小さな子供から大人まで、遊んだり飾ったりと様々な用途で使うぬいぐるみですが、手放すときはどうすればよいのでしょうか。
例えば引っ越しであったり大掃除、子供が成長して遊ばなくなったからなどと様々なタイミングでぬいぐるみの処分を考えなければならないときがあります。
ぬいぐるみは処分しづらいと考える方は多くいます。
では、ぬいぐるみの処分方法にはどんなものがあるかをご紹介します。
これからぬいぐるみの処分を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
なぜぬいぐるみは処分しづらいのか
子供が成長して遊ばなくなるのは、なにもぬいぐるみだけに限った話ではありません。
電車やバスなど乗り物のおもちゃ、電気で動くレジのようなおもちゃ、もっとシンプルに叩くだけで音が出るようなおもちゃなどは子供が小学校に上がるころにはほとんど見向きもされません。
このようなおもちゃは、小学校への進学を機に処分するという方も少なくはないでしょう。
ぬいぐるみも、小学生にもなればほとんど遊ぶことはなくなります。
中学生になってもぬいぐるみで遊んでいるというのはきっと少数派でしょう。
ですが、その中でもぬいぐるみというのはなぜか処分しづらいと考える人が多いのです。
理由としては、いくつか考えられます。
まず、ぬいぐるみは接している時間がほかのおもちゃと比べて長くなりがちという点です。
小さな子供が食卓におもちゃを持ってきたときは片づけなさいという人が多いですが、ぬいぐるみを持ってきていてもそれを止める人は他のおもちゃに比べると少ないです。
また、おもちゃと一緒に寝る子供はそう多くはありませんが、ぬいぐるみと一緒に寝るという子供は少なくはありません。
大人になっても、まだベッドの周りにぬいぐるみがたくさんあるという方もいらっしゃるでしょう。
ぬいぐるみは、他の人形などと比べても柔らかい素材で作られており、寝返りなどをうって当たってしまっても怪我をすることがはるかに少ないのです。
長時間接しているぬいぐるみは、どうしても愛着が生まれ処分するのを躊躇する傾向にあるようです。
また、日本には古来からアニミズムという考え方が浸透しています。
これは、生きている動物だけでなく石や木などすべてのものに魂が宿っているという考え方です。
特に、「人型」をしたものには魂が宿りやすいとされてきました。
ぬいぐるみの多くは動物を模したものですが、やはり生き物をかたどっているだけあり魂が入っているような気がするという方は少なくありません。
そのために、ぬいぐるみを処分することに気後れするようです。
ぬいぐるみの処分方法は?
では、実際に処分する際はどうすればよいのでしょうか。
自治体にもよりますが、基本的にぬいぐるみは燃えるゴミとして処分しても構いません。
もちろんサイズが大きくなれば粗大ごみともなりますので、お住いの自治体のゴミ出しルールにのっとって処分しましょう。
もし、なにか後ろめたさを感じるのであれば以下の手順を踏まえてから処分してみてはいかがでしょうか。
きれいにしてあげる
長期間使ってきたぬいぐるみはどうしても汚れてしまいます。
ですので、処分前に洗濯をしてやったり、ほつれを直してやったりときれいにしてあげましょう。
感謝を伝える
処分する前に、感謝を伝えることも心安らかに処分するのには最適な方法です。
もちろん言葉でお礼を述べてあげてもよいですし、処分の前夜にお茶やお菓子などを供えてあげてもよいでしょう。
感謝の伝え方は人それぞれですので、納得のいく形で感謝の意図を伝えてあげてください。
写真を残しておく
思い出のある品を処分するときに使えるのが、写真に残しておく方法です。
様々なアングルから撮った写真や、定位置として置かれていた場所での写真、持ち主と一緒に写った写真などを残しておくとよいです。
お清めをする
どうしてもぬいぐるみを処分すると呪われてしまいそうだと考える方は少なくはありません。
ですので、お清めの塩をつかいましょう。
ぬいぐるみに直接塩をまきお清めをしてもよいですし、袋の中にお清めの塩を入れておくのもよいです。
他のゴミと区別をする
愛着のあるぬいぐるみを他のゴミと混ぜて捨ててしまうというのは忍びないものです。
ですので、ぬいぐるみは小さな袋に入れ他のゴミと混ざらないようにしましょう。
また、風水的な考え方ですが顔を出したまま捨てると悪運が残ってしまうという考え方があります。
紙袋などを使い、顔が汚れないようにしておきましょう。
また、どうしてもぬいぐるみには目があるので、それが呪われそうだと考える方もいます。
ですので、テープなどを使い目隠ししてやることで後ろめたさが軽減されます。
供養はすべき?
