生ごみを荒らす動物と言えば、カラスと野良猫がすぐに頭に浮かびます。生ごみを荒らされるとゴミの集積所は見た目にとても汚らしくなります。

また、生ごみは嫌な臭いを出しているものも多いので、周囲は臭くなって不快な環境となってしまいます。

野良猫に生ごみを荒らされないようにする対策を紹介します。

 


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野良猫が生ごみを漁る理由

 

 

家で猫を飼っている人からすれば、野良猫が生ごみを漁っているなんて信じたくはないかもしれません。飼い猫は清潔な環境で、美味しい健康的なエサをもらっています。

飼い猫は、生きていくためには、非常に優しい環境で暮らしている言うことができるでしょう。野良猫は、今日明日を生き抜くためには、とにかく食べ物を確保しなければいけません。
傘と猫
ちょっとくらい古くなった食べ物なんて、気にしていたら生きていけないような厳しい環境で生きているのです。

野良猫が生ごみを漁る最大の理由は食料の調達です。生ごみの中には、人間は食べることができなくても、野良猫にとってはごちそうがたくさん入っている可能性があります。

例えば、トレイに残った牛肉や豚肉、腐ってしまったお弁当のおかず、賞味期限を過ぎた加工食品、などです。特に肉類に関しては、野良猫の大好物です。

野良猫は上記のようなものも食べますが、どんなものでも食べても大丈夫、というわけではありません。

飼い猫に比べると、雑菌などに対する耐性は強いのかもしれませんが、食中毒を起こすこともありますし、寄生虫が発生してしまうこともあります。

野良猫にとっては生ごみはエサではあるのですが、ものによっては非常に危険なエサになってしまうこともあるのです。

 


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また、これも猫を飼っている方には想像したくないことかもしれませんが、野良猫は生ごみに集まる虫(ゴキブリなど)やネズミを食料にしています。

野良猫にとっては、生ごみは自分のエサを集めてくれる場所のひとつという認識なのかもしれません。

野良猫は飼い猫よりも野生の本能が鋭くなっていると考えられます。虫や小動物を狩って食料にするという本能が、生ゴミ置き場は刺激される環境なのかもしれません。
見上げる猫
生ごみの臭いも野良猫が生ごみを漁る理由のひとつです。犬の嗅覚は非常に優れていますが、犬ほどではないにせよ、猫も非常に優秀な嗅覚を持っています。

猫は人間の数万倍から10万倍の嗅覚を持っていると言われています。生ゴミの袋の口が少しでも開いていれば、野良猫はゴミ袋を破って中身を散乱させてしまうでしょう。

生ごみの近くに人がいると警戒して野良猫は近寄ってはきませんが、人が生ごみから離れた途端に生ゴミめがけてダッシュして、生ごみを散らかすことでしょう。

 

 

生ごみの野良猫対策

 

 

それでは生ごみを野良猫に散らかされないようにするにはどうしたらよいのでしょうか。まず、ゴミ袋の口をしっかり縛っておくことが基本です。

生ごみの臭いを漏らさないようにしておくことが非常に大切なのです。前述したように猫の嗅覚は鋭いため、気付かれないようにする対策のためには臭いを出さないようにします。

ゴミ袋を二重三重にしておくことも有効な対策になります。これは臭いを出さないという対策にもありますが、猫が袋を破いた場合の対策にもなります。

もし一番外側のゴミ袋を裂かれてしまっても、内側の袋が無事であれば生ごみを野良猫に散らかされることを防ぐことができます。

この場合には、袋と袋の間には空間ができるようにしておいた方がよいでしょう。

ぴったりとゴミ袋がくっ付いていると簡単に複数のゴミ袋が裂かれてしまい、二重三重にしておく意味があまりないからです。

 


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生ごみをゴミ袋に入れておくのではなく、蓋が閉まるバケツに入れるようにすることで野良猫の被害を少なくすることができます。

野良猫には蓋を開ける能力はありませんし、密閉していれば野良猫のエサになる虫やネズミも寄ってこなくなります。

生ごみの臭いもしなくなりますので、生ごみ用のバケツは対策として有用でしょう。しかし、バケツの形状によっては簡単に野良猫が倒せるようなものもあります。

倒れると蓋が簡単に取れるようなバケツは使わないようにしましょう。場合によっては、バケツの底にブロックなどの重しを置いて、簡単には倒れないようにする工夫が必要です。

野良猫も自分の生活がかかっているのでしつこくバケツを倒して蓋を外そうとするかもしれません。もし、蓋が開いてしまった時はどうすればよいのでしょうか。
水を飲む猫
その場合には、生ごみに野良猫が嫌がるような処置をしてしまうことが考えられます。例えば、生ごみに唐辛子を振りかけておいたり、柑橘系の臭いのするスプレーを撒いたりすると効果的です。

猫は、刺激の強い臭いやハーブ、柑橘類の臭いが苦手です。また水に濡れることも非常に嫌がります。

バケツの上に口を開けたボトルを置いておいて、バケツが倒れると野良猫が濡れるような工夫をすると野良猫も学習してバケツを倒そうとはしなくなるかもしれません。

しかし、単に周囲に水を置いておくだけでは野良猫に水飲み場を提供しているだけになってしまうので、注意が必要です。

少し費用が嵩むかもしれませんが、猫除けの超音波を発する機器をゴミ捨て場に設置する方法も考えられます。

通常の人間には聞くことができない、猫には聞こえる超音波を発している場所には野良猫は近付かないので、効果的で手軽な対策ではあります。

ただし、子供など一部の人間には超音波の音が聞こえてしまう場合もあるので、念のため確認してから利用するようにした方がよいでしょう。

カラス対策でネットを使うことがありますが、ネットは野良猫にも効果はあるのでしょうか。残念ながら、ほとんど効果はないと考えられます。

猫は生ゴミへの侵入を何とかしようと、ネットの隙間などから死に物狂いで、挑んでくるでしょう。

編み目が粗いネットや破れやすい素材のネットであれば、野良猫は簡単に破いてしまいます。

ネットの周囲に重しを置くことも考えられますが、それでも隙間から頭を突っ込んでくるでしょう。

野良猫に生ごみを食い荒らされると、ゴミ集積所の近所の人は後片付けが大変になります。近所で協力して野良猫に生ごみを荒らされないような対策を取ることが重要です。