お彼岸は年に2回、春のお彼岸と秋のお彼岸がありますが、お彼岸のマナーを知ってる人はどのくらいいるのでしょうか。

お盆に比べると少しだけマイナーなイメージがお彼岸にはありますが、お彼岸のマナーを知っていると物知りな人として一目置かれるようになるかもしれませんよ。

お彼岸のマナーについて説明します。

 


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お彼岸のお墓参りで注意すべき点は?

 

 

お彼岸には家族や親戚でお墓参りに行きますが、どのタイミングでお墓参りに行けばよいのでしょうか。

基本的にはお彼岸の期間であればいつでも大丈夫です。春分の日、または秋分の日の前後3日間の7日間がお彼岸の期間になりますが、自分の都合でお墓参りをして問題はありません。

ただし、親戚の家にも寄るような場合には、先方の都合を確認してから寄らせてもらうようにした方が良いでしょう。
喪服

時間帯も、何時までにお墓参りをしなければならない、というルールがあるわけではありませんので、自由な時間帯にお墓参りをして基本的にはOKです。

しかし、なるべく早くご先祖様には挨拶をした方が良いという考え方もあります。そこでできるだけお彼岸の前半にお墓参りをした方が良いとする考え方もあります。

時間帯も、朝早くや午前中の方が好ましいという人がいます。

これは、時間を拘束されるような用事はできるだけ早く済まして、久しぶりに会った家族や親戚で団らんできる自由な時間を作ろうとすることから言われていることかもしれません。

ご先祖様への挨拶を後回しにしてしまうと失礼だと考えられることや、夜中にお墓参りに行くことは薄気味悪いし、悪霊が付いてきてしまうかもしれないことも理由として考えられます。

 


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そこで、なるべく早くお墓参りに行った方が良いという風に言う人もいるのでしょう。

どうしてもお彼岸の期間中にはお墓参りに行くことができないので、他の日にお墓参りをすることはマナー違反になるのでしょうか。そんなことはありません。

いつでもお墓参りをすることは問題ありません。ご先祖様への感謝と亡くなった人を偲ぶ気持ちがあれば、いつでもお墓参りに来てくれたことを故人は喜んでくれると思います。

お彼岸のお墓参りの服装に決まりはあるのでしょうか。基本的には、普段着で何ら問題はありません。

ただし、墓地や霊園は神聖な場所なので、タンクトップやサンダル履きなどの恰好では不謹慎です。また、肌の露出の多いような服装も止めておいた方がよいでしょう。

また、毛皮や革製品なども殺生を連想させるので控えたほうが無難でしょう。ヒョウ柄などのアニマルプリントも非常識と見られてしまうかもしれません。

お墓では、石段などが滑る危険性があるのでヒールの高い靴も避けたほうがと良いでしょう。歩きやすくて滑りにくい靴がおすすめです。

しかし、お彼岸に合わせて法要が営まれるような場合には、正装で臨むことが望ましいと考えられます。原則として、七回忌までは喪服の着用が求められます。

黒いスーツに白いワイシャツ、黒いネクタイに光沢のない黒い革靴というスタイルが男性の正装です。

 

 

女性の場合には、黒いスーツを着用して、派手なアクセサリーは着けないようにしましょう。着けるのであれば、パールなどが良いとされています。
墓参りをする家族

 

 

お供え物は何がいい?

 

 

お彼岸の時のお供え物はどのようなものが良いのでしょうか。

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お寺に訪問する時のお供え物ですが、地域によって習慣が異なっている場合もありますが、一般的にはお菓子が良いとされています。

日持ちがして保管しやすいお菓子が適していると考えられますので、例えば、クッキー、せんべい、饅頭、どら焼き、羊羹などが良いでしょう。

お祝い事に品物を贈る時には、のし(熨斗)が書かれた掛け紙が使われることが一般的ですが、お彼岸はお祝い事ではないので、のしが書かれていない掛け紙を使います

次にお墓や親戚の家へのお供え物ですが、故人が喜ぶようなものであれば、基本的には何でも構いません。

一般的には、前述したお菓子の他に、旬のフルーツ、お線香やろうそく、花、故人が好きだった食べ物お酒、などが考えられます。

お彼岸にお墓に供える花は菊のイメージが強いかもしれませんが、必ずしも菊でなくても問題はありません。淡い色の花や清楚な雰囲気のある花であれば良いでしょう。

またお線香には、その場を清めるという効果がありますので、みんなでお墓入りをする時にはお墓でお線香を炊くことも良いでしょう。

親戚の家を訪ねる時は問題にはならないでしょうが、お墓に行ってお供え物をする時には、原則として花以外は全て持ち帰る必要があります。

食べ物をお墓に放置しておくと野良猫やカラスなどに荒らされてしまって掃除が大変です。消費期限を過ぎた食べ物を浮浪者などが食べたら事故になってしまうこともあり得ます。

故人が好きだったお手製のおはぎなどはいつまでもお墓に供えておきたい気持ちもわかりますが、衛生的にも問題があるので、持って帰るようにしましょう。

 

 

お布施の金額はいくら?

 

 

お彼岸のお墓参りなどの際にお坊さんにお経をあげてもらう場合にはお布施が必要になります。お布施とは、お寺やお坊さんに渡す御礼のお金のことです。

もし、お彼岸の時にお経をあげてもらわないのであれば、原則として、お布施を渡す必要はありません。これは日頃のお付き合いや地域の慣習に従うようにしましょう。

お布施の相場ですが、お彼岸のシチュエーションによって相場が異なっていると考えられます。
お寺
個別にお寺でお彼岸の法要を行う場合は、30,000円~50,000円がお布施の相場になっています。お寺との関係によっては50,000円以上をお布施とするケースもあります。

 


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自宅にお坊さんを招いてお彼岸の法要を行う場合にもお布施は必要になります。相場は30,000円~50,000円くらいです。

この他に、距離によってはお車代として、3,000円~5,000円を別にお坊さんに渡すケースもあります。

お寺が主催している彼岸法要に参加して、他の人たちと合同して供養してもらうような場合には、お布施として3,000円~10,000円を包むようにします。

この場合は地域の習慣やお寺との関係によって相場が異なりますので、詳しい人に確認をすると良いでしょう。

お布施はお寺に対して渡すものなので(お寺に不幸があったわけではないので)、水引はない方が良いでしょう。その場合には白無地の封筒を使うことをおすすめします。

 

 

お彼岸に結婚式は縁起が悪い?

 

 

お彼岸の時期に結婚式をあげることは縁起が悪いので避けたほうがよい、という人がいますが、それは本当なのでしょうか。

お彼岸は、ご先祖様に感謝をして故人を偲ぶ大切な日本のしきたりのひとつです。このしきたりは喪中とは異なり、縁起が悪いものではありません。

したがって、お彼岸に結婚式をあげることは決して縁起が悪いということはありません

だったら、お彼岸に結婚式をあげても良いのか、となると、ちょっと考えなければいけないポイントがあります。

前述したように、お彼岸は大切な日本のしきたりです。多くの人が実家に帰省して、ご先祖様に感謝をする時期でもあります。

そのような時期に結婚式に招待するという行為が、自分勝手で相手のことを考えていない失礼な行為だと思われてしまう可能性はあります。

特に高齢の人などは、お彼岸を大切にする気持ちが若い人よりもかなり強いのではないかと考えられます。

結婚式に参加してほしい人々に気持ちよく参加して欲しいのであれば、原則として、お彼岸は避けた方が無難です。

どうしてもお彼岸の時期にしか結婚式を挙げることができないのであれば、その理由を招待客にきちんと説明しておいた方が良いかもしれません。