どうしてもゴミとして捨てられないという方は、神社などで供養してもらうとよいでしょう。
神社には「人形供養」と呼ばれる供養を行っている場所がたくさんあります。
この場合はきちんと供養をしてから処分してくれますので、ゴミとして処分するよりも幾分か心が軽くなります。
東京で人形供養
東京で行っている大きな人形供養といえば、明治神宮で毎年秋に行われている人形感謝祭があります。
誰でも当日にぬいぐるみなど思い出の詰まった人形を持っていくことで供養してもらえます。
平成元年に始まったこのお祭りでは、ぬいぐるみなどに入ったとされる魂を「ひとがた」に移し、おはらいをした後ぬいぐるみ自体も神職により祓い清められることで御霊あげされます。
また、この人形感謝祭では二人の巫女による神楽舞いが披露されますので、人形供養とともに荘厳な舞を楽しむことができます。
大阪で人形供養
大阪で有名な人形供養といえば四天王寺で行われている人形供養でしょう。
基本的には随時六時礼賛堂で行ってくれますが、費用が5000円からと少しかさんでしまいます。
ですが、毎年11月に行われている人形問屋協同組合による合同人形供養祭というものもあり、こちらはぬいぐるみがいくつであっても一律3000円で供養してくれます。
その他の地域
全国各地に人形供養を行っている神社があります。
合同人形供養一覧で地域ごとに検索できますので、お近くの神社を探してみてはいかがでしょうか。
また、神社によっては郵送での受付を行っているところもあります。
神社自体が郵送を受け付けていなくても、代理で向かってくれる業者などもありますので、どうしても神社で供養したいのであれば依頼してみてもよいでしょう。
無料回収・寄付するには?
処分するのになるべくお金をかけたくないのであれば、無料回収を行っている業者に依頼するとよいでしょう。
たいていは段ボールを用意し、送料のみ負担で回収してくれますし、業者によっては自宅にまで引き取りに来てくれることもあります。
また、寄付するというのも一つの手でしょう。
実際にぬいぐるみを使ってもらえる場所に寄付することで、ぬいぐるみを処分する際の罪悪感を感じずに済むというメリットがあります。
たとえば幼稚園や保育園では多くの子供が遊ぶのでぬいぐるみなど遊べるものを受け付けている場合があります。
また、発展途上国などに寄付を行うことで、ぬいぐるみとともに収益の一部がワクチン代などとして還元されることもあります。
ですが、どの団体に寄付する際も必ず現在も寄付を受け付けているか、ぬいぐるみを寄付しても構わないかということを確認しておきましょう。
ぬいぐるみの汚れ具合や種類、大きさによっては受け付けていない場合もありますのでメールなどで写真を送ると話がスムーズに行えます。
他にも友人や知人の子供にあげるという手があります。
もちろん気に入れば、とはなりますが気に入って遊んでくれる様子を目で見て確認できますので心置きなく譲渡することができます。
まとめ
ぬいぐるみは処分しづらいものに入りますが、基本的には燃えるゴミとして処分することができます。
もし、処分することに罪悪感があるのであれば神社などの人形供養に奉納するとよいでしょう。
また、処分すること自体に後ろめたさを感じているのであればだれかに寄付するというのも一つの手です。
ですが、寄付をする際は有難迷惑とならないように気を付けましょう。