康や美容に高い効果を発揮するモロヘイヤですが、種には毒があります。
命に関わることは珍しいですが、モロヘイヤの種を食べた場合は吐き気や眩暈に襲われる可能性はあります。
市販のモロヘイヤに種が混入している可能性は低いですが、モロヘイヤを自家栽培したいと考えている方は注意しましょう。
モロヘイヤは育てやすいため家庭菜園で使用する野菜としてはオススメですが、種に毒があるということは忘れないようにしてください。
また、茎や葉も時期によっては毒を含んでいる場合があります。
モロヘイヤを自分で栽培する場合は、安全な時期をよく調べるようにしてください。
モロヘイヤの栄養価は?
古代エジプトで伝説的な人気を誇っていたモロヘイヤですが、栄養価の内訳はどのようになっているのでしょうか。
モロヘイヤの代表的な効果と共にご紹介します。
アンチエイジング効果
モロヘイヤにはアンチエイジング効果があります。
モロヘイヤの栄養分には、細胞を老化に導く活性酸素の働きを抑える効果があるものが多く、抗酸化作用の高い野菜であることで知られています。
抗酸化作用を与えてくれる代表的なビタミンはビタミンA・ビタミンC・ビタミンEですが、モロヘイヤにはこれら全てのビタミンが含まれています。
また、同様の効果があるβ-カロテンも豊富に含まれています。
ビタミンやβ-カロテンの含有量は野菜の中でトップクラスですので、アンチエイジングに効果あると言われている食べ物の中でも特に効果が高い野菜であるということが分かります。
抗酸化作用による老化防止の具体的な効能として、紫外線によるシミの生成を抑えたり、シワ・乾燥肌を防いでくれます。
肌を若々しく保ち、美肌効果を作る手助けをしてくれることでしょう。
肌のみではなく体内の細胞や血管の老化も防いでくれるため、免疫力を高めることにも貢献してくれます。
モロヘイヤが美容と健康に良いと言われる所以は、アンチエイジング効果の高さによるところが大きいでしょう。
貧血防止効果
モロヘイヤには鉄分が含まれているため、貧血防止にも一役買ってくれます。
鉄分などのミネラルが不足すると熱中症にかかりやすくなるため、夏場にモロヘイヤを食べることで熱中症防止対策にもなります。
体のバランスを整えたい時に有効ですので、頭がボーッとして活動しにくい時などに食べてみることをオススメします。
整腸作用
モロヘイヤには食物繊維も豊富に含まれているため、整腸作用が期待できます。
便秘に悩まされている方は、モロヘイヤを食べることによって解消することができる可能性があるでしょう。
腸は体内の毒素を排出するために重要な臓器ですので、日頃から調子を整えておくようにする必要があります。
モロヘイヤを定期的に食べて常に腸内環境を整えておくことができれば、腸内のみならず全身を健康な状態に保つことができます。
リラックス効果
モロヘイヤにはカルシウムが含まれているため、ストレスを軽減してリラックスした状態に導いてくれる効果があります。
カルシウムが足りないと、イライラすることが多くなってきます。
ストレスを感じる機会が多い場合は、モロヘイヤを食べることによって落ち着くことができる可能性があります。
カルシウムはビタミンDと一緒に摂ることで効果が上がることが分かっています。
ビタミンDが多く含まれている魚やキノコと一緒に食べることで、カルシウムによるリラックス効果が高まるでしょう。
代謝促進効果
モロヘイヤに豊富に含まれるビタミンB1やビタミンB2が、代謝機能を高めてくれます。
代謝機能が高まることによって疲労物質が排出されやすくなるため、疲労回復が早くなり夏バテを防止することも可能になります。
体内の毒素をが排出されやすくなるため、健康的な体を作ることにも役立ってくれるでしょう。
胃もたれ予防効果
モロヘイヤの粘り気を作っているムチンという成分が胃の粘膜を保護してくれるため、胃もたれを防ぐことができます。
胃を健康な状態に保ってくれることで、食欲が無くなってしまう心配も無くなるでしょう。
たんぱく質の吸収をサポートしくれる効果もあるため、胃に負担をかけず食事を摂ることができるでしょう。
モロヘイヤは、夏バテや食欲不振に陥りやすい夏場に適した野菜であると言えるでしょう。
栄養素を損なわない効果的な食べ方は?
モロヘイヤの栄養素を損なわずにしっかりと吸収するためには、どのような食べ方をするべきでしょうか。
モロヘイヤの栄養素を可能な限り体に取り入れる方法をご紹介しますので、レシピを選ぶ際のご参考にしてみてください。
炒める
炒める料理はモロヘイヤに向いています。
油を用いて加熱すると、モロヘイヤに含まれるβ-カロテンが体に吸収されやすくなり、アンチエイジング効果が高まります。
揚げ物にすると栄養素が抜けていきやすくなるため、炒め物に使うと良いでしょう。
炒め物にすることによって栄養素を保持しつつ、β-カロテンの効果を高めることができます。
ただ、加熱によってムチンの効果が落ちてしまうことは避けられません。
β-カロテンとムチンのうち、どちらの効果を得たいかによってモロヘイヤを加熱するかどうかを判断しましょう。
美容効果が欲しいのであればβ-カロテンをより吸収できる炒め物を選択すると良いでしょう。
体の粘膜を保護して胃もたれなどを防ぎたい場合は、ムチンの効果が下がる加熱調理は避けるべきでしょう。
スープにする
モロヘイヤをスープ料理に使うことで、栄養素を漏れなく体に取り入れることができます。
モロヘイヤには豊富な栄養分が含まれていますが、モロヘイヤを洗ったり加熱することで水溶性のビタミンCやカリウムといった栄養素の一部が流れ出してしまいます。
モロヘイヤをスープに投入することで、流れ出した栄養素もスープを飲む際に摂取することが可能となります。
流失した栄養素も回収できるという点で、スープ料理は向いています。
ちなみに流出する栄養素はおよそ5分間水に流した場合、半分ほど失われることが分かっています。
水に流す時間が少ないほど流出する量も抑えることができますので、1分だけ茹でたりしても大きく栄養を損なうことはありません。
また、モロヘイヤの切り口から多くの栄養素が流れ出るため、最初に洗う段階でモロヘイヤを切らなければ、栄養素が流出する量は少なくなります。
モロヘイヤを洗う際は切り口を流すことは避けましょう。
モロヘイヤをスープ料理に使うことができない場合は、茹でる時間を少なく抑えるよう工夫すると良いでしょう